1. トップ
  2. 恋愛
  3. 夫・旦那、妻・嫁...... 配偶者の呼び方はどれが正解?

夫・旦那、妻・嫁...... 配偶者の呼び方はどれが正解?

  • 2025.7.9

結婚をきっかけに「配偶者の呼び方ってどうするのが正しいの?」と悩む人は少なくありません。夫・旦那・主人、妻・嫁・家内……どれも聞いたことのある言葉だけど、いざ自分のこととして考えると、どの言葉を選べばいいか意外と難しいもの。今回は、それぞれの呼び方の意味や歴史的背景、そしてシーン別の使い分けについて紹介します。

よく使われる呼び方と与える印象

夫(おっと)
シーンを選ばず、男女の優劣もない中立的な呼び方。「夫婦」の「夫」を指し、法的な書類や役所への届出など、公的な場面でも使用されることが多い言葉です。現代でもフォーマルかつ正確な表現として広く使われており、配偶者を他人に紹介するときは「夫」と言うのがスタンダートとされています。

旦那(だんな)
親しみやすく、日常会話でよく耳にする言葉。もともとは仏教用語で、信者がお寺に施しをする「檀那(だんな)」に由来し、江戸時代には「金銭的支援者」や「家の主」を意味するようになりました。ただし、親しい友人同士の会話では通じても、フォーマルな場では避けた方が無難です。

主人(しゅじん)
会社や親世代では今もよく使われている呼び方。「家の主(あるじ)」という意味から、妻が夫を立てる言葉として定着してきました。一方で近年は、「主従関係を感じる」「対等な関係ではない印象がある」として、敬遠される傾向も。

相方(あいかた)
最近では、若い世代を中心に使われることもある、カジュアルな呼び方。もともとは芸事や商売のパートナーを指す言葉ですが、夫婦関係にもユーモアを込めて使われるようになりました。仲の良さやフラットな関係をアピールしたい場面に適していますが、フォーマルな場では避けたほうがよいでしょう。

パートナー
英語の“partner”からとった、性別にとらわれない呼び方として、近年注目されています。同性カップルや事実婚のケースでも使いやすく、対等な関係性を大切にする現代的な呼び方といえるでしょう。

妻(つま)
もっともスタンダードな表現で、公的な場面でも違和感なく使える言葉。日本最古の歴史書である古事記にも記されている、もっとも古い呼び方です。語源は諸説ありますが、「連れ身(つれみ)」という言葉が短縮されて「つま」になったとも言われています。時代とともに、「家族の一員」「配偶者」としての意味合いが強くなり、現在ではフォーマルな文脈や書類でも使われる、正確で落ち着いた印象の呼び方です。配偶者を紹介する際には「妻」が正しい表現とされています。

嫁(よめ)
義理の親から見たときの「息子の配偶者」を指すのが本来の意味です。かつては「女性は結婚して“嫁ぐ”もの」とされた家制度の影響もあり、長く使われてきました。自分のことを「嫁」と呼ぶのに違和感を持つ人がいるのは、そうした背景があるためです。「妻」と呼ぶほうが正確かつフラットな印象です。

家内(かない)
「家の中」を意味する言葉で、外で働く夫に対し、内を守る妻という構図から生まれた表現。昭和の家庭像を色濃く反映しており、現在の共働き夫婦にはあてはまらない印象があります。主人と同様、古風な響きともいえ、パートナーを呼ぶのにはあまりふさわしくないといえるでしょう。

奥さん(おくさん)
「奥さん」の語源は、もともと「奥(おく)」=家の奥にいる人、つまり内助の功を担う女性を敬って呼んだ言葉とされています。武家社会などで「奥方(おくがた)」と呼ばれた妻が由来ともいわれ、次第に一般の家庭でも使われるようになりました。現在は主に、他人の配偶者を呼ぶ際に使われることが多い言葉です。

シーンによって呼び方を使い分けるのもあり!

「夫」や「妻」という呼び方は、正確でフォーマルな言葉。しかし、時と場合によっては少し硬く感じたり、もっと親しみのある表現を使いたくなったりすることもあるのではないでしょうか。どんなシーンでどの呼び方がふさわしいのか、一緒に確認してみましょう。

家族や友人との会話
親しい間柄では、「旦那」や「嫁」「うちの人」など、くだけた言い回しでも伝わります。ただし、相手によっては印象が良くないケースもあるため、慎重に選びたいところ。特に「旦那さん」「嫁さん」などは本来の意味や敬語としての使い方をふまえ、「夫」「妻」といった基本の表現に立ち返ると安心です。

ビジネスやフォーマルな場
「夫」「妻」は最も場面を選ばない呼び方です。スタンダードな言葉であり、公的文書でも「夫」や「妻」が使用されているので、人や場面を限定せずに使うことが可能です。

親しい友人相手
友人や知人との日常会話では、リラックスした雰囲気で配偶者について話すことが多いため、カジュアルな呼び方を選ぶ人が多いよう。「旦那」や「嫁」は親しみやすく、友人同士の会話にぴったりの表現です。

親族・目上の人との会話
年配の方は、昔から使われていて、敬意を示す表現を好むことがあります。そのため、「主人」「夫」、「家内」「妻」と呼ぶ人が多い傾向です。

SNSなどの発信
「夫くん」「ヨメちゃん」「うちの相方」など、ユニークな愛称で呼ぶケースも多く見られます。個性や関係性を表す言葉として自由に使われていますが、誰もが見る可能性のある場では、あらかじめ相手の了承を得るなど、配慮が必要。また、読み手の立場によっては「旦那」「嫁」などの言葉が不快に感じられることもあるため、言葉選びには注意しましょう。

シーンにあわせて呼び方に柔軟性を持たせよう

配偶者の呼び方に正解はありません。「夫」「妻」は中立でフォーマルですが、大切なのはふたりの関係性や場面に合った言葉を選ぶこと。時代とともに言葉も価値観も変わります。だからこそ、自分たちらしく心地よい呼び方を選ぶことが、関係を大切にする一歩になるのではないでしょうか。

元記事で読む
の記事をもっとみる