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新型フェラーリ「アマルフィ」がついに発表された。進化した圧倒的な走りと美しい佇まいは名前の通りである

  • 2025.7.24

カーライフその先の未来へ

フェラーリ アマルフィ<br />
フェラーリ アマルフィ

次の地名はどこだ⁈ メディアは予想合戦で盛り上がる

 

今年7月フェラーリの新型車が発表された。名前は「アマルフィ」という。由来は言わずもがなのアマルフィ海岸。その一部は世界遺産にもなっているイタリアを代表する景勝地だ。

 

 

 

このクルマのことを話す前に触れなくてはならないのはフェラーリ「ローマ」の存在。アマルフィはそのスタイリングからもわかるようにローマの後継として登場した。フロントミッドに積んだV8エンジン、+2レイアウトのキャビン、そしてその妖艶なフォルムがそれを物語っている。いわゆるGTカー的要素を持ったスポーツカードライバーのためのモデルだ。

 

ローマの後継モデル
V8フロントミドシップでリア駆動の2+2クーペ&スパイダーモデル「アマルフィ」は、「ローマ」の後継モデルである。

そのローマは“La Nuova Dolce Vita”というコンセプトで作られた。あのフェデリコフェリーニ監督の描いた“Dolce Vita(甘い生活)”を新しく解釈したものだ。ある意味イタリアの良き時代だったとも言えるだろう。個人的には映画「ナイン」を思い出す。「81/2」をスクリーンに場所をかえて表現した作品だ。

そんなモデルだけにローマのスタイリングは妖艶そのもの。誰もが思わず「美しい」と口にしてしまうような仕上がりとなった。そしてそれは1950年代や60年代のフェラーリにも通じる。250GTシリーズがそれで、多くの人がその曲線に魅了された。

アマルフィ2
エンジンは、2014年「カリフォルニアT」に初搭載されたF154と呼ばれる3.9リッターV8ツインターボシリーズの最新作。全長4660㎜×全幅1974㎜×全高301mm。

進化した先は、機能に必要な最小限のラインを追求するスタイルとなった

アマルフィはまさにその延長線上に位置する。ローマのデザインをさらにブラッシュアップし、個性を追加した。完成度の高いデザインにそれを壊さないように手を入れたのだからデザイナーは相当苦労したことだろう。英断とも言える作業だ。そして彼らはそれを見事に完成させた。その辺をデザイン部門の責任者フラビオ・マンゾーニ氏はこうコメントしている。「アマルフィを可能な限りピュアでシンプルなものにしたかった」と。そしてさらに「不要なデザイン要素を排除し、機能に必要な最低限のラインを追求した」とも口にした。

シート
“跳ね馬”が刺繍されたシートは機能性とデザイン性を兼ね備えた贅沢な仕様だ。

実際出来上がったアマルフィはそんな仕上がりだった。ボディサイドに目立ったキャラクターラインはなく、柔らかい面構成で形作られている。長めのボンネットやリアフェンダーの膨らみもそうで、流れるようなフォルムを完成させた。

 

 

もちろん、それと同時にエアロダイナミクスの向上を目指し、フロントバンパーの形状は再設計された。というか、プレゼンテーションによるとフロントウィンドウと左右のガラス以外は新設計となる。フェラーリは昔から少量生産メーカーだけに一台一台に時間とコストをかけてオリジナリティを表現しているが、アマルフィもまたそうで、ローマの流れを汲みながらアイデンティティは注入された。

 

圧倒的な走りは「ローマ」からの進化を実感する

 

エアロダイナミクスでいえば可変式リアスポイラーもまた注目に値する。ローマにも装着されていたが、アマルフィではそれをより巨大化させ効率を上げている。速度により3段階に自動で角度を変え、整流と必要に応じたダウンフォースを発生させる仕組みだ。そういえば、前出のマンゾーニ氏がこの可変スポイラーについても意気揚々と話していた。通常時ここが動くように思わせないボディに馴染んだデザインができたのは喜ばしいと。

センターコンソール
「ローマ」に比べて、すっきりしたデザインのセンターコンソール。

エンジンは3.9リッターV8ツインターボを搭載する。最高出力は640cv。ローマのそれを20cv上回る。出力の向上はコンピューターのセッティングなどによるが、今回はエンジン自体を軽くしているのも見逃せない。細部を煮詰め、常に最新のテクノロジーで進化させる。と同時に、ドライブフィーリングやエンジンが発するサウンドにもこだわるのはフェラーリ流。彼らのエンジンはよく「官能的」と表現されるが、それは効率を突き詰めるだけでなく、ドライバーがどう感じるかを丁寧に研究している。

アマルフィ3
デリバリーは2026年上四半期からであり、日本市場へのデリバリー時期は未定。イタリア国内での乗り出し価格はベースモデルが24万ユーロ(約4065万円)。

といったのが新型アマルフィの概要となる。全体を語るには相当なスペースが必要になるので、それは控えよう。事実、このクルマのアンベールのためマラネッロの本社に足を運んだが、プレゼンテーションは一時間以上に及んだ。マーケティング&販売、技術部門、デザイナーの責任者が次々と登壇し、世界中から集められたメディアを前に各分野を熱く語った。といっても、それらもまたトピックスレベルであり、十分ではなかったと思う。このクルマは知れば知るほど奥が深そうだ。

 

 

 

そんなアマルフィのデリバリー開始は2026年第一四半期まで待たなくてはならない。そのタイミングでヨーロッパからスタートするとアナウンスされた。それを鑑みると、2026年年初にはイタリアでステアリングを握る機会を得られるだろう。考えるとワクワクする。メディア向け試乗会場はどこか? もちろんアマルフィ海岸に違いない……。

九島辰也 Tatsuya Kushima

 

モータージャーナリスト兼コラムニスト。現在、サーフィン専門誌「NALU」のメディアサイト編集長、メディアビジネスプロデューサーを担当。これまで多くのメンズ誌、ゴルフ誌、自動車誌、エアライン機内誌などの編集長を経験している。メディア活動以外では2024-2025日本カーオブザイヤー選考委員、(社)日本葉巻協会会員、日本ボートオブザイヤー選考委員、メンズゴルフウェア「The Duke`s Golf」のクリエイティブディレクターを務めている。

 

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