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夏休み明け、増える登校しぶり…子どもが「行きたくない」とならないために家庭でできること

  • 2025.8.22

こんにちは。小学生を12年間教えていた元教員で、3歳の娘を知育でIQ130まで伸ばしたまーやです。長いようで短かった夏休みも、そろそろ終盤。楽しい思い出をたくさん作った一方で、お母さん方の心にふとよぎる一抹の不安。それは、夏休み明けのお子さんの「幼稚園に行きたくない」「学校に行きたくない」という言葉ではないでしょうか。私が教員をしていた頃、毎年この時期になると、同じような悩みを抱えるお母さん方から相談を受けてきました。朝の玄関で泣きじゃくる我が子を前に、どうしたら良いのか分からず、ご自身を責めてしまったり、お子さんを叱ってしまったりされる方も少なくありません。「うちの子だけ、なぜ?」と不安になることもありますが、安心してください。夏休み明けの登園・登校しぶりは、決して特別なことではなく、多くの子どもが経験する自然な反応なのです。そして、ご家庭での少しの工夫で、そのハードルをぐっと下げてあげることが可能なんですよ。今回は、なぜ登園・登校しぶりが起きてしまうのか、その原因を紐解きながら、夏休みが終わる前に家庭で実践できる具体的な対処法を、私のこれまでの教員経験をベースに詳しくお伝えします。

登園・登校しぶりが起きてしまう主な原因とは

まず、なぜ「行きたくない」という気持ちが起こってしまうのかをお話ししますね。教員時代に「学校に行きたくない」という子どもたちと接する中で、子どもたちが「行きたくない」と感じてしまう背景には、主に3つの原因がありました。最も大きな原因は、生活リズムの乱れです。夏休み中は、ついつい夜更かしをしたり、朝ものんびり過ごしたりしがち。私たち大人でも、いつもよりのんびり起きる日が続くと、仕事がある次の日は起きるのが辛くなってしまうのと同じ仕組みです。子どもの体は、大人より正直です。この「お休みモード」の体内時計が、急に「登園・登校モード」に切り替わるのは非常に難しいのです。なので、「朝起きられなくて辛い」「体内リズムが戻らなくて体がだるい」といった体の不調につながります。これが「行きたくない」という気持ちの直接的な引き金になるケースは、非常に多いです。次に考えられる原因は、楽しかった夏休みとのギャップです。家族旅行やおじいちゃんおばあちゃんの家への帰省、いつもより好きなことができる時間が長くなる夏休みは、子どもにとって自由で楽しい特別な時間ですよね。また、年齢が小さい子ほどずっとお母さんと一緒にいられる夏休みは、ずっと続いてほしいと思うもの。そんな特別な日常と安心感から一転、夏休み明けの集団生活のルールがある日常に戻ることは、子どもにとっては「もっとママと一緒にいたい」という思いは少なからずあるはず。お母さんへの愛情表現が、登園しぶりという形で現れることも少なくありません。最後に、新学期への漠然とした不安があげられます。大人でも、長期休暇明けの出社は少し憂鬱ですよね。子どもも同じなんです。「勉強についていけるかな」「友達とうまく遊べるかな」といった、勉強や人間関係に対する漠然とした不安を抱えています。特に、友達と遊ぶことが少ない夏休み、クラス全体の輪の中に再び入っていくことに緊張を感じる子は多いのです。また、学校は夏休みの宿題を出しているところも多いので、宿題が終わっていなくて行きたくないという子もいます。このような見えないプレッシャーが、縁や学校から足を遠ざけさせる一因となるんですね。

