ジェナ・オルテガと製作陣が解説！ 『ウェンズデー』シーズン2パート2の見どころと舞台裏

1. 中毒性MAXの物語はこうして作られる

シーズン2パート1でウェンズデーは最大の危機に直面した。続くパート2では、その伏線が一気に回収され、怒涛のクライマックスへと突き進む。スケールもさらに拡大し、まさに見逃せない展開となりそうだ。そんな物語をどう作り上げているのか、ショーランナー兼脚本家のアルフレッド・ガフとマイルズ・ミラーが語ってくれた。

アルフレッド・ガフ 脚本の執筆にあたり、数カ月にわたって議論を重ねます。方向性は決まっていますが、付箋に書いた無数のアイデアを組み合わせながらストーリーを練り上げていくんです。

マイルズ・ミラー まるで終わりのないディナーパーティーのようなものですよ（笑）。最初に1週間ほどかけて物語の骨組みを作り、それを基に再構築していく。今回は脚本家ストライキの影響で制作が中断し、結果的にシーズンの間に3年もの空白が生まれてしまいました。ただ大切なのは、パズルのように要素を噛み合わせ、すべてを機能させることなんです。

──では、どのタイミングで「これで完璧」と確信できるのでしょうか？

マイルズ・ミラー 正直なところ、はっきりした「終わり」なんてないんです。ただ、テレビドラマの強みは進行中にも修正できること。たとえばシーズン2の第2話で、ウェンズデーが教習所の教官とやり合うシーンがありました。撮影してみると、ウェンズデーと相手役の俳優との相性が抜群で、「彼を最初の犠牲者にしたら面白い」と思いつき、新しいシーンを書き足してエンディングを撮り直しました。脚本、演出、俳優、編集、VFX……あらゆる段階で対話を重ね、最高のエピソードへと磨き上げていくんです。

アルフレッド・ガフ 最後のエピソードもまだ作業中です。結局、締め切りで時間が尽きたときにようやく「完成」となるんです（笑）。

2. あのキャラクターが死から復活！

シーズン1のラストでネヴァーモア学園を守るために命を落とした校長のラリッサ・ウィームス。シーズン2パート2で、なんと彼女がウェンズデーの“魂の導き手”として復活する。演じるグウェンドリン・クリスティーは、「ウィームスが戻ってきたらいいね、という話は以前からなんとなくありました。そんな中、脚本家たちがとてもクリエイティブな方法で復帰の道を作ってくれたんです」と語る。

すると、すかさずジェナ・オルテガが「もしかして、あれはあなたにとって初めての死だった？」とツッコミ。クリスティーも「ええ、たぶん初めてだったわ」と返して笑いを誘った。残念ながら役柄上、イーニッド役のエマ・マイヤーズとはストーリー上での絡みはないというが、撮影の合間にキャスト同士で楽しくおしゃべりをしていたそうだ。

3. ベールに包まれたレディー・ガガ出演の真相

パート2で大きな話題を集めているのが、レディー・ガガの出演だ。Netflixによると、彼女が演じるのは、ネヴァーモア学園の伝説的な教師ロザリン・ロットウッド。では、なぜレディー・ガガなのか？ その背景には、シーズン1の第4話「すばらしき夜の憂鬱」で学園の「レイヴン」ダンスパーティーに参加したウェンズデーのクセ強ダンスシーンが関係しているという。クリエイターのマイルズ・ミラーが、キャスティングの経緯を明かしてくれた。

「あるユーザーがウェンズデーのレイヴンダンスに、レディー・ガガの『Bloody Mary』を重ねた動画をTikTokに投稿したところ、それが大バズりして爆発的に拡散され、年間で最も再生された動画になりました。ガガ本人もそれに反応して、自身のバージョンを公開してくれたんです。あの瞬間、彼女自身も『ウェンズデー』を受け入れてくれたように感じました。そこから自然な流れで、彼女にシーズン2に出演してもらえないかと考えるようになったんです。これ以上はネタバレになるので秘密にしておきますが、ぜひ期待していてください」

4. 真夏に凍える!? ダブリンで行われた極寒ロケ

撮影の舞台となったアイルランド・ダブリン。ダークな世界観を反映するかのように、その裏側も過酷そのものだったという。

マイルズ・ミラー 『ウェンズデー』は軽やかで楽しい作品に見えるかもしれませんが、実際の撮影現場は本当に大変で過酷です。例えば、シーズン2の第1話に登場する大きな焚火のシーン。真夏なのに凍えるほど寒い夜で、エキストラも震えていました。

アルフレッド・ガフ 「私が過ごした最も寒い冬は、アイルランドの夏だった」──マーク・トウェインの言葉を借りれば、まさにそんな感じでした。

マイルズ・ミラー そんな環境下でも、私たちは今作に関わるすべての人に開かれた姿勢で臨んでいます。どんな意見も歓迎し、全員に「自分もこの作品の一部だ」と感じてもらいたいのです。

──画面では簡単そうに見えて、実はとんでもなく大変だったシーンは？

ジェナ・オルテガ とにかく全部です（笑）。立ち位置ひとつにしても細かく決まっていますし、映り込みなども気にしなければいけないので。

エマ・マイヤーズ 私はウェアウルフ（狼）のシーンすべて。変身はやっぱり少し恥ずかしいですし、スタントもかなり大変でした。

5. ジェナ＆エマが選んだ、“衝撃の一話”とは？

シーズン2の最大の見どころは、これから始まる後半戦にぎゅっと詰まっている。ストーリー展開はもちろん、パート1では控えめだったウェンズデーのファッションも、ここから一気に盛り上がっていく。

ジェナ・オルテガ エマと私、二人ともとにかく衝撃を受けたエピソードがあるんです。ネタバレになるので詳しくは言えませんが……。

エマ・マイヤーズ エピソード6。これだけは伝えておきます。

一体、エピソード6に何が待ち受けているのか。答えは配信で確かめるしかない。

Text: Rieko Shibazaki

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