プールの【更衣室】、異性の子ども “何歳” までOKか？「7歳」見直し 求めるママたちが望む年齢とは

年齢「引き下げて」「引き上げて」686人に調査

夏のレジャーといえばプール。一方、「異性の子どもを更衣室に連れていくこと」をめぐる議論が年々熱を帯びています。このたび、育児支援サイトを運営するベビーカレンダーが子どものいる女性686人にアンケート調査を実施し、興味深い結果が明らかになりました。

厚生労働省が公衆浴場での混浴制限を「7歳以上不可」と定めていることを受け、多くのプール施設でも同様の年齢制限が設けられています。このルールについて「妥当だと思う」と回答した人は56.3％と半数を超えました。一方で「もう少し年齢を引き下げてほしい」(22.9％)、「もう少し大きい子どもも同行させてほしい」（18.8％）と、約4割のママたちがルールの見直しを求めています。

「引き下げてほしい」と回答した197人に適切な年齢を尋ねたところ、「5歳以上は不可」が35.5％で最多。さらに「4歳以上不可」「3歳以上不可」などを合わせると、全回答者686人のうち約2割が「5歳以下でも異性の更衣室同行は不適切」と考えていることが分かりました。

その理由としては「子どもの発育が早くなっている」「保育園でもプライベートゾーンの学びがある」「子ども自身に芽生える羞恥（しゅうち）心への配慮」などが挙げられています。

一方で「引き上げてほしい」派（162人）の声も無視できません。「9歳まで」（32.1％）、「10歳まで」（21.6％）との回答が多く、「シングルマザーの人たちも利用できるように」「犯罪を防ぐためにも、もう少し大きい子どもも同行したい」といった意見が寄せられました。

こうした声からは、ワンオペ育児や子どもの安全を心配する親の切実な思いが読み取れます。

調査では「更衣室に異性の子どもを同行させることに不安を感じない」と答えたのはわずか2.1％。ほとんどの保護者が「他の利用者の視線」（73.7％）や「子どもが恥ずかしい思いをする可能性」（52.8％）などに不安を感じていることが明らかになりました。

育児が専門の大阪教育大学・小崎恭弘教授は「羞恥心や異性に対する意識には個人差がある」としたうえで、「社会のルールは利用者全員が気持ちよく施設を使用するためにある」と指摘。子どもの成長に合わせて性に関する話し合いの機会を持つことや、施設側による環境整備の必要性を示唆しています。

この調査は2025年5月、子どものいる女性686人を対象にウェブ上で行われたもの。今回の結果は、子育て世代の悩みの深さと社会的支援の必要性をあらためて浮き彫りにしました。年齢だけに頼らない柔軟な対応と、全ての利用者に配慮した環境づくりが求められていると言えそうです。

（LASISA編集部）