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ここは合法だよ!初心者が韓国・パラダイスシティで清く正しく【カジノ】に挑戦してきた

  • 2025.7.30

憧れのカジノに潜入!

ギャンブルって、本当に好き嫌いがはっきりするもので、意外な人が「海外でカジノに行ったことがある」と言い出したり、「日本でもパチンコにも行ったことない」だったりします。私は完全に後者です。たぶん賭けごとの才能がないと思われ、「いいです地道に稼ぎます」と思ってるタイプなんですが、一方で、洋の東西を問わずダークなドラマや映画なんか見ていると、かなりの頻度で賭けごとのシーンって出てくるのです。そのたびに「なぜあの登場人物はドキドキしているんだろう」「このゲームは何、え、今、どっちが勝ったの?」と、ルールがわからないせいでひとり、取り残されます。
 
ここ近年はそれこそ韓国ノワール映画やドラマにハマり散らかしているため、「なんとも味のあるイイ顔をした韓国俳優がカジノで大勝ちした瞬間、奥からいかついヤクザがわらわら出てきて乱闘して銃とかドンパチ始まるシーン」などを何度も、何度も観ました。そんなわけで、ほぼ経験はないのにカジノはとーっても身近な存在。でもさ、ルールがわかんないんだってば!

味のあるイイ顔した韓国俳優がわらわら出てくる、カジノが舞台のドラマの昨今の代表作といえばこれ、ディズニープラスで配信中のシリーズ『カジノ』です。フィリピンが舞台の、チェ・ミンシク俳優(写真真ん中)が演じるチャ・ムシクというの男の一代記って感じの作品なんですが、これ、カジノのルールがわかっていたらもっと楽しめたなーって思うんです。

『カジノ』
story 韓国でカジノ王に登りつめたムシク(チェ・ミンシク)は、ある事件をきっかけに全てを失い逃亡生活を送ることに。だが、持ち前の度胸で再びカジノの世界でのし上がっていき……。
監督:カン・ユンソン/出演:チェ・ミンシク、ソン・ソック、イ・ドンフィ、ホ・ソンテ、キム・ジュヒョン、ソン・ウンソ、リュ・ヒョンギョン ほか/配信:現在、ディズニープラス「スター」にてシーズン1〜2、全話独占配信中
© 2025 Disney and its related entities

そんなド素人が2025年、韓国の素晴らしいリゾート・パラダイスシティにある「パラダイスカジノ」に潜入! どきどきワクワク体験してきました。賭けごとにお詳しいかたはこの記事を読む必要はありませんから、私と同等に「カジノぜんぜんわかんな~い」という方は、ちょっと、疑似体験してみてください!

いまさら聞けない①カジノに入るにはパスポートが必要です

パラダイスシティ内の「パラダイスカジノ」は外国人専用の施設です。=韓国の方は入ることが許されません。なんでかって、法律で決められているから! そういえば韓国映画で、韓国国内で賭博しているシーンはいつだって違法な闇カジノばかりだったなあ……そんなことばかり思い出しながら、日本人の方はパスポートを片手に堂々と入場しましょう。ご安心ください、ここは合法カジノです。

カジノに入るために、必要なのはこのふたつ!

入り口でパスポートを提示して、まず、パラダイスカジノの会員証を作る必要があります。住所などを記入すれば発行はすぐですが、会員証があってもパスポートは入場のたびに必要。ちゃんとしてるんです。ですのでカジノに向かう際は小さなポシェットなど、パスポートやスマホを収納できるものはマストです。

いまさら聞けない②カジノ内で撮影はNG!

中に入るときらびやかで明るい、広大な賭場が広がっています。奥には少額からトライできるゲーム機もあったり、世界中の人が楽しめるスロットマシーンのエリアがあったり。けれど夜になるとそのにぎわいは増し、ゲーム卓で真剣勝負している人たちもいます。お金をおろす銀行エリアもあるし、両替したり換金したりできるキャッシャーもあるし、飲料水はタダだし、バーもあれば、レストランもある!
 
うわー、映えるー!と思わずスマホを手に取りたくなるのですがストーップ! ここでは撮影はNGです。ほかの客のプライバシー問題はもちろん、イカサマ行為を防止するため、スマホをつかってアレコレするのはご法度なんですって。知らずにパシャパシャすると怒られちゃいますから、ここはご注意!

