【佐藤勝利（timelesz）】「8人全員が揃ったライブで（橋本）将生が泣いたとき、グループ全体の繋がりを実感しました」＜後編＞

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「僕が舞台を観るときは、あえて前情報はいれずに楽しみます」

──佐藤さん自身は、舞台を観るときどんな楽しみ方をされていますか？

「僕はですね、基本的にあんまり前情報を入れたくなくて。演劇を観ながら、“あ、こういうのを伝えたいんだな”とか、“こういう背景があるんだな”って、自分で考えてみたいタイプですね。相関図みたいなのが複雑な歴史物とかは若干見ますけど、それ以外はもう見ないですね。自分で探したいし、“さっき言っていたことがここにつながるんだ！」とかを気づきながら観たいので、そういう楽しみ方をしています」

──“座長”という立場について、どう捉えていますか？

「僕はキャストの皆さんの中で一番後輩ですし、あまり、“自分が座長です！”とか、“俺が引っ張っていくぞ”みたいなことは思っていないんです。主役っていうことの方がイメージしやすいかなって思うんですけど、現場が楽しく、稽古も楽しく、いろんな人から、“いい場所だな”って思ってもらえるように心がけるだけですね」

──舞台を観るのが初めてというファンの方々に、伝えたいことは？

「 “舞台って敷居が高いんじゃない？”と一歩踏み出すのって難しいジャンルだとは思うんですけど、演劇自体は肩ひじ張って、何かを準備して観るようなものじゃないので安心してください。楽しませる準備をするのは僕たち側なので（笑）、お客さんが準備することは1個もないですし、緊張せず純粋に舞台を楽しんでもらえたらうれしいです。今回の作品は特にコメディ感もあるので、徐々に客席もほぐせたらいいなって、僕たちとしては思っています。ただ楽しんでもらえたらと思っています」

「timeleszを続けていくことが、今の夢としては大きいかも」

──今回の作品は「家族の絆」と「夢」がテーマになっているかと思いますが、佐藤さんが最近、絆を感じた出来事はありますか？

「僕、今年timeleszというグループで8人組になりまして、新しい体制になってから初のライブツアーが始まったんです。仕事の都合で新メンバーが出られない日があったりして、最初から全員が揃ったわけではないんですが、先日、福岡公演の2日目が初めて8人揃って公演できて。そのときに、新メンバーの橋本将生が泣いちゃったんですよ。今までもすごく感動していましたしうるうるはしていたのですが、初ステージでも泣かなかった将生が8人全員が揃ったときに泣いていて、メンバーが揃ったときの喜びを噛み締めていたんです。そういうところが素敵だなぁと思いましたし、まだ半年ぐらいしか経っていないけど、グループ全体のつながりというか、もう強い絆はあるんだなぁと実感しました」

──そのとき、佐藤さんの目からも涙が？

「いや、将生には『勝利くんが泣きそうだったのを見て、僕泣いたんですよ』って言われたんですけど、僕は泣いていないです（笑）。もちろん感動はしましたけど、泣きそうになったわけではない、と言っています」

──（笑）。それでは、今追いかけている「夢」はありますか？

「なんだろう。今はあんまりないかもしれないですね。結構、叶っていることが多いです。グループでの目標とかが、夢になると思うんですけど、今の現状がある種夢が叶った最中でもあると思うので、そこをかみしめているのかもなぁって思います。グループをまず続けるということが、簡単なことじゃないし、当たり前のことでもないので、夢と言ったらそこかもしれないです。その“普通を普通で居続ける”っていうのが、今の僕の中では大きい夢ですかね」

佐藤勝利（さとう・しょうり）

1996年10月30日生まれ、東京都出身。timeleszのメンバー。2011年にCDデビューし、アイドル活動のほか、役者として舞台『ブライトン・ビーチ回顧録』（’21）、『Endless SHOCK』(’23,24)、ドラマ『アポロの歌』（‘25）出演。その他、2024年にはコントユニット「グラタングミ」を結成するなど、多方面で活躍している。

PARCO PRODUCE 2025 『ブロードウェイ・バウンド』

第二次世界大戦が終わって間もないニューヨーク・ブルックリン。いつかブロードウェイに出てコメディ作家になることを夢見ているユージン（佐藤勝利）と兄のスタンリー（入野自由）。二人は、結婚生活に問題を抱える両親と祖父とともに暮らしている。ある日、スタンリーがラジオのコントの台本書きの仕事を持ち帰ってくる。両親のいさかいが聞こえてくる家で、徹夜で台本を書き上げた二人。いよいよそのコントがラジオで放送される日がやって来た……！

【東京公演】2025年9月4日（木）～28日（日）
会場：PARCO劇場（渋谷PARCO 8F）
【大阪公演】2025年10月2日（木）～13日（月祝）
会場：COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

出演：佐藤勝利 松下由樹 入野自由 神保悟志 小島聖 浅野和之

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撮影／井澤和己 ヘアメイク／福田純子（Nestation） スタイリング／九（Yolken） 構成・取材・文／高橋夏実（Spacy72）