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【大阪・関西万博レポ】オール植物性の“串カツ”!コッペパンからビール!?「ミライと食の文化」は予約不要で楽しめる食の“穴場”だ!大阪ヘルスケアパビリオン~後編~

  • 2025.7.29

「大阪ヘルスケアパビリオン」の1階が穴場!

大阪ヘルスケアパビリオン1階の「ミライの食と文化」(上)。「食」の未来や可能性を感じる多彩なフードやスイーツ、ドリンクをテイクアウトで楽しめます(下)。
大阪ヘルスケアパビリオン1階の「ミライの食と文化」(上)。「食」の未来や可能性を感じる多彩なフードやスイーツ、ドリンクをテイクアウトで楽しめます(下)。

大阪・関西万博(以下、万博)の人気パビリオン「大阪ヘルスケアパビリオン」。未来の自分と出会う「リボーン体験」が話題となり、事前予約が取りづらいという声も。実は、パビリオン1階のフード・物販エリア「ミライの食と文化」は誰でも予約不要で楽しめます。栄養士視点で気になった、注目フードをレポートします!

片手で食べられる未来のお弁当「ワンハンドBENTO」

「ワンハンドBENTO」。片手で手軽に楽しく食べられるよう、パッケージも工夫されています。
「ワンハンドBENTO」。片手で手軽に楽しく食べられるよう、パッケージも工夫されています。

「ワンハンドBENTO」は、その名の通り片手でパクッと食べられる「ミライのお弁当」。お弁当チェーン「ほっかほっか亭」が万博のために開発したもので、広い会場内で歩きながら食べたり、行列待ちの時間でも食べられる手軽さが魅力です。お弁当で人気の「海苔弁(のり弁)」「チキン南蛮」の進化系をはじめ、万博オリジナルの「ポークたまご」「和牛」「穴子」の全5種類があります。

ワンコイン(500円)の価格もうれしい「海苔弁」(左)、夏バテ予防の塩分+クエン酸補給も期待できる「チキン南蛮」(右)。
ワンコイン(500円)の価格もうれしい「海苔弁」(左)、夏バテ予防の塩分+クエン酸補給も期待できる「チキン南蛮」(右)。

例えば、「海苔弁」(500円税込み)は、ちくわの磯辺揚げ、たまごやきを特製だし醤油×おかか(かつお節)味の十六穀米ごはんと海苔で包み、サクサクの白身魚フライをのせたもの。主食+たんぱく質、雑穀のミネラルと食物繊維が1食に凝縮され、栄養面でもおすすめの組み合わせです。

こちらが店舗。行列必須ですが注文から提供までの時間が早く、苦になりません(提供:ハークスレイ)
こちらが店舗。行列必須ですが注文から提供までの時間が早く、苦になりません(提供:ハークスレイ)

また、7月から新メニューに加わった「チキン南蛮」(890円税込み)は、カリカリ梅を加えた十六穀米ごはん、高たんぱくの鶏肉と黒酢×タルタルソースが好相性で、クエン酸と塩分補給も兼ねられ、夏バテ予防や疲労回復も期待できそうです。「BENTO(お弁当)」のポテンシャルの高さを改めて感じました。

これが植物性!? チーズ好きも大満足のヴィーガンフード&スイーツ

大阪ソウルフードの新定番になりそうな「大阪新名物?!これも串カツ」(左)、カリブ海気分が味わえる「ピニャコラーダミルチーパフェ」(右)。
大阪ソウルフードの新定番になりそうな「大阪新名物?!これも串カツ」(左)、カリブ海気分が味わえる「ピニャコラーダミルチーパフェ」(右)。

「大阪新名物?これも串カツ」「これもオムキーマカレー」…。ユニークなメニュー名に思わず足が止まるのは、キッチンカー風の店構えがおしゃれな「QBBこれもいいキッチン」。チーズメーカー「六甲バター」が提案する、植物性素材だけでつくるオリジナルメニュー(カレー、サンドイッチ、スイーツなど)が食べられます。

試しに、「大阪新名物?!これも串カツ」(750円税込み)を実食。ゴロゴロしたお肉のような一口サイズのカツに、たっぷりのチーズが振りかけてあります。食べ応えのある肉厚感、トロっとしたチーズ感…オール植物性とは信じられないクオリティ!串カツの正体は、こんにゃくミート、ヴィーガンチーズ(植物性チーズ)、れんこん。低コレステロール×低カロリーを兼ね備えていて、罪悪感なしにペロリといただけます。サンドイッチやカレーは万博で働く人々にも人気だそうです。

「大阪新名物?!これも串カツ」は、ひと串でもボリューム満点で食べ応えあり。植物性の素材だけでこのおいしさは、ちょっとびっくり。
「大阪新名物?!これも串カツ」は、ひと串でもボリューム満点で食べ応えあり。植物性の素材だけでこのおいしさは、ちょっとびっくり。

おやつに「ピニャコラーダミルチーパフェ」(1300円税込み)もいただきました。ピニャコラーダはカリブ海の定番カクテルですが、こちらはノンアルコールのモクテルで、パイン×オーツミルクを使用。アーモンド粉でつくったグルテンフリーの揚げないドーナッツが添えられ、チーズ風のホイップクリームも植物性!

