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【60代の代謝アップ大作戦】効果が出にくい60代に合ったダイエットをするには?【産婦人科医・高尾美穂先生監修】

  • 2025.7.24

夏は薄着の季節。体のラインが気になってしまうことも多いですよね。でも60代は「なかなか痩せられない」と悩む人も多いもの。まずは素敵世代の体について知識を深めるべく、医学博士、産婦人科専門医の高尾美穂先生にお話を聞きました。女性ホルモンの影響は避けられないものですが、知っておくことで対策できます。

60代は体を整えてくれていた女性ホルモンの影響が減り素の自分に戻った状態に

知っておきたいのが、閉経による女性ホルモンの変化の影響です。

「閉経前の女性の体は、エストロゲンという女性ホルモンによって守られています。エストロゲンにはたくさんの役割があり、体を望ましい状態に保ってくれているのです。

しかし閉経を迎えると分泌量は減少し、60代になるとごく低い値で安定します。当然、エストロゲンの効果も薄れていきます。つまり、素敵世代が太りやすくなったり病気のリスクが上がったりするのは自然なこと。

これを不安に思う人が多くいますが、あまり悲観的に捉えないでほしいのです。『閉経したらただベースの状態に戻るだけ』『四十数年間、エストロゲンの効果があってラッキーだった!』そんなふうに考えてみてはどうでしょう。

また、エストロゲンの役割を知っておくことも大切です。慌てることなく自分の体の変化を受け入れられるようになるし、対策も自ずとわかってきます。知識があるかどうかで、ダイエットへの取り組み方も変わってくるというわけです」

エストロゲンが果たしてきた役割

  • コレステロール値を正常に保つ
  • 筋肉の合成や修復を促進
  • 質のいい睡眠を促す
  • 自律神経の調整など

エストロゲンには、ダイエットに関わるところで言うと、コレステロール値を調節する、筋肉量を保持する、睡眠の質を保つなどの役割があります。そのほかにも、骨密度の維持、肌や髪の健康保持、脳の活性化、自律神経を整えるなどの働きもあり、体中の機能を正常に保ってくれていたのです。

ホルモンの恩恵がなくなったと考えて対策を!

閉経によってエストロゲンの分泌量が低下すると、それまで得られていた効果が得られなくなります。しかしネガティブになることなく、まずは「これは自然現象だから」とフラットに受け止めましょう。そして、エストロゲンにどんな恩恵を受けていたかを考えながら対策を立てていくことが大切です。

60代ダイエットの心得

ダイエットの成功には、“続けること”が必須。そのための秘訣をお伝えします。

【1】ワクワクする楽しい目標を設定する

いくら効果的なダイエット法でも、楽しい気持ちがなければ続きません。「友達と外出や旅行の予定があるから頑張ろう」「推し活をごほうびに頑張ろう」などワクワクする目標を設定して、モチベーションを高めましょう。

【2】励まし合ったり褒め合ったりする仲間を作る

人の力を借りるのも、モチベーションアップにつながります。一緒にダイエットに取り組む仲間を作る、SNSで進捗を報告し合う、家族に励ましてもらうなどしてみましょう。ひとりだけで取り組むよりも効果的です。

イラスト/熊野友紀子 文/平井薫子

※素敵なあの人2025年8月号『痩せにくいポスト更年期世代の基礎代謝アップ大作戦』より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。  

この記事を書いた人 素敵なあの人編集部

「年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い」をテーマに、ファッション情報のほか、美容、健康、旅行、グルメなど60代女性に役立つ情報をお届けします!

お話を伺ったのは 医学博士、産婦人科専門医 高尾美穂先生

ライフステージに沿った治療法を提案し、幅広い世代の女性の健康をサポート。女性のリアルな悩みに寄り添う姿勢が支持を集める。著書に『女性ホルモンにいいこと大全 オトナ女子をラクにする 心とからだの本』(扶桑社)などがある。

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