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「どう育てたらいいかわからない」高IQ“ギフテッドの子”を持つ親が心がけるべき5つのこと

  • 2025.9.8

お手伝いや片づけ、興味のない教科の勉強などには無関心な“ギフテッド”。高IQな反面、「すぐに癇癪を起こす」「好きなことだけに没頭する」などの特徴があり、子育てに手を焼くということも。今回は発達障害の専門医でもある宮尾益知さんが監修した『ギフテッドの子を正しく理解し、個性を生かす本: 生きづらさを解消するサポートの方法』から、ギフテッド児を育てる親御さんたちに役立つ情報をご紹介します。

【家庭での問題】働きかけても素直に応じない。どう育てたらいいかわからない

ギフテッドと呼ばれる子どもたちは、IQ(知能指数)が高く、好奇心旺盛で驚異的な記憶力をもっています。しかし、感情の起伏が激しく、自己抑制がきかないうえ、自分の意に沿わない、満足できないと、反抗したり、癇癪を起こしたり。親御さんや周囲の大人をてこずらせます。

小学校低学年から中学年で気づく親御さんが多い

幼少期から本を読みふける、ぬいぐるみと話し、長時間空想遊びを続ける、寝食を忘れて絵を描き続ける……。同じくらいの歳の子に比べるとちょっと変わった様子を見せる我が子に違和感を覚える親御さんも多いはずです。保育園や幼稚園の時期は、周囲が個別に対応してくれます。ところが小学校に上がると、規則を守り集団行動を強いられます。ギフテッド児は、好きなこと以外はやらないし、満足できなければ怒り出し、まわりをバカにし、無視する、暴言を吐くこともあります。同年代の子どもとの遊びも、授業もつまらないため、クラスになじめません。多くの親御さんが、小学校低学年から中学年の時期に担任から学校での問題を伝えられます。そして発達障害やギフテッドを疑い、クリニックを訪れます。

親と目を合わせず、口をきかない子もいる

初めてクリニックに連れてこられた子は、反抗的で挑戦的な態度を見せます。本人は自分の特性により学校で問題になっていることを自覚していません。親に無理やり連れてこられ、不信、不服でいっぱいの様子がうかがえます。親御さんとは目を合わせず口をきかない子もいます。親御さんに話を聞くと、日頃から家庭でもうまくいっていないと訴えます。いわゆる「素直で育てやすい子」とは正反対だからです。親の働きかけには応じず反発をくり返す子に、追い詰められ、クリニックで涙ながらに窮状を訴える方、なかには子どもを怒鳴り叩く、無視するといった虐待行為に及んでしまう方もいます。ギフテッド児の考えや行動は、我が子であっても不可解でどうしたらいいかわからないのです。<崩れてきた「ギフテッド児神話」>日本ではギフテッドは「英才児」と訳され、IQの高さばかり注目されていた時期もありました。IQが高いのだから成績もいいのだろう、高いスペックを生かせば活躍できるだろうといった「ギフテッド児神話」なるものがまかり通っていました。以前は特別な才能のある子だと喜ぶ親御さんもいらっしゃいました。しかしメディアを通じ、ギフテッド児が知られるようになると、手放しで喜ぶ親御さんは少なくなりました。

【サポートの心構え】10〜14歳までは様子を見る。共感を示しながら寄り添う

神経発達のスピードは定型・非定型で違い、個人差も大きいため、10~14歳までは見守る必要があります。時期が来れば自然とできるようになること、わかるようになることもあります。

親の理想に合わせるより、発達段階が訪れるのを待つ

親御さんは、わが子の才能に気づくと、あれこれ考え先まわりし最先端の教育を施そうとしがちです。子どもが孤立せず、教育を受けられるように整えてあげることは大切です。しかし、才能を伸ばして、理想的な人物に育てなくては、と将来を決めつけ、焦るのは禁物です。小学校に入るとさまざまな問題が生じ、子の成長を待つことは簡単ではないかもしれません。けれども小学校中学年頃から最終的に14歳までは、変わる可能性があることを念頭に置きながら、子どもの成長を見守ります。ただし、その間に限られた環境のなかでなにもしないでいると社会性が失われます。人との関わりがもてるような経験が必要です。学校に居場所が見つけられないのであれば、インターネット上のつながりだけでなく、できるだけ外に連れ出し、コミュニティの活動に加わることが大切です。人と人とがリアルの世界でともに体を動かし作業することが、他者を理解する一助となります。

