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《遠野なぎこ》の人生にみる、親と恋愛の関係。【毒親】育ちだと恋愛で苦戦するワケ

  • 2025.8.6

遠野なぎこの人生に映る「親と恋愛」の深い関係

遠野なぎこさん(2014年10月07日)
遠野なぎこさん(2014年10月07日)

女優の遠野なぎこさん(享年45歳)が2025年7月3日、東京都豊島区の自宅マンションで遺体となって発見され、その後、DNA鑑定により本人と確認されました。

警察は事故による死亡と断定しており、自死や事件性は否定されています。この報道をきっかけに、彼女の幼少期の経験や人間関係、特に「毒親育ち」という背景と恋愛との関係に注目が集まっています。

本記事では、なぜ毒親に育てられると恋愛で苦しみやすいのか、遠野さんの人生を通して探ってみたいと思います。

遠野さんは子役として活躍する一方で、幼少期から母親による虐待やネグレクト、義父との不適切な関係を強いられた辛い家庭環境で育ったことが、生前御本人の口から語られています。

母親は10代で出産後、自身の夢を子どもたちに託すなど、遠野さんに過度な負担をかけ、弟妹たちの送り迎え役を押し付けていたと報じられています。遠野さんは成人後、20代で親族と縁を切る決断をしていますが、長きにわたり、摂食障害を患うなど、深い心の傷に苦しんでいました。

毒親育ちが恋愛で苦しむ仕組み

遠野さんは摂食障害に苦しむと同時に、結婚を3回、離婚を3回、しかも結婚期間も72日、55日、14日と、超短期間離婚が話題になっていました。

安定感のあるパートナーシップの構築には苦戦していたようですが、こうした背景には、毒親育ちという生育環境も影響しています。具体的にどのような影響を及ぼすのか、ここでは3点ご紹介します。

(1)愛され方の歪みが自己肯定感を蝕む 毒親育ちに共通する点として挙げられるのは、「本当の自分ではなく、親の期待された姿で愛される経験」です。結果として「そのままの自分でいい」と感じる機会が少なくなり、自信や肯定感が持てない状態が続くとされています。そのせいで「私に価値があるのか」「愛される資格があるのか」と悩みがちになり、恋愛にもその不安定な状態を持ち込んでしまいます。

(2)親との傷で恋人に似たタイプを選んでしまう 幼少期に慣れ親しんだ関係性が過干渉や批判的、無関心といった”歪んだ愛情関係”だと、無意識は「それが当たり前」と覚えてしまい、あえて同じような、不安定な愛情関係となりやすい相手を選んでしまうことがあります。これは、知らず知らずのうちに「毒親と似たようなパートナー」を選んでしまったり、「毒親と同じような関係性」を作ってしまったりする負のパターンと言えます。

(3)見捨てられ不安と依存的傾向 不安定な愛情のもと育っていると、「いつか見捨てられるかもしれない」という極端な不安感が心には住み着くようになります。この感覚があると、必要以上に相手に依存したり、逆に距離を置こうと極端な行動を取ったりする傾向があります。これが恋愛関係を不安定にし、相手との距離感を誤らせる要因になります。

毒親育ちでも幸せになるためにできること

毒親育ちという生育歴は、今から変えることはできません。では、恋愛がうまくいかない点も諦めるしかないかと言えうと、それはNOと言えるでしょう。ここでは有効な改善行動をご紹介します。

(1)自己理解を深め、傷を自分で認める 遠野さんもブログなどで、生育環境や過去の苦しみを度々告白していました。まず「自分が傷ついていたのだ」という感情を言語化することや、承認することが癒しの第一歩です。「私、本当はあの場面で傷ついていた」と自覚できると、負のループを抜け出すきっかけになります。

(2)専門家や同じ境遇のコミュニティに頼る 臨床心理士やカウンセラーのような専門家のサポートを受けることは効果的です。同じような背景を持つ人たちが集まるコミュニティに参加すると、「私だけじゃない」と思え、孤独感の軽減につながります。

(3)自己肯定感を育む日々の習慣 小さなことでいいので、「今日はこれができた」「こういう選択ができた」と、自分の心地よさを意識する習慣を持つと、少しずつ自己肯定感が積み重なります。「好きか嫌いか」「やりたいかやりたくないか」を日常的に問いかけ、言葉にしていくだけでも変化が起こります。

【まとめ】毒親育ちであるという生育環境が、恋愛においてどれほど深く影響するかがお分かりいただけたかと思います。しかし、親のせいだから仕方ない、と思うだけでは、あなたの物語は前に進みません。むしろ、親との関係を「人生の出発点」として、自分を取り戻す旅に変えることもできます。過去に傷ついた自分をまず受け入れ、必要に応じて、専門家や医療機関を頼りながら、小さな一歩を積み重ねてみてください。

(おおしまりえ)

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