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夏がもっと、好きになる。素敵な香りのキャンドルと過ごす1日【風間ゆみえ連載】

  • 2025.6.23

In The Mood for summer whisper
 
香りも言葉も、“見えないけれど確かに存在するもの――”。
 
夏がもっと、好きになる。素敵な香りのキャンドルと過ごす1日【風間ゆみえ連載】
だと思う。冷たい飲み物よりも、涼しげな服よりも、空気そのものを変えてくれるのは、たったひとつのキャンドルだったりするから不思議。私にとってのサマーキャンドルは、暑さを忘れるためではなく、夏をもっと好きになるためのもの。

スタイリスト・植物療法士 風間ゆみえさん
スタイリスト、ファッションディレクター、フランス植物療法普及医学協会認定のメディカルフィトテラピスト、ルボア フィトテラピースクール講師と多数の肩書が。本誌の連載も好評。

キャンドル〈シトロネル〉¥10,450(ディプティック/ディプティック ジャパン)

CITRONNELLE in the Evening Breeze
 
シトロネルと過ごす夕暮れ
暑さが和らぐころ、シトロネルの香りが夕暮れに溶けていく。蚊が嫌うこの香りは、夏の匂い。涼しい風と、グラスと、シトロネル。

アスティエ·ド·ヴィラットのキャンドル〈マント・ラ・ジョリー〉は風間さん私物

The Quiet Grace of MANTES-LA-JOLIE
 
心に、静かな香りをひとつ
本を閉じるとき、窓を開けるとき、そんな何気ない動作に少しだけ冷たいグリーンの香りがふと姿を見せる。この香りに性格があるのなら、黙っていても通じ合える、友人のような存在。

アスティエ·ド·ヴィラットのキャンドル〈エディンバラ〉は風間さん私物

The Scent of Thought-EDINBURGH on My Desk
 
思考を巡らす香り……スモーキーなウッドにラベンダーやパチュリが重なり、まるで古い書斎にいるような静けさと知性を纏う香り。夏らしさはないけれど、私のデスクにはエディンバラのこの空気感がよく似合う。

左から:朝摘みのレモンのような軽やかさ。キャンドル〈ヴェルヴェーヌ〉、地中海沿岸の糸杉の凜とした清涼感。同〈シプレ〉、涼風のように駆け抜けるクールな清々しさ。同〈マント ヴェルト〉各¥10,450(全てディプティック/ディプティック ジャパン)

Summer Air by Diptyque
 
風は止まり、氷もゆっくり溶けていく午後。ぼんやりした頭に、ミントやユーカリの涼しさがそっと風を通してくれる。

ランタン・オドリフェラン¥103,950※初夏発売予定、ブジー・パルフュメ〈カンパーニュ·ディタリー〉¥22,440(共にオフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー/ビュリージャパン)

A Night Lit by Scent – CAMPAGNE D’ITALIE

 
香りだけがそっと灯る夜
夜の寝室の隅に小さな灯りを置く、といっても、火は使わない。香りはビュリーのカンパーニュ・ディタリーをランタンのように照らしておくだけ。グレープフルーツとベルガモットの香りがふっと立ち上がり、シダーとサンダルウッドが静かにその後を引き受ける。

パフューマー・エイチ〈クローブ〉各¥37,400(共にパフューマー・エイチ ジャパン)

A Hint of CLOVE Among Clothes
 
洋服にふわりと漂うクローブの気配
とろりとした深い色みの吹きガラスに入ったキャンドル。ローズやタイム、パチュリにフランキンセンス、スパイスとフローラルが重なったユニークなブレンドは、香りというより、ひとつのアートピースのよう。

キャンドルの空き瓶、その他は全て風間さん私物
左から:Cire Trudon、Officine Universelle Buly、Diptyque、Astier de Villatte

Life After Candles
香りを楽しむ時間が終わっても、もうひとつの楽しみがある。美しい器はメイクブラシやコットンを収める場所に変わり、ときには小さな花を飾るベースにもなる。

photograph : HISASHI OGAWA

otona MUSE 2025年7月号より

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