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まさかのPTA役員選出…くじ引いて「えっ…私が?」地獄の1年の始まり

  • 2025.6.19

東京都在住・28歳の女性(はるかさん/仮名)から寄せられた、幼稚園の役員会メンバーから受けたいじめの体験談です。幼稚園で役員になったはるかさんは、他の3人のメンバーのことで悩んでいました。役員会を通して知り合った3人のママとの折り合いがうまくつかず、違和感を覚えるようになります。まさか、これはいじめ…?読者の皆さんなら、こんな大人になってからのいじめにどう立ち向かいますか?『陰湿!ママ友PTAいじめのリアル』をごらんください。

ママリ

このお話は、幼稚園児の子を持つママ、山中はるかさん(仮名)の目線で描かれています。

まさか役員になってしまうなんて

皆さん、こんにちは。山中はるかと申します。28歳。夫の健也は4つ年上の32歳で、私たち夫婦と、目に入れても痛くないほどかわいい一人娘の里奈と3人で暮らしています。里奈はこの春から、近所のひまわり幼稚園に通い始めました。

毎日、小さな背中で一生懸命に園バスに乗り込む姿を見送るのが、私のささやかな幸せ。そんな穏やかな日々に、ある日、ちょっとした波紋が広がったんです。それは、幼稚園のPTA、いわゆる「役員」の選出でした。

ご多分に漏れず、役員決めは難航しました。誰もがやりたがらない空気が漂う中、結局はくじ引きとなり…見事に、私が年少クラスの役員を引き当てることになったのです。

「えっ…私が?」

くじに書かれた自分の名前を見た瞬間、頭が真っ白になりました。正直、私は人前に出るのが得意なタイプではありません。ちょっと心配性なところもあって、役員なんていう大役、私に務まるんだろうか…。

でも、決まったからには、やるしかありません。かわいい娘が楽しい園生活を送るため、私なりに頑張ってみよう。そう決意したんです。

順調な滑り出しかと思っていたのに

ママリ

同学年の役員は、私を含めて4人。初めての顔合わせの日、私は少し緊張しながらも、会議室のドアを開けました。そこにいたのは、3人のママさんたち。

まず、Aさん。すらりとした長身で、見るからに「デキる女」というオーラを放っています。役員経験者らしく、その場を仕切っている様子でした。次に、Bさん。ふんわりとした雰囲気。すぐに誰とでも打ち解けられそうな、人懐っこい印象です。そして、Cさん。落ち着いた物腰が印象的。穏やかな方だろうと感じました。

私は、深呼吸をして、精一杯の笑顔であいさつをしました。

「はじめまして! 山中はるかと申します。娘の里奈が年少のさくら組です。至らない点も多いかと思いますが、1年間、どうぞよろしくお願いします!」

私の挨拶に、3人の視線が集まります。

Aさんは軽く会釈すると「Aです。よろしくお願いします」 と、短く、どこかそっけない口調で言いました。その視線に、私は少しだけ気圧されてしまいました。Bさんは、対照的に満面の笑みで「Bです!1年間、一緒に頑張りましょうね!」 と、明るく手を振ってくれました。その屈託のない笑顔に、私はホッとしました。Cさんは、にこやかに微笑みながら「Cです。わからないことだらけだと思うけど、みんなで助け合って、頑張りましょうね」 と、優しく声をかけてくれました。その言葉に、私の緊張も少しほぐれた気がしました。

三者三様の反応でしたが、みんなで協力し合えば乗り越えられるはず。そう、この時の私は、まだ楽観的に考えていたんです。

こうして地獄の1年が始まった

ママリ

私たちは月に一度、幼稚園の会議室に集まって定例会を開くことになりました。初めての定例会では、年間のスケジュールや役割分担について話し合われました。Aさんを中心に、テキパキと話が進んでいきます。私は、そのスピードについていくのがやっとで、ただ頷くことしかできませんでした。

それでも、夜遅くまでLINEでやり取りをしたり、時には電話で相談したりしながら、少しずつ役員の仕事に慣れていこうと努力しました。

「役員さん、お疲れ様です。来月の親子遠足のしおりなんですけど、たたき台を作ってみました。一度目を通していただけますか?」

私がグループLINEにそう投