動物モチーフの器がすてき♪物語の世界に浸れる 神保町「古瀬戸珈琲店」

神保町の老舗喫茶「古瀬戸(こせと)珈琲店」は、ゆっくりと時間が流れる居心地のよい店。緑に包まれた店内には、不思議の国のアリスや小さな動物たちをモチーフにした陶器作品がちりばめられ、目をやると思わず笑みがこぼれます。珈琲のお供には、ザクッとした食感の手作りシュークリームが人気。しばし忙しさから離れて、物語の世界でゆるりとした時間を過ごせるような店です。

開店は1980年の老舗珈琲店

古瀬戸珈琲店は神保町駅A5出口から5分ほど歩き、1階が洋食店のビルの2階にあります。壁や天井に絵が描かれた急階段を上ると、不思議な空間にいざなわれるよう。重厚感のある扉を開けると、正面には店内を左右に渡るほど長い一枚板のカウンターが設置されています。古い講堂の梁を利用したというカウンターは使い込まれた質感も加わり店の主役ともいうべき存在感。その奥には壁一面のカップボードがあり、落ち着きのある木の壁に、色とりどりのコーヒーカップが華を添えています。

自然光の入る緑いっぱいの空間

自然光の入る窓辺にはさまざまな観葉植物が置かれていて、通りの街路樹とも相まってまるで森の中のように心が和みます。店内に目を凝らせば、『不思議の国のアリス』の壁装飾や、少女の陶板レリーフ、動物や鳥たちがモチーフの陶芸作品がそこかしこに。店内のオリジナル作品の多くは、オーナーの親戚の窯元「美夜之窯(みやのがま)」のもの。どの作品も温かみがあり、キュート。生き生きとした表情の動物たちに思わず笑みがこぼれます。

お好みのカップで味わう深煎り珈琲

コーヒーやココアなどの温かいドリンクを注文すると、カウンターに着席した場合に限り、好みのコーヒーカップで提供されるのもうれしいポイントです。コーヒーカップはヨーロッパの陶磁器から日本の陶器まで幅広いセレクション。どのカップにしようかと迷っていると「ゆっくり選んで」と温かいお声がけが。気持ちがホッとするやりとりに心が和むよう。

珈琲は「古瀬戸ブレンド(苦み)」を注文。古瀬戸珈琲店では炭火焙煎にこだわりを持つ焙煎元から豆を取り寄せています。オーダーを受けてから豆を挽き、一杯ずつ手で淹れた珈琲は、深煎りの香ばしさと酸味が少なく雑味のないすっきりとしたあと味です。

珈琲と一緒に楽しみたい手作りのケーキ

手作りのスイーツも人気です。シュークリームは、サクっとした食感を楽しむためにオーダーが入ったらシューをオーブントースターで温めて、カスタードをのせて提供されます。ほんのり温かいシューを手に取りいただきましょう。なめらかなカスタードクリームは甘さ控えめ。マスカルポーネチーズを使っているのでコクがあります。

シフォンケーキはしっとりとしていて、ボリューム感はあるのに軽い食感。ケーキは猫やリス、ゾウなど動物のモチーフがついたプレートにのせて提供されます。甘い香りに誘われて動物たちが遊びに来たような、楽しいお茶時間を過ごせますよ。

都心にいるのを忘れるような、ゆったりとした時間が流れる古瀬戸珈琲店。小さな動物たちと一緒に、心まで温かくなるコーヒータイムを過ごしませんか。

※2025年秋頃に価格改定の予定