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【坂口涼太郎】ドラマ『愛の、がっこう。』出演中!「ラウール(SnowMan)さんとは、表現者として通じる部分を感じていました」<後編>

  • 2025.8.5

前編はこちら! → ドラマ『愛の、がっこう。』や『ちはやふるーめぐりー』にも出演!俳優・坂口涼太郎「自分のコンプレックスが、自分の魅力だったりするんです」

「自分のことは深刻に考えがち。一旦、一緒に踊りませんか?」

──エッセイとしてまとめるにあたって、苦労したことはありますか?

「どのような構成にしたら最初から最後まで面白く読んでいただけるかな、という部分はすごく悩んだ気がします。私であって、私のような人の、ある一人の主人公の話みたいな物語を小説で読んだような読後感なものがあったらいいなと思って、春夏秋冬で章立てをして、人生の季節が巡っていくように工夫しながら構成を組んでいきました。最初に出てきた一言が、最後には違う意味で捉えていただけるような、伏線回収ができるような要素も入れてみたので、面白く読んでもらえたらうれしいなと思っています」

──坂口さんのユニークな表現力や語彙力は、どうやって培ってきたのでしょう?

「人とお会いすることを重ねていくことが一番ですね。それが自分のキャパシティを広げてくれるというか。人と話していると、私はこうやって表現しようと思ったけど、全然違うものが出てきたり、人それぞれで面白いなと感じることが多いんです。やっぱり一人で考えているだけだと、世界が広がっていかないんですよね。一つのことについて、いろいろな人がさまざまなアイデアを出せば出すほど面白くなっていく世界で働いているなという気がしているので、人がどんな言葉を使ってどんな表現をするのか、というところでどんどん広がっていた気がします」

──お芝居をしていたことで、書くという表現に影響を受けた部分もありますか?

「それはありますね。お芝居をするというのは、誰かの言葉を自分の言葉のようにして話すことですし、日常で使わないような言い回しとか、詩のような表現を自分の体を通して発するので、インプットとアウトプットの循環がすごく生まれる。台本を読むことで、自分が文字を生み出すことになるみたいな。自分が一度入れてから発するという作業はものすごく影響があると思います。

どの仕事でもそうだと思うのですが、俳優は特に、どんな経験をしてもまったく損じゃなくなる仕事なんですよね。悲しいことや傷つくことが起こっても、演技を通して同じような経験をした誰かの共感を得られたり、そのおかげで自分も消化できたりもする。ダブル消化なんですけど、お芝居をしていると僕自身も報われた気持ちになるんです。

そんな経験をエッセイにもまとめているので、僕の失敗談や恥を読むことで、誰かがほっとできるような瞬間があればうれしいなと思っています。自分のことってすごく深刻に考えたり悩んだりしますし、先のことも心配ですけど、今自分がここにいて何をしているのか、というところに目を向けて、その瞬間瞬間の不思議さや面白さ、楽しかった気持ちや安心したなという気持ちの積み重ねが明日になってくるみたいな気がするので。

「踊りませんか?」というお誘いの章も入っているので(笑)、本を開いているときだけでも考えすぎず、温泉に浸かっているような気持ちになっていただけたら!」

「ラウールさんは最初にお会いしたときから居心地がよかった」

──現在放送中のドラマ『愛の、がっこう。』ではホスト役を演じられていますが、どのように役作りをされていますか?

「私のおばあちゃんが、スナックで働いていたんですよ。だから夜の街で働いている人に私はすごくシンパシーとリスペクトを感じていたんです。ホストのその中の一つなので、ホストの皆さんがなぜここに巡りついて、どんな気持ちでどんなプライドを持ってこの仕事をやっているのかというところをきちんと背負ってやりたいなと思って演じています」

──ラウールさん演じるカヲルの舎弟的存在・竹千代演じていますが、どのように関係性を作り上げているのでしょうか?

「もともと、ラウールさんとは感覚が合う気がしていたんです。言葉にして確認したわけじゃないけど、美意識とか、パフォーマンスや表現をするときのチャンネルの合わせ方とか。そういうテイストやセンスが似ているなって。だから最初にお会いしたときから、すごく居心地が良いんですよ。

年齢差も正直今まで気にしたことないので、僕にとってはあまり関係なくて。ラウールさんに対しては人としてすごくリスペクトしているし自然と信頼できるので、そこも竹千代のカオルに対する気持ちにものすごく想いを込められているなと思っています。ドラマでのラウールさんはね、美しい。ばっちりハマっているところもエンターテイメントなので本当に見てほしいですね」

──(笑)。ドラマのタイトルにかけて、最近“愛”を感じた出来事があれば教えてください。

「ラウールさんがパリに行っている間、そばにいようと思ってプライベートでロンドンに行ったんですけど(笑)、ロンドンの方って「可愛い」や「ナイス」っていう言葉の代わりに、「ラブリー!」って言うんですよ。メニューを頼んだり、おしゃれを楽しんでいたりするとお互いに「ラブリー!」って褒め合うという、すごく愛のあるコミュニケーションだなと思いました」

──ありがとうございます!最後に、坂口さんが忙しくても、マインドを整えられる方法があれば教えてください。

「シャンプーやバスオイルとかにちょっとこだわることですね。やっぱり香りって大事で、いい香りを嗅ぐと「あ、ちゃんと息していたんだな」って気づけるし、ふっと心が整ったりするんですよね。深呼吸や瞑想にも効果的。最近はサンダルウッドのバスオイルにハマっていて、それを入れてお風呂に入ると本当にリラックスができるので手放せません」

PROFILE
坂口涼太郎(さかぐち・りょうたろう)

1990年8月15日生まれ、兵庫県出身。連続テレビ小説『おちょやん』(’20)、『らんまん』(’23)、映画『ちはやふる』シリーズ(’16、18)、ドラマ『罠の戦争』(’23)など話題作に多数出演。俳優のほか、ダンサー兼振付師、シンガーソングライターなど活動は多岐にわたる。独創的なファッションやメイクでも話題に。

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著:坂口涼太郎/講談社

俳優・坂口涼太郎が日々のあれこれを綴る『ミモレ』の人気エッセイ連載が、ついに書籍化! 働き方、家事、人間関係、美容、ファッション、社会問題など豊富なテーマで、「あたりまえの日常こそが人生の舞台だ」というお涼さんのポリシーに沿った内容をまとめている。いろんなことがあるけれど、明日もなんとかがんばろう。読めばきっとそう思える一冊。

2025年8月4日(月)発売

撮影/楠本隆貴 構成・取材・文/高橋夏実(Spacy72)

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