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チーズたっぷり、厚さ5センチ【シカゴピザ】には本当の名前があった!アメリカ本場の絶品ピザ3店

  • 2025.8.23

アメリカ・シカゴに2年間住み、現在は日本でフリーアナウンサーをしている渋佐和佳奈さん。これまではシカゴから現地の最新事情を伝えてくれていましたが、これからはアメリカと日本、両国で暮らしたからこそ気づくトピックスを独自の視点で伝えてもらいます。
 
今回は日本ではまだまだ馴染みのうすい「シカゴピザ」について。5cmほどあるなんとも分厚い生地に、たっぷりのチーズとトマトソース、具材が層になった食べ応えたっぷりのピザ。そんなシカゴピザが食べられる、オススメのお店もピックアップしてもらいました!

先日、日本で「シカゴピザ」と書かれたメニューを見つけました。アメリカ・シカゴに住んでいたころによく食べたあの味が懐かしくなり、思わず注文。分厚い生地に、熱々のチーズがとろ〜り溢れ出す瞬間に、シカゴでの思い出がふっとよみがえりました。日本ならではのアレンジも感じつつ、「そうそう、このボリューム感!」と心が躍りました。
 
ところでみなさんは、シカゴピザを食べたことはありますか? 日本ではまだまだ馴染みのうすいシカゴピザ。今回は、その発祥の地シカゴで育まれた歴史やこだわり、そして現地でぜひ訪れてほしいシカゴピザのお店3選を紹介します。

「シカゴピザ」の本当の名前と誕生ストーリー

本場のシカゴピザのボリュームと迫力は圧巻!一切れでお腹いっぱいになります。

アメリカでは「シカゴピザ」ではなく、「Deep Dish Pizza(ディープディッシュピザ)」と呼ぶのが一般的なこのスタイル、特徴はなんといっても、まるでキッシュのような厚さ約5cmの分厚い生地! そこにたっぷりのチーズとトマトソース、具材が層になった、一切れだけでも食べ応え十分な“ごちそうピザ”です。
 
そのルーツは、1800年代後半から1900年代初頭に遡ります。当時、多くのイタリア人がアメリカに移り住み、とくにシカゴには大きなイタリア系コミュニティができました。彼らは母国の薄焼きピザをアメリカに持ち込み、そのピザはまずは移民の間で愛されてきました。1943年に「もっと食事として満足できる一皿を作ろう!」と、今も人気のシカゴピザ店「Pizzeria Uno」で初めてディープディッシュピザが誕生しました。
 
今やシカゴの名物として多くの人に愛されるディープディッシュピザは、イタリア移民の歴史が育んだ伝統の味を大切にしつつ、シカゴという土地で独自に花開いたピザなのです。

シカゴに行ったら絶対訪れたい!おすすめディープディッシュピザ店3選

1.元祖シカゴピザ Pizzeria Uno(ピッツェリア ウノ)

レンガ調のクラシックな店構えで、軒先のテラス席にはいつもお客さんが。

まずは、先ほど紹介したディープディッシュピザ発祥の店、Pizzeria Uno。シカゴ中心地に位置する店内はそこまで大きくなく、落ち着いた、昔ながらの雰囲気を味わうことができます。

Uno店内。重厚感ある天井のデザインにレトロな床のタイル。温かみと落ち着きを感じる空間がなんとも素敵。

ちなみに、ディープディッシュピザとひと言でいっても種類が豊富。私は悩んだ結果、スタッフの方におすすめを聞いてイチオシの「NUMERO UNO」を注文しました。

「NUMERO UNO」。たっぷりのチーズに新鮮なソーセージ、ペパロニに、マッシュルーム、オニオン、グリーンペッパーと具材たっぷり。

さまざまな具材の味と食感を楽しめて、おいしい! どのシカゴピザもボリューム満点なのが特徴ですが、Unoの生地はかなり厚いので、特に食べ応え満点。大人2人だったので、スモールを頼みましたが結局食べきれずお持ち帰りしました。ちなみに、アメリカは持ち帰り文化が浸透しているので、ごはんが残ってしまったら店員さんに「Can I get a box to go?(持ち帰り用の箱をもらえますか?)」と言いましょう!

2.フォトジェニック度No.1!チーズ好きならGiordano’s(ジョルダーノズ)

入り口は、いつも順番待ちのお客さんであふれかえるほどの人気ぶり。

濃厚な自家製トマトソースに、とにかくたっぷりのモッツァレラチーズがよくのびて、味も見栄えも抜群! 目の前にしたときのインパクトはGiordano’sが私的にナンバーワンかも……と思うほど、ひと切れでお腹が膨れるボリュームです。自慢のチーズは、お隣ウィスコンシン州で搾乳された牛乳のみを使い、Giordano’sのために特別に製造されたこだわりよう。
 

シグネチャーメニューは「Deep Dish Chicago Classic」。

チーズ好きにはたまらない、この光景。ピザがテーブルに提供されてすぐに店員さんが取り分けてくれるので、のびるチーズの動画チャンスを逃さずに!

「EAT PIZZA」というポップなデコレーションが可愛い店内。いつ行っても大勢の人で賑わっています。

街中に数多く店舗を構えるGiordano’s。なかでも、ミレニアムパークすぐ近くの店舗は、観光ついでに立ち寄れる立地のよさから、つねに行列ができる人気店です。予約はできないので、店舗入口で「Waiting List」に名前を書き、生地が分厚いディープディッシュピザは焼き上がりに時間がかかるためプレオーダーしておくとスムーズです。

待ち時間は、ぜひミレニアムパークへ。巨大な鏡のようなアート「ビーン」は一見の価値ありの人気フォトスポットです。

3.地元シカゴアンから大人気!Lou Malnati's Pizzeria(ルー・マルナティーズ)

入り口すぐの看板。1971年創業の老舗です。

今回紹介している3店舗の中で個人的にイチオシのLou Malnati’s Pizzeria。代々受け継がれてきた、バタークラストと呼ばれるバターたっぷりのサクサク生地に、しっかりと肉感を楽しめる自家製ソーセージ、厳選されたカリフォルニア産の完熟トマト、濃厚でコクのあるモッツァレラチーズが特徴で、そのバランスが最高なのです。他の店に比べてピザ生地がくどくなく、チーズの量もちょうどいいので、私はLou Malnati’sがいちばんのお気に入りに。

定番は、「The Malnati Chicago Classic」

地下に広がる店内は、いつも活気があり、店員さんの接客も最高です。

Giordano’s同様、複数店舗がありますが、観光と合わせて楽しむなら、中心部・ミシガンアベニュー沿いの店舗がおすすめです。事前予約は必須。予約がとれず直接お店に行く場合、店舗地下の受付で「Waiting List」に名前を登録し、順番を待つスタイルで、混雑時は1時間以上待つことも珍しくありません。また、当日受付時にプレオーダーしておくとスムーズです。

シカゴを訪れたら、ぜひ気になるお店で名物のディープディッシュピザを味わってみてください。ずっしりボリューミーなので、サイズ選びは慎重に! 焼き上がりにも時間がかかるので、ゆったり過ごせる日に訪れるのがオススメです。

text:WAKANA SHIBUSA

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