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K-POPアーティストに愛される! 古家正亨さんに聞く、韓国の人と仲良くなる、コミュニケーションの極意4か条とは?【kazumiさんが学ぶ、ときめきの韓国】

  • 2025.7.17

韓国の人とのコミュニケーションについて教えてくれたのは

古家正亨さん

DJ、テレビVJ、MC。年200回以上の韓流・K-POPイベントのMCを務めるほか、ラジオやテレビ番組を通じて、韓国大衆文化の魅力を紹介。

また会いたくなるおじさん(サムチョン)のような存在に

  • よく韓国の俳優さんのファンミーティングに参加しますが、古家さんが司会のときは楽しさが格別! 気配りにいつも感動します。
  • どうすればお客さんが満足して帰れるか、いかに自分の存在を消して、スターを引き立たせるかを意識して仕事をしています。
  • 本当にありがたいです。そもそも韓国カルチャーに興味を持ったきっかけは何だったのですか?
  • 90年代後半にカナダに留学したとき、同じく留学生だった韓国の人たちと友だちになって。プレゼントされたアーティストのCD を聴いて、こんなにすごい音楽があるんだと衝撃を受けました。そこからカナダにいるのに韓国のことばかり(笑)。コリアンタウンに通い、韓国カルチャーにどんどん引かれていきました。自分が見たことがない世界が韓国にはあって、日本人としてもっと知るべきではないかと感じて、カナダから韓国に直接留学したんです。
  • 最初から、コミュニケーションはスムーズでしたか?
  • みんな日本のことをよく知ってましたし好意的でした。言葉や文化、習慣も似ているところが多かったので、現地で一番気が合ったのは日本人と韓国人でした。ただあまりにも似ているので、相手にそれぞれの価値観やルールが通用するとついつい思い込んでしまうんです。たとえば、韓国の悲哀や無情感を指す「恨(ハン)」という感情は、悲しい歴史のなかで、自分のアイデンティティを保つためにそうせざるを得なかった感情なのかなと。なかなか理解するのが難しいですよね。

韓国の人付き合いで大切にしていること

  • 古家さんでも難しいと感じられるのですね。では韓国の人とのコミュニケーションで、気をつけていることは何でしょう?
  • イベントでは通訳さんを介すと、おもしろいことを話していても時差が生まれてスターが不安になるので、僕はリアルタイムに反応するようにしています。自分は理解しているとリアクションすることで安心感を与えられると思うんです。そこは毎回気をつかうところですね。
  • 本にも事前の下調べをされると書かれていましたが、ファンも知らないような昔の作品から最新作まで古家さんがチェックされていていつも驚きます。
  • ギリギリまで台本がないことも多いので、見られるものは見たり、ファンが何を聞きたいのか、本人がしていることを調べたり、できることはやっておきます。
  • スターとプライベートであまり会わなかったり、必ず敬語を使うのもコミュニケーション術のひとつですか?
  • 韓国は年上に対して必ず敬語を使う儒教社会で、MCは年配の方が多いせいか年下のスターに対して敬語をほぼ使いません。でも個人的にはMCが偉そうに進行することに違和感を覚えるんです。なので韓国にいるような雰囲気を作りつつ、日本のおもてなしの心を大切にしたいので敬語を使うのは譲れないですね。
  • 今、韓国語を勉強中なのですが、アドバイスはあればお願いします!
  • 正しい韓国語を学ぶより、自分が伝えたいことを伝えられるかが大切。それには表情やボディアクションがトータルで必要です。単語数は少なくてもいいので、どうやって自分の気持ちを伝えるかに主眼をおくと、上達は早いと思います。kazumiさんが好きな韓国ドラマで、よく使われる表現を覚えるのもいいと思いますよ。

古家さんの素晴らしさがよくわかる2冊!

kazumiさんも古家さんの著書『K-POPバックステージパス』(イースト・プレス)と、『BEATS of KOREA いま伝えたいヒットメイカーの言 葉たち 』(KADOKAWA)を熟読。

今のような人気になる前から、韓国の魅力を発信し続けてきた古家さん。
「本を読んでお話も聞いて、なぜ古家さんの司会するイベントがおもしろく、愛を感じるのかすごく納得しました」とkazumiさん。
サインもいただいて、ほくほくです。

古家さん流の韓国でのコミュニケーション4か条

①敬う気持ちを持ち、また次に会いたいと思われる人になる
年下であっても基本的には敬語で。

「韓国では年齢が大きな意味を持ちますが、僕は相手の年齢に関係なく、尊敬の念を持って仕事をしたいです。また来日したスターには、何があっても“責任は取るから、本国で仕事をするような感覚で、自由にやってほしい”と最初に伝えます。それが安感につながればと思っています」

②適度な距離感で相手の言葉に耳を傾ける
韓国の方は一度仲良くなると“家族”になり、プライベートに踏み込む付き合いになることが多いそう。

「遠からず近からずの距離感を大切にしながら、仕事では安心感を与える存在でいたい。通訳さんを介すときも、できるだけスターの言葉に驚いたり笑ったり、素直に反応するようにしています」

③日本と韓国の文化や歴史と向き合う
日本人と韓国人はまったく違う民族で、それぞれ育ってきた背景や文化、習慣が違うことを理解し、お互いをリスペクトすることが大切。

「違いに翻弄されがちですが、相手を受け入れる姿勢が大切。また日韓の間にあるさまざまな政治や歴史の問題に対して興味を持ち、考えてみてほしいです」

④普段からいろいろなことに興味、関心を持つ
幅広い知識とボキャブラリーを持つことで、会話の盛り上がり方が変わると古家さん。

「ラジオDJの経験から、さまざまなことに興味を持ち人としての経験値を上げることが大切だと学びました。 相手の趣味や好きなことから会話を広げられるように、韓国にも足を運んで自分の目で見るようにしたいです」

韓国のコミュニケーションについて学んだkazumiさんの感想

連載が始まってからずっとお会いしたかった、古家さんにやっとお話が聞けて大興奮! いつも大満足できる、古家さんの司会の仕事の裏には徹底したリサーチとスターに対する敬意や配慮があると知り、人としても学ぶべきところがたくさんありました。エンタメや韓国語だけでなく、韓国の文化についても、今後は学んでいきたいなと思います。

photograph:Emiko Tennichi text & coordination::Mayumi Akagi

リンネル2025年8月号
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