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暑い夏でも《着物》が着たい!!これからの季節におすすめ、薄物着物 & 汗対策 3選

  • 2025.7.6

夏におすすめの「絽」と「紗」

夏でも着たい! 着物のイメージ
夏でも着たい! 着物のイメージ

着物を着て出掛けるのが好き、着物や帯をコレクションして眺めるのが好きなど、着物を好きな「着物女子」。着物ブーム再来といわれる昨今、着物を着ている女性を見掛けるることが多くなったと感じている人もいるかもしれません。実際のところ、着物女子だけでなく“着物男子”も増えているそうです。

最近では、格式ある着物だけでなく、大正ロマンのような趣のある装いや古典調のデザインなど、自分好みの着物を選びやすくなりました。また、重ね襟や帯、草履、バッグなどの組み合わせ方一つで雰囲気を変えられることで楽しさが増しています。

レンタル着物やリサイクル着物などが増えたことにより、お祝い事のような晴れの席だけでなく、デートや日常のちょっとしたお出掛けなど普段使いで着物を取り入れやすくなったのも、着物ブームの盛り上がりを後押ししています。

これからの時期、花火大会や夏祭りなど、着物を着て出掛けるのにぴったりのイベントがたくさんあります。暑い夏も大好きな着物を着て、少しでも涼やかに過ごしたい。そんな着物好きさんにおすすめしたいのは、薄物着物と呼ばれる「絽」や「紗」、「麻」の着物です。

「絽」・通気性に優れている・透け感がある・茶会や格式のある食事会のようなフォーマルシーン、よそ行き

「紗」・絽よりも通気性に優れている・絽よりも透け感あり・セミフォーマルシーンやカジュアルシーン

「麻」・さらりとした感触で体に張り付きにくい・速乾性に優れている・自宅で洗える、手入れがしやすい・カジュアルシーン、普段着、街着

「絽」、「紗」、「麻」それぞれの着物にふさわしいシーンがあります。場所や状況に合った夏着物を選ぶと良いでしょう。

薄物着物と呼ばれる「絽」や「紗」、「麻」のような着物は、袷(あわせ)のある着物と比べて薄手で通気性が優れているため、暑い夏にはおすすめです。とはいうものの、昨今の大変な暑さでは、薄物着物を着たとしても、やはり暑くて滝のような汗が出てしまうはず。

そこで、暑い夏でも着物で過ごす時間が少しでも快適になるような手軽にできる汗対策を紹介します。

汗対策をしたからと言って、完全に汗をかかなくなるわけではありません。ですが、対策することで汗をかく量が少なくなったりベタつきを感じにくくなったりと効果を感じられるはずです。また、汗が着物につくことで着物に汗染みができてしまう恐れを少しでも回避するためにも、汗対策をしっかりしていきましょう。

・着付けは冷房が効いた部屋で

着物の汗対策は、着付けをするところから始まります。まずは、着付けをする部屋の冷房を入れて涼しくしておきましょう。

冷房の設定温度は20度くらいがオススメです。環境省が推奨している室温が28度なので、20度は少し寒く感じるほどの設定かもしれません。なぜそんなに部屋を涼しくしておくのかというと、着物を着る前に汗を引かせておきたいから。

汗をかいた状態で着物を着ると、着物の中に熱や湿気がこもりやすくなります。その結果、着物を着た瞬間から汗が吹き出るという困った状況につながる恐れも。

「着物を着た瞬間から“汗だく”状態を防ぐためにも、着付け前に冷房を効かせて部屋を涼しくしておくことが大切なのです。

・着物を着る前にベビーパウダーを付けておく

あせも予防などのイメージがあるベビーパウダー。実際に、子供の頃に使ったことがあるという人も多いのではないでしょうか。このベビーパウダー、着物を着ている際の汗対策としてもとても重宝します。

ベビーパウダーが汗対策におすすめの理由は、ベビーパウダーの主成分にあります。天然の鉱物を粉状態にしたタルクや、トウモロコシのデンプンであるコーンスターチです。

このタルクやコーンスターチには、水分を吸収する作用があるため、汗対策におすすめなのです。また、肌に付けるとスベスベ、サラサラになるのもポイント。着物を着る前にベビーパウダーを塗布するひと手間で、汗によるベタつき感が少なくなります。

ただし、ベビーパウダーは使う際に気を付けることがあります。それは、汗をかいて湿った状態の肌にベビーパウダーを付けないこと。汗で湿った肌にベビーパウダーを塗布すると、汗腺を塞いだり雑菌が繁殖したりするため、肌トラブルを起こしやすくなります。また、あせもやかぶれなど症状がある部位に使用すると、症状の悪化につながることもあるため使用しないようにしましょう。

使い方を間違えて効果が半減したり、肌が荒れたりしては大変です。汗をかいていたら洗うなどして、肌を清潔な状態にした上で、しっかり水分を取り除いてから適量を塗布するようにしましょう。

・綿や麻を使った下着を身に着ける

さらに、着物を着る際の汗対策としておすすめなのが、汗を吸収しやすい素材で作られた下着を身に着けること。水分を吸収する特性がある麻や絹で作られた和装ブラや肌襦袢(じゅばん)に裾除け、長襦袢を使用しましょう。

また、足に汗をかくのが気になるという人は、裾除けを巻きスカートタイプでなく、ステテコタイプにしてみても◎。足の汗を取ってくれるので、汗による歩きづらさや座る・立つといった動作がしやすくなるはずです。

下着だけでなく、着物の補正に使うタオルをパイル生地ではなく大判ガーゼに変えるのも、汗対策の一つ。ガーゼが汗を吸い取り熱がこもるのを防いでくれます。パイル生地のタオルと比べてだいぶ過ごしやすくなるでしょう。

以上紹介したほかにも、補正や帯下などに保冷剤を挟む、日傘やコンパクト扇風機を活用するなど、汗対策はたくさんあります。自分のやり方に合った汗対策を取り入れて、快適な着物時間を過ごしていただけたらと思います。

(マキタサナエ)

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