初心者はまず「スロット」に挑戦!

ここからは、撮影NGのカジノで特別に取材許可をいただき、スタッフの方に教えてもらいながらゲームにトライしてきました。まず、初心者にオススメなのはなんといってもスロットマシーン。少額から賭けられてルールもとーっても簡単なので、とりあえず座ってみましょう。

世界中からゲストが訪れるパラダイスシティらしく、さまざまな言語・さまざまな文化を感じさせるスロットマシーンがそろっています。これはエジプトか……!

私は1万ウォン(日本円で約1,100円)をスルスルっとゲーム機に入れて、1回のベット額を選択してスタートしてみました。パチンコすらろくに打ったことがないド素人ですが、いにしえのゲームセンターにもスロットゲームくらいはありましたから、ただただ画面が回っていくのを見ていればいいのよね、とドカッと鎮座。でも、たまーに大当たりが出たりするのでそれなりに盛り上がる! 今回のツアーでご一緒したカジノに詳しい方曰く、「運がめぐってきたな、と感じたらベット額を少しだけアップさせる」といいそうです。その方は、初日でいきなりこのスロットで1万円くらい勝って帰ってきてました。いいな! 座ってるだけで1万円ゲット!

たまに当たりが出るから気が抜けないのよ。

「バカラ」のルールを教えてもらったよ

いくらなんでも韓国まで来て「スロットでボーっと座ってました」じゃ、なんのために取材に来たんだ、ですから、次なるゲームを教えていただくことにしました。そうです、『バカラ』です。おしゃれなグラスじゃないです、ゲームのバカラです。
 
『バカラ』はトランプを使ったカジノゲームで、バンカー(胴元)とプレイヤー(客)のどちらが勝つかを予想するゲーム。そう、「どちらが勝つかを予想」するのであって、私がバンカーになるわけでもプレイヤーになるわけでもありません。私はどっちが勝つか、予想するだけの傍観者よ。1回のゲームではまず、バンカーとプレイヤーに2枚ずつカードが配られます。
 

いちばん掛け金が大きい人が、代表してカードをめくる権利を与えられるのです。

このゲームの勝敗は「どちらのカードの合計が数字の9により、近いか」で決まります。カードの数え方に謎のルールがあるので、ここだけ理解すればOK! Aは1で、2から9はトランプに書かれている数字そのままカウント。そして、10と絵札はゼロ扱い。2枚のカードを合計して13とか15とか2桁になる場合は、一の位の数字だけで判断します。13とか15じゃなく、3と5ってこと。
 
ですから、場合によりますが「9」のカードはわりと嬉しい存在。

1回のゲームで、バンカーとプレイヤーに配られるカードはそれぞれ2枚なのですが、これまた謎の法則で3枚目が配られることがあるんです。その法則が下記。小難しいようでこれさえ押さえれば理解できるので、旅先でボーっとしてましたけどがんばって話聞きました。単純に、
 
■最初の2枚で、どちらかの合計点が8点または9点の場合、「ナチュラル」として即座にゲームは終了し、点数の多い方が勝利!
■最初の2枚で、プレイヤー・バンカー双方が6点または7点を出している際もゲームは終了し、点数の多い方が勝利!
 
これ以外のときに3枚目が配られるんです。
 
■プレイヤーが5点以下ならプレイヤーに対し、3枚目のカードが配られる。
■バンカーはまた謎の特殊な法則で3枚目のカードが配られるかどうか決まるのですが、細かい表がないと説明ができなくてですね、これはもう……機械とかディーラーとかに任せておけばOK。私もいまだに覚えていません。が、パラダイスカジノではこの『バカラ』に使われるトランプカードは磁気が入っていて、卓上ではカードが伏せられていてもどの数字かは自動で読み取られているんです。卓上で自動計算されているので、万が一ディーラーが間違えても、機械は間違えない!