気になるお味は、ミルクに引けを取らないコクがあるのに、後味さわやか。これからの暑い時期のクールダウンにおすすめです。ほかにも宇治抹茶、ストロベリー、カフェモカのフレーバーがあるとのことで、全制覇したくなりました。

ピクニック気分で立ち寄りたくなる店舗。バリエーション豊かなメニュー数にも驚かされます。
ピクニック気分で立ち寄りたくなる店舗。バリエーション豊かなメニュー数にも驚かされます。

植物性チーズは、栄養面でヘルシーなだけではなく、アレルギーなどの理由でチーズが食べられない人の食の可能性を広げたり、製造時に発生する二酸化炭素(CO2)の削減につながるなど、多様性やSDGsの観点でも要注目の食材です。プラントベースの食事が未来では当たり前の選択肢になるのかもしれません。

もったいない精神から誕生!アップサイクルなクラフトビール(発泡酒)

取材で2万歩以上、歩いた筆者。クラフトビールの優しい味が染みわたる!?
取材で2万歩以上、歩いた筆者。クラフトビールの優しい味が染みわたる!?

万博内で多種多様なビールと出会うことができますが、フードロス削減やSDGsに貢献した気分も味わえるのがこちら。「大阪ヘルスケアパビリオン」の建物を出てすぐの場所にあるキッチンカー「SMILE ALE(スマイルエール)」で販売中のクラフトビール(酒税法上は発泡酒、以下同)です。原料に使用しているのは、大阪の製パン業者が出荷できなかったコッペパン、大阪産の農産物(温州みかん、にんじん、ぶどうなど)の規格外品。つまり、まだ食べられるのに使われていない食材をアップサイクルし、クラフトビールとしてリボーンさせているのです。「アサヒグループ」×大阪府の共創プロジェクトとして誕生しました。

会期中、未使用コッペパン由来のヴァイツェンスタイル(1200円税込)、野菜または果物由来のアンバーエール・ブラウンエール・フルーツエールのいずれか(1300円税込み)、計2種類を味わうことができます。前者は軽やかな味わいで飲みやすく、ほのかに小麦の香りも感じられて“昼ビール”にうってつけ。筆者が取材した日は「えびいも」のブラウンエールがラインナップされていて、こちらは深いコクとカラメルのような余韻が口の中で広がり、1日の締めくくりにふさわしい一杯だと感じました。えびいも完売後は「大阪産デラウェア(ぶどう)」のフルーツエールが登場予定とのこと。楽しみです!

筆者たちも「カンパイ!」企画(KANPAI SMILE BATON)に参加!
筆者たちも「カンパイ!」企画(KANPAI SMILE BATON)に参加!

購入者は、世界各国の言語で「カンパイ!」する様子を動画撮影し、大型ヴィジョン(サイネージ)に投影する、お楽しみ企画にも参加できます(動画は自分のスマホにも保存可能)。

写真右のヴィジョン(サイネージ)に、世界の言語で「カンパイ!」に参加した来場者の動画が流れます。
写真右のヴィジョン(サイネージ)に、世界の言語で「カンパイ!」に参加した来場者の動画が流れます。

キッチンカーのすぐ横には飲食OKの「リボーンテラス」があり、大勢の人が歩き疲れた喉を潤していました。大阪らしい「もったいない精神」が詰まったクラフトビール、味わってみてください。

誰もが気軽に利用できてリピートしやすい!

筆者の実感値になりますが、15時以降が比較的空いている時間帯かも。
筆者の実感値になりますが、15時以降が比較的空いている時間帯かも。

この記事では紹介しきれませんでしたが「ミライの食と文化」には、ほかにも多彩なコンセプトのフードやドリンクを味わえる店舗が複数あり、お手頃な価格のものが多いのもポイント。行列の回転率が比較的早く、屋根付きの飲食スペースも近くにあるので、小さい子どもさんがいて長時間の行列は無理!という方も利用しやすいと思います。

フードや物販の販売以外に、未来の食と文化をテーマにした調理実演や体験型の食育イベントを開催する「デモキッチン」もあるので、そちらにも注目を。

(野村ゆき)

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