家庭でできる3つの対処法

では、これらの原因を踏まえて、ご家庭ではどのような準備ができるのでしょうか。私が教員時代、子どもたちや保護者の皆様にお伝えし、特に効果があった3つの具体的な方法をご紹介します。一つ目は、生活リズムの「助走期間」を設けること。夏休みが終わるその日までお休みモードで過ごして、翌日から突然「明日から学校だからね!早く起きるんだよ!」というのは、たとえば準備運動なしでいきなり全力で走るようなイメージです。これでは心と体がついていきませんよね。ですので、夏休み最後の1週間は、「生活リズムを戻す1週間」と位置づけましょう。例えば、次のように段階的に園や学校モードに体を慣らしていきます。ステップ1(残り7日~5日前)まずは就寝時間を15分~30分早めます。いきなり1時間早めるのは難しいので、少しずつ体を慣らすことがポイントです。ステップ2(残り4日~2日前)就寝時間に加え、起床時間も15分~30分早めます。朝起きたら、パジャマから着替えさせて、園や学校に行く日と同じように朝食を食べる習慣を取り戻しましょう。ステップ3(前日)始業日と全く同じ時間に起床し、同じ流れで1日を過ごしてみます。午前中に少し勉強道具に触れさせたり、一緒に持ち物の最終チェックをしたりするのも効果的ですよ。この助走期間を設けることで、子どもは心身ともにスムーズに新学期のスタートラインに立つことができます。「早寝早起きしなさい!」と叱るのではなく「もうそろそろ学校が始まるから、一緒にやってみようか」とゲーム感覚で誘うと、お子さんも前向きに取り組んでくれるはずです。二つ目は、行きたくなる気持ちを育ててあげること。子どもの不安な気持ちを解消するには、親子の対話が何よりも大切。「行きたくない」という言葉の裏にある、子どもの本当の気持ちを丁寧に聞いてあげてみてください。ここでのポイントは、「夏休みの楽しかった思い出」と「新学期の楽しみ」をセットで語り合うことです。まず、「夏休み、何が一番楽しかった?」と問いかけ、楽しかった記憶を親子で共有し、ポジティブな気持ちで心を満たしてあげます。写真を見返しながら話すのも良いですね。その上で、今度は視点を未来に向けます。「◯月は運動会があるね。かけっこ楽しみだね」 「〇〇先生に、夏休みの話をしてあげたらきっと喜ぶよ」 などと、新学期に対する「楽しみのタネ」をたくさんまいてあげてください。園や学校が「楽しい場所」というイメージを再確認させることで、「行きたい」という気持ちを、そっと後押ししてあげてくださいね。最後は、親が「笑顔で見送る」覚悟を持つこと。これは、もしかしたら一番難しいことかもしれませんが、最も重要なことなんです。子どもの不安は、鏡のようにお母さんに伝染します。そして、お母さんの不安は、子どもに何倍にもなって伝わってしまいます。玄関で泣く我が子を見て、お母さんが不安そうな顔や困った顔をすれば、子どもは「やっぱり行かない方がいいんだ」と確信してしまいます。なのでお母さんは「大丈夫、先生も待ってるよ。いってらっしゃい!」と笑顔で送り出してくださいね。そして、「帰ってきたら、今日あったことたくさん聞かせてね」と、必ず帰ってくる場所があるという安心感を与えてあげて。どうしても離れない場合は、先生に事情を話しておき、玄関でさっと引き渡す勇気も時には必要です。不思議なもので、お母さんの姿が見えなくなると、子どもはけろっとして遊び始めることがほとんどなのです。

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一人で抱え込まず、相談も忘れずに!

夏休み明けの登園・登校しぶりは、多くの子どもが通る道。今回ご紹介した、3つのポイントを、ぜひ夏休みの終わりから試してみてくださいね。何よりも大切なのは、お母さんが一人で抱え込み、ご自身を責めないことです。どうしても不安が拭えない、しぶりが長く続くといった場合は、決して躊躇せずに、園や学校の先生、スクールカウンセラーといった専門家に相談してください。先生方は、保護者の皆様と連携してお子さんをサポートする「チーム」の一員です。最後に、お母さんの笑顔はお子さんにとって何より頑張れるエネルギーの源です。焦らず、お子さんの力を信じて、穏やかな気持ちで新学期を迎えていきましょう。

【Profile】まーや(@ma_ya.chiiku)

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教員時代の習性と研究気質から、妊娠中に育児書を1000冊以上読破。14年間の教員経験の中で、生きる上では学力だけではなく、人間性も重要だと感じ、特に幼児教育の重要性について考えるように。乳幼児期の脳の発達やIQおよびEQに着目し、2年間の育休中に自宅保育と知育を行い、3歳の娘のIQを130までに伸ばした。北海道の一軒家で夫、4歳の保育園児(娘)との3人暮らし。

Instagram:まーや(@ma_ya.chiiku)

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