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デザインの専門家集団が考えた防災!「そのとき、どうする?展」

  • 2025.7.26

東京・赤坂の美術館で2025年11月まで開催中

東京・赤坂にある「21_21DESIGN SIGHTギャラリー1&2」で2025年7月4日から11月3日まで企画展「そのとき、どうする?展―防災のこれからを見渡すー」が開かれています。防災をテーマにした展覧会ということで見に行ってきました。

デザインの視点で発信

デザインの展示施設「21_21DESIGN SIGHT」は2007年のオープン時から、日常のなかの出来事や物事に目を向けてデザインの視点で年2~3回、企画展を開催しています。これまでに「虫」「チョコレート」「翻訳」など幅広いテーマで企画してきましたが、今回は「防災」です。「多くの人にわかりやすく情報を伝えなければいけない点で、デザインの力も大きい分野。デザインの視点で防災について考える場を提供できれば」(広報担当の大崎ゆかりさん)というのがこの企画の狙いだそうです。

会場にちりばめられた「問い」

会場に入ると、展示セクションごとに、「Q1 『安全な場所』って、どこ?」「Q2 十分な備えって、どのくらい?」など、10の問いが大きく掲示されています。QRコードを読み込むと、その問いは入場者のスマートフォンに映し出され、自分の答えを書き込めるようになっています。様々な体験を通して学びを得られるよう、会場全体がデザインされています。

「Q1 『安全な場所』って、どこ?」をのぞいてみると、大小のいくつものモニターが並んでいます。過去約100年間に日本で発生した地震の規模を球体で示し、3D地図の上に示したり、海面が100m上がったら日本はどんな形になるのかをシミュレーションして見せたり。実感しにくい災害をわかりやすく可視化することで、防災を自分事ととらえ、考えられるよう工夫されています。

テーブルの上に積み木を重ねていく体験型のインスタレーションでは、10分に1度「そのとき」が訪れ、テーブルが振動。積み木が崩れ落ちる仕掛けになっています。

建築家 坂茂さんらの作品も

広い会場には、災害が描かれた絵図などの作品や建築家の坂茂さんらが取り組む避難所の紙の間仕切りシステム、被災地から世界的家具ブランドに成長した石巻工房の作品などが展示されています。経験に裏打ちされた災害時の助け合い、被災からの復興の様子など、災害が個人そして社会に与える様々な側面を考えさせる構成になっています。

参加者の声が集まる広場

1週間の備蓄食材の展示では、「こんなに必要なのか」と認識を新たにしたり、機能美と実用性を併せ持った数々の防災グッズに驚かされたりと、「へえ~」と思うようなコーナーが多くありました。

展示物に感動したり、感心したりしながら、答えを書き込んでいくと、最後に参加した人たちの答えが大画面に映し出される「みんなはどうする?」という広場にたどり着きます。吹き出しのような枠のなかに多くの書き込みが浮かんでは消える様子は、人々の声が聞こえるようでした。

展覧会ディレクターを務めた「ビジュアルデザインスタジオWOW」の加藤咲さんは「今回の企画では、問いを何度も問い直しつくりあげる作業から始め、問いをベースに作家やプロジェクトを探すなどして、構成しました」としています。

入場料は一般1600円、大学生800円、高校生500円、中学生以下は無料です。1か所で様々な気づきの得られる展覧会。デザインの視点から時間をかけて眺めてみるのも良いかもしれません。

〈防災ニッポン編集部〉

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