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「まさか…」乳がんと告げられた娘の“衝撃の決断”に絶句する母。涙のワケは<子どもの命か私の命か>

  • 2025.6.27

28歳のルナさんは夫と2人暮らし。ある日、ルナさんは妊娠していることがわかり、夫とともに喜びを分かち合いました。まさに幸せの絶頂にいたルナさん。しかし、ある日の入浴中、胸のしこりに気づきます。
次の妊婦健診で医師に相談し、触診と乳房エコーを受けたところ異常が判明。精密検査のため大学病院を紹介されました。検査の結果は「悪性腫瘍=乳がん」。まだ若いルナさんには早期治療が望ましく、「妊娠を続けるか、それとも今すぐ乳がん治療を始めるか」という苦渋の選択を迫られることになったのです。

後日、ルナさんは実母と姉のリエさんに乳がんと診断されたことを打ち明けました。「治療を優先してほしい」という実母の本音を聞き、家族の誰も妊娠の継続に同意してくれないのなら、諦めるしかない——ルナさんはそう思い詰めていました。そんな中、リエさんは「母親であるあなたの気持ちを一番に考えて」とルナさんに寄り添います。そして……。

娘の涙ながら決断に母は絶句。でも…

自分の本心に気づいたルナさんは、「妊娠を継続したい」と実母に伝えます。娘の体を心配する実母でしたが、最終的にはルナさんの意思を尊重してくれることに。

リエさんから「自分の命も、赤ちゃんの命も、どちらも諦めないで」と言われ、ルナさんは涙ながらにうなずくのでした。

早期の乳がん治療よりも妊娠の継続を選んだルナさん。早期治療を望む夫を説得するという課題は残されていますが、自分の心の声に従って出した答えを大切にしてほしいですね。

乳がん治療には、妊娠時期を問わず胎児に影響するものと、妊娠初期(1〜4カ月)にだけ影響が大きいものがあります。抗がん剤や手術時の麻酔薬は妊娠初期では胎児へのリスクが高いものの、中期・後期に入ると悪影響を及ぼす可能性は低くなるとされています。一方、ホルモン療法・分子標的治療・放射線療法は妊娠中のどの時期でも胎児に影響を及ぼす恐れがあるため、通常は出産後におこないます。

このように妊娠中でも可能な治療法もあることから、ルナさんには自分の命も赤ちゃんの命も諦めることなく、前向きな気持ちで進んでいってほしいですね。


監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生

日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。


著者:マンガ家・イラストレーター つきママ

ベビーカレンダー編集部

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