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認知症の母「おとっちゃん」→え?「このスリッパの音は…」帰省した男性の『夢かもしれない』不思議な体験

  • 2025.10.3

出会いをぜんぶ、マンガにするマンガ家、つのだ ふむ(@tsunoda_fumm)さん。地方移住の実録や家族の病気など、印象的な画風とインパクトのあるエピソードを、X(旧Twitter)で発信しています。

父が誰も住んでいない実家に帰省する理由は…?

母と父、記憶のすき間で

 

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X(旧Twitter):つのだ ふむ(@tsunoda_fumm

ゴールデンウィーク、男性は福島の実家へ帰省します。出迎えてくれたのは、認知症が進んだ母と、交代で介護を続けてきた姉。日々の忙しさから、久しぶりの再会に言葉少なに手を合わせます。その晩、布団に入ると、母がふと尋ねます。「おとっちゃん、見なかったけ?」さっきまでそこにいたという母に、男性は静かに「寝てなきゃだめだよ」と答えます。

父が亡くなって以降、母の認知症は急速に進行していました。父の死も、悲しみも、記憶とともに消えていく。忘れられることは、もしかしたら幸せなのかもしれない。そう思いながら、眠りにつこうとする男性。しかし夜更け、どこからかパタパタとスリッパの音が聞こえてきます。

目を覚ました男性が耳を澄ますと、それは1階から。そして、その音に覚えのある気配を感じた瞬間、彼の表情が一変します。「まさか……おやじ……?」と呟き、音のする方へと視線を向けるのです。

男性はその不思議な夜の出来事を、淡々と息子に語ります。「夢だったかもしれないけど、もしかしたら本当にいたのかもなあ!」。今はもう誰も住んでいない福島の家に、連休になると必ず足を運ぶ男性。理由は「家の管理」だと言いますが、おばけの両親に会いに行っているのかもしれません。

ちょっとした恐怖体験にも聞こえますが、読後には「両親に会いに行っていたらいいな」と思わせる、温かい愛情が伝わってくる物語でした。

X(旧Twitter):つのだ ふむ(@tsunoda_fumm