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朝ドラで一部の視聴者が気付いた“さりげない変化”「細かい演出」「役作りすごい」実力派俳優に“称賛の声続出”

  • 2025.10.30
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『ばけばけ』第4週(C)NHK

現在放送中のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は、怪談を愛した小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・セツをモチーフに、明治の時代を懸命に生きた夫婦の物語を描いている。主演を務めるのは髙石あかり。
作中では、松野家に婿入りし家族のために身を削って働く銀二郎(寛一郎)の“変化”が視聴者の注目を集めている。さらにNHKで放送された『あさイチ』内の『プレミアムトーク』では、父・佐藤浩市、祖父・三國連太郎という名優を家族に持つ寛一郎の素顔にもスポットが当てられた。

※以下本文には放送内容が含まれます

歯を黄色くする徹底した演出

松野家に婿入りした銀二郎(寛一郎)だが、松野家は借金で貧しい暮らしを強いられていた。銀二郎の容姿の変化に注目した視聴者の声が多く上がっていた。それは、松野家での暮らしが長くなるにつれて、歯が黄色になっているのではないかという指摘だ。SNSでは「歯黄色くない?」「気になる」など多くの書き込みが見られる。

10月24日放送のNHK『あさイチ』内『プレミアムトーク』にゲスト出演した寛一郎は、その真相について「貧しさ含め、彼の大変さを表現する方法として、歯は黄色くというか汚くしていきました」と、特殊メークだったと明かした。

この裏話に、SNSでは「細かい演出」「役作りすごい」といった声が寄せられ、さらなる注目を集めている。

父・佐藤浩市と祖父・三國連太郎をもつ苦悩と挑戦

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『ばけばけ』第4週(C)NHK

俳優・佐藤浩市を父に、三國連太郎を祖父にもつ寛一郎。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では三代目鎌倉殿を暗殺する重要な人物を演じ、現在放送中の大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』にも出演中と、着実に活躍の場を広げている。

『プレミアムトーク』では、俳優一家に生まれた息子として、父と祖父の印象を尋ねられる一幕も。
父・佐藤については「かっこよさと怖さみたいなものがありましたね」と語り、幼い頃から仕事現場に連れて行ってくれた“背中で語る父親”だったと振り返る。「すっごい笑った顔とか、現場で初めて見ました」と、厳しさの奥にある優しさも明かした。番組では、祖父・三國と並んで座る親子3世代の仲睦まじい写真も紹介された。

さらに、小学校の卒業謝恩会では、三谷幸喜が脚本を務めた朗読劇を父と祖父が2人で披露したという。寡黙な父が息子へ大切なことを伝える内容で、当時の映像が流れると「小学校の出し物とは思えない緊張感。全員ピンッとなって」と笑う大吉(博多華丸・大吉)のコメントも。寛一郎は「今、改めて聞いてみたい」と語りつつ、当時は同級生にからかわれて恥ずかしかったと苦笑した。

当時、父と祖父はプライベートでほとんど会話がなく、「僕は媒介者だったんだなって、小さい頃から感じていました」とも打ち明けている。
成長するにつれ、周囲から家系について言われることが増えたため、一時は俳優の道に反発したこともあった。しかし、幼い頃から映画の現場を間近で見て、多くの作品に触れるうちに、次第に「自分も挑戦してみたい」と思うようになったという。

寛一郎が語る一つひとつの言葉には、俳優としてだけでなく、人としての誠実さがにじむ。華やかな家系の中で育ちながらも、彼自身はあくまで自分なりに役と真正面から向き合ってきた。そんな彼の今後の活躍から目が離せない。


NHK連続テレビ小説『ばけばけ』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHK ONE(新NHKプラス)同時見逃し配信中・過去回はNHKオンデマンドで配信

ライター:山田あゆみ
Web媒体を中心に映画コラム、インタビュー記事執筆やオフィシャルライターとして活動。X:@AyumiSand