「親の理詰め」より「先輩の共感」が効果的

親御さんは親として子どもを指導しようとします。しかし、ギフテッド児にはあまり効果がありません。論理的であっても、感情的であっても、親という立場から高圧的な態度で怒ると、彼らは徹底的に反論し、より反抗的になります。子どもだから言うことを聞け、という理屈では納得しません。ギフテッド児と話すときは、「自分の子ども」ではなく「ひとりの人間」として扱いましょう。親御さんは人生の先輩として、子どもの話に共感を示し、「私はこう思うんだけど」と、「私」を主語にし、意見を言うとよいでしょう。そのときは親御さん自身の子どもの頃の経験を語ってあげてください。子どもは素直に耳を傾けるようになります。

親御さん・周囲の大人が心がけること

(1)過剰な期待は禁物 「この子は天才かもしれない」と過度な期待を抱く親御さんも。しかし、だれもがレオナルド・ダ・ヴィンチ、エジソン、アインシュタインなどにはなれない。冷静に考えることが重要。(2)態度を否定せず、共感する授業中に興味のないことに集中しない子には、「先生がときどきいいことを言うかもしれないから、少しだけ聞いてみよう」と、責めるのではなく共感を示し、授業参加を促す。(3)完璧主義に寄り添う失敗を極端に恐れる子どもには、「世のなかには100%の正解はない。専門家も70%の力でがんばっている。70%が積み重なれば100%になる」と、柔軟な考え方を伝える。(4)興味を引き出し、会話を広げる 「宇宙」「原子」「水生生物」など興味のあるテーマについて話すことが多い。その知識を引き出し、会話を通じて信頼関係を築くことで、会話が広がり、自己開示するようになる。(5)間違った行動は、時間をおいてふり返る その場で厳しく叱責するのではなく、子どもが落ち着いた後に一緒にふり返る。ただし、「大人が自分を理解している」「尊敬できる存在である」という信頼関係の構築が前提。▼著者プロフィール▼宮尾益知(ミヤオマストモ)小児精神神経科医・どんぐり発達クリニック名誉院長。医学博士。東京生まれ。徳島大学医学部卒業。東京大学医学部小児科、自治医科大学小児科学教室、ハーバード大学神経科、国立研究開発法人国立成育医療センターこころの診療部発達心理科などを経て、2014年にどんぐり発達クリニックを開院。専門は発達行動小児科学、小児精神神経学、神経生理学。

今回紹介したのはこちら!

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ギフテッドの子を正しく理解し、個性を生かす本: 生きづらさを解消するサポートの方法 (心のお医者さんに聞いてみよう) 宮尾益知 著/大和出版「好きなことだけしかやらない」「すぐに癇癪を起こす」「反抗的な態度を取る」「まわりをバカにする」「暴言を吐く」親は手を焼き、先生は対応しきれず、クラスでは浮いてしまう。IQが高いのになぜ問題児になってしまうのだろう? どうしたら持てる才能を伸ばせるか?認知脳に比べ、社会脳の発達が遅れているギフテッド児は社会の中で他人の心を想像し、自分に引きつけて考え、行動することが苦手なため、集団で協力しあって行う学習にもついていけなくなる。IQが高くても、知識を活用して考えを深め、新たなことを発見・創造するまでには至らないのだ。持てる才能の芽を摘まずに個性を伸ばしていくには、適した学びの場や親のサポートが必要なのである。不可解で学校でも家庭でも“扱いづらい”とされる子の困難を知り、上手に寄り添い援助する法。

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