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その山、活火山かも? 火山登山に必要な備えと行動のポイント

  • 2025.7.24

「え、ここって活火山なの?」日本の活火山は111も!

日本には111もの活火山があります。活火山とは、「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」のことで、富士山をはじめ多くの人が登る山が活火山であることも珍しくありません。筆者も、家族で出かけた日帰り温泉施設のすぐ前の山が活火山で、頂上付近は入山規制がかかっていると聞いて驚いたことがあります。

63人もの死者・行方不明者を出した2014年9月の御嶽山噴火(長野・岐阜県境)では、「御嶽山が活火山だと知らなかった」と話す生還者の証言もありました。

では、火山に登る時、いったいどんな準備が必要なのでしょうか? そもそも、自分が登る山が活火山かどうか調べるにはどうすればいいのでしょうか? この記事ではそんな疑問を解消したいと思います。

登る前に知っておきたい! 「その山は活火山か?」を調べる方法

現在日本にある活火山の多くが、登山や観光の対象になっています。登山を楽しむ前に私たちがまず知るべきなのは、「その山が活火山かどうか」ということ。これを調べるには、気象庁の全国の活火山の活動履歴等を参照しましょう。また、火山登山者向けの情報提供ページでは、各火山の噴火警戒レベルや活動状況が確認できます。

<噴火警戒レベルとは?>

非常時の判断に役立つ「火山防災マップ」

ちなみに御嶽山は噴火時、警戒レベルはいちばん低い「1」とされていました。活火山である限り、噴火警戒レベルが低いからといって安全とは限らないことがわかります。

また、各市町村のサイトからダウンロードできるほか、ビジターセンターでも入手可能な「火山防災マップ」も有用です。火口周辺の危険区域や避難経路などが視覚的にわかり、非常時の判断に役立ちます。

いざという時に避難できる退避壕(シェルター)がある場合は、その場所と避難経路もチェックしておきましょう。

万が一に備える具体的な装備と行動のポイントは?

火山の噴火は、正確に予測することが難しいのが現状です。登山時には万が一の噴火に備えるため、以下の装備と行動を心得ておきましょう。

①備えておくべき装備

防塵マスクやタオル・手ぬぐい:火山灰の吸入を防止。タオルや手ぬぐいは湿らせて口を覆う

ゴーグル:火山灰から目を守る

ヘルメット:落石や噴石から頭部を守る(登山用で可)

雨具(レインウェア):雨や火山灰を防ぐ

ライト(ヘッドランプ):煙や灰で暗くなった際の視界確保

携帯トイレ・非常食・水:避難が遅れた際に備える

スマートフォン&予備バッテリー:連絡・情報収集用

登山地図・コンパス:降灰により登山道や方向を見失った際、下山の手助けになる

通常の登山で必要な装備と重なる部分もありますが、特に防塵マスクやゴーグル、ヘルメットなど「使わないで済めばいい」という道具こそが、命を守ってくれると考えて準備しましょう。

② 行動のポイント

● 登山計画書(登山届)の作成。作成した登山計画書は、万が一に備えて写しを家族や友人・知人にも共有しておきましょう。

日本山岳・スポーツクライミング協会の公式サイトでは、登山届のフォーマットをダウンロードすることができて、記載例も掲載されているので参考にしてみてはいかがでしょうか。

<登山届の記載例>

出典:日本山岳・スポーツクライミング協会公式サイト

登山届は、印刷したものを登山口に設置された登山ポストに提出するほか、以下のサイトやアプリからオンラインでの提出も可能です。

日本山岳ガイド協会「Compass(コンパス)

 

● 登山中も噴火速報を受信できるように各種防災アプリをダウンロードし、プッシュ通知をONにしておく。

● 噴火の前兆現象となるような、におい、火山性地震、噴煙などの異常を感じたらただちに火口から離れ、下山する。同時に、地元市町村や警察などに通報。

● 噴火に遭遇したら大きな岩陰などに隠れて、ヘルメットだけでなく荷物の入ったザックで頭部を守る。

● マスク、あるいは濡らしたタオルや手ぬぐいで口を覆い、火山灰を吸い込まないようにする。

実際に噴火に遭遇すると、かなりの混乱が予想されます。だからこそ、いざという時の行動をどれだけ想定し準備しておくかが、命を守ることにつながります。

万全の準備をして火山登山を楽しもう!

いつ噴火するかわからない活火山。大きな被害の可能性を考えると、登るのをためらってしまうかもしれません。しかし山頂の湖や温泉など、火山によって育まれた地形や魅力のあるスポットはたくさんあり、登山の醍醐味ともいえます。

噴火を予測することは難しいからこそ、正しく備えてリスクを最小限にすることが大切です。「ちゃんと備えておいてよかった」といえる準備をして、火山への登山を安全で楽しいものにしましょう。

<執筆者プロフィル>
那須 あさみ フリーランスライター。幼児、小学生、中学生の4児の母。さまざまな年齢の子どもと一緒に家庭で取り組める防災を模索中。

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