人生後半は「ときめき」「シンプルな幸せ」を渇望！？中高年の理想の“恋愛観”とは

中高年世代の恋愛観を調査

中高年世代の恋愛観は若い頃のとは違う者でしょうか。40代以上向けマッチングアプリ「ラス恋」が実施した調査では、1133人の回答者が求める理想の恋は「手をつないで歩くだけでうれしい、ときめきをもう一度感じられる恋」が1位に。そして理想のデートは「日帰り旅行・ドライブ」が圧倒的支持を集めました。

「ときめきの再来」を求める中高年の心境

ラス恋が2025年7月に実施した調査で、最も印象的だったのは理想の恋に対する回答でした。「手をつないで歩くだけで嬉しい、ときめきをもう一度感じられる恋」が239ポイントを獲得し、堂々の1位となったのです。

これは「体調や生活を気づかい合える、安心感のある恋（165ポイント）」や「生活を共にする、家族になることを意識した恋（122ポイント）」といった現実的な選択肢を大きく上回る結果でした。年齢を重ねても、シンプルな幸せやときめきを大切にしたいという前向きな姿勢が浮き彫りになっています。

夏のデートは「ドライブ」が圧勝、特に60代男性の支持が顕著

理想の夏デートについては、「日帰り旅行やドライブなど、少し遠出するデート」が478ポイントで1位を獲得しました。この傾向は年齢や性別を問わず人気が高く、特に60代男性では過半数にあたる53.3％が支持しています。

自由回答では「この夏は暑すぎるので冷房が効いている環境で快適に楽しみたい」「暑いので車は涼しいし、横向きのポジションで自然な会話ができる」といった声が寄せられました。また、青春時代にドライブデートが主流だった世代にとって、夜景を見に行く、海まで車を走らせるといった体験が恋愛の記憶と深く結びついていることも影響しているようです。

一方、女性は全世代で「落ち着いたカフェでおしゃべり」が上位にランクイン。40代から60代の女性が安定して25～35％前後の支持を示し、会話でつながる恋を求める傾向が見られました。

連絡先交換に見る男女の温度差

興味深いのは、マッチングアプリで出会った相手との連絡先交換のタイミングに関する調査結果です。男性の64.9％が「会う前」に交換したいと回答し、女性の58.1％より上回りました。一方で、女性は「会った後」を希望する割合が41.9％で、男性より6.8ポイント上回っていました。

この結果について、同社では「男性は効率的かつ積極的に恋を進めたい姿勢の表れ」「女性はまず対面で会って人柄や雰囲気を確かめてから判断したいという慎重派が多い」と分析しています。オンラインでの出会いにおける男女の心理的な違いが如実に現れた形です。

「ラス婚研究所」発足で人生後半の恋を応援

今回の調査結果を受けて、株式会社ラス恋では40代以上の恋愛・結婚に関する実態をデータと体験談の両面から発信する専門機関「ラス婚研究所」を設立しました。

同研究所では、今後も定期的なアンケート調査やインタビュー、体験ストーリーの収集を通じて、「人生後半の恋が、もっと自然に語られ、共感が広がる社会」の実現を目指すとしています。発足にあたり、第一期研究員の募集も開始され、アンケート協力や体験談シェア、座談会参加などの形で参加者を募っています。

人生100年時代を迎える中、年齢を重ねてもなお「誰かと寄り添って生きたい」と願う人々の声に耳を傾け、新たな恋愛の選択肢を社会に広げる取り組みとして注目が集まりそうです。

（LASISA編集部）