要するに、この場合プレイヤーには最初「4」と「J(ゼロ扱い)」が配られ、点数としては4。バンカーには「2」と「8」が配られ、点数としては0。双方に3枚目のカードが配られる法則が発動されたので配布され、結果どちらにも「A(点数としては1扱い)」がきたので、プレイヤーの点数は5、バンカーの点数は1で、プレイヤーが勝利。

この場合はプレイヤーに「5」と「9」が配られているからプレイヤーの点数は14……ではなく4。バンカーは「7」と「A(点数は1扱い)」が配られているからバンカーの点数は8になり、バンカーの勝利です。なんとなくわかってきました?

ゲーム時にプレイヤーとバンカー、どちらにいくら賭けるか決めてチップを置きます。プレイヤーに複数人が賭けたとしても、最も高額を賭けた人がカードをめくる権利を得て、みんなでめくられるカードを見守ります。ときどき謎の連帯感が生まれることがあります。

ちなみにパラダイスカジノでは、『バカラ』のカードは1回ゲームが終わるごとに廃棄されます。誰かがめくった跡をつけたり、折ったり破いたりしたら目印になってしまうから、カードの命はゲーム1回きり! わー、もったいないと思いつつ、確かに大きな額をベットすることもあるカジノだもの、ゲームの進行はとっても厳密なんです。
 
ただこの『バカラ』を理解したことで、私の脳裏にこれまで見た韓国ドラマのカジノのシーンが「! あれは、そういうことだったのか!」と一気に合点がいきました。カードをめくって合計が9になれば勝ちのゲームだから、2枚目のカードをめくるときが最もどきどきワクワク。たとえばもし、1枚目のカードで4が出ていたなら、「5が来い、5が来い、6も7も8も9も来るな!」と思って2枚目をめくるわけでしょ? ああ、だからあのときあの登場人物はゆっくりジワジワ緊張しながらカードをめくっていたんだ、と、いくつものシーンが思い出されました。わー、見直したらあのドラマも映画も、もっと楽しめるかも!

これこれ!ドラマ『カジノ』のシーズン1、第5話のこのシーン! とっても緊迫したバカラのゲームのシーンでカードをめくっているのですが、どのカードがきたら喜べばいいのか、今ならわかる、今ならもっと楽しめる! よし、観直そう!

『カジノ』
ディズニープラスのスターにて全話独占配信中
© 2025 Disney and its related entities

まさに運試し、「ルーレット」に挑戦!

そして、カジノのシーンが出てくる映画でそれはそれは華々しいのが「ルーレット」ですよねえ。マーティン・スコセッシ監督の『カジノ』などもそうですが、くるくるくるーっとルーレットが回って、白い球をカッコーン!と打って、だんだんと回転が遅くなり、赤と黒のルーレット盤のどちらに入るのか、どの数字に入るのか、ああ、ハラハラする! アレです。

これこれ、ルーレットも回るし、白いボールも回るの!

映画などにルーレットのシーンが出てきて、ルールが一切わかってなくてもまあ、なんとなく「赤か黒かどっちかに賭けたりするんだろ」「狙った数字に入るなんてすごい強運だね~」ってことくらいはわかります。けれど、せっかくしっかり教えてもらったから解説します。大丈夫、私でも理解できたから、あなたもわかる。ええとね、数字は赤と黒に分かれた1から36まであって、ひとつだけ赤でも黒でもない、緑の0があります。どの数字が赤なのか黒なのかも決まってるんですけど、「なぜこの数字は黒しかないのか」とか、細かいことは気にしなくていいです。決まりだから。

赤の19にルーレットが入っているから、赤に賭けた人も、19番に賭けた人も勝ちってこと。

この賭けかたに、ものすごくバリエーションがあるんです。まず、「赤なのか黒なのか」という、ふたつにひとつのざっくりした賭けかた。確率的には2分の1だから、賭けたチップが増える率も倍になるだけ。
 

いちばん手前のチップの2列の束があるでしょ、あそこは「赤」に1列の束で賭けた方がいたんです。ルーレットは「赤の19」に入ったのでアタリってことで、チップが倍になりました。

そして「14」とか「29」とか、数字そのものズバリに賭けちゃうやつ。確率は37分の1だから相当低いわけで、賭けたチップの倍率も36倍に跳ね上がります。そりゃそうよね、ハイリスクハイリターンよ!
 

この、数字の上にチップの束を置いている方、これが各数字に賭けて36倍になることを狙う、チャレンジャーたちです。

そしてね。縦の列と横の列とか、「このエリアのどれか」なんて賭けかたもあるんです。なんだったら数字の境界線にチップを置いて「19か20か22か23のどれか」なんて賭けかたもOK。それぞれの賭けかたによって緻密に倍率も決まっていて、パラダイスカジノくらいになりますとディーラーの方も「頭に計算機入ってるのかな」くらい一瞬で正しく計算してくれますから、ご安心を。そもそもチップを卓の上に置くわけで、倍率も書かれているので計算はとっても明瞭。

いちばん左の黄色いチップがある場所は、「25から34のどれか」にボールが入ればチップが3倍になるよ、というエリアです。

ちょっと個性的な置き方ですが、例えば4つの数字が重なる角にチップを置くと「コーナーベット」といって、当たるとチップは9倍になって戻ってきます。隣り合う2つの数字が重なるライン上に置いたチップは「スプリットベット」といって18倍に。

実際に「やった、当たった! えっと、私が置いたのは4倍のエリアだから、えっと、えっと」なんてワタワタしている間に、ディーラーの方が置いたチップの4倍を微笑みながらスッとこちらによこしてくれます。あ、あは、ありがとうございます(照)。ルーレットはカジノの中でも初心者向けのゲームではないようですが、運に自信があるならパラダイスカジノでトライしてみては?

初心者だからこそ注意:予算は決めていこう

パラダイスカジノくらい規模の大きなカジノになると、「軍資金ウン千万円で泊まりに来たVIP」なんかもザラにいて(そういう顧客の方は宿泊代がかからなかったりするらしいです。都市伝説みたいだけど実際にそうなんですって)、「100万円を持ってきて4,000万円持って帰った日本人がいる」なんて話もありますが、今、この記事をお読みの方はそんなカジノ王の話とはさすがに無縁でしょうから(※いい意味で)、もし「パラダイスシティに泊まるから、カジノも行ってみたい♡」と思っている方は、事前に予算を決めて現金を持っていきましょう。予算=必ず失うわけではありませんが、負けてもOKと思える額、であるべきかな、と私は考えます。

VIPは専用の入口から専用ルームでゲームを楽しむことができます。

VIPはこういうお部屋の宿泊料がかからなかったりするんですって。すごい世界だなー!

「出る前に負けること考えるバカいるかよ」というのはプロレスラー・アントニオ猪木さんの名言ですが、賭けごとの予算は勝つことを前提に設定すると、ドラマや映画の登場人物同様、人生積んでしまいますよ。あくまでもゲームを楽しみに行くんだから「ゲーム代を払う」つもりで設定するのが健康な考え方だと思います。万が一、増えたらラッキー♡くらいの軽いノリで。
 
ちなみに今回、私は「どうせ博打の才能はないんだから、使っても2万円までにしよう」と思って出向いて、数時間遊んでプラスマイナスゼロ、でした。『大小』と呼ばれる、3個のサイコロの出目の合計数が多いか少ないかで勝ち負けが決まる超初歩的なゲームでなぜか最初に数万ウォン勝ったのですが、スロットマシーンで大当たりしたりスッたりするうちにプラスマイナスゼロになり、あー楽しかったと思えたのでそこで終了。同行したカメラマンI氏はいきなり『バカラ』のゲーム機で約8千円、ライターS氏も『バカラ』のゲーム機にハマって結構遊んでいましたが、3千円ほど買ったところで眠気に襲われ終了。同じツアー参加者の中には、10万円負けたギャンブル好きの方もいれば、8万円くらい勝ったらしきツワモノもおり、悲喜こもごも。ただ、楽しい! 次に来るときも予算を決めて、清く正しく合法的に友だちとワイワイしたいな、と思っています。

小市民の私はデモンストレーション用にチャレンジした自動ゲーム機のバカラでもアワアワしていました。

パラダイスカジノは24時間、年中無休。バーやレストラン、トイレも喫煙所もあり、満19歳以上の韓国人以外の大人しか入れません。

photograph:KAORI IMAKIIRE

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※2025年6月取材時の情報です。記事内の通貨レートは10000ウォン=1,100円で計算しています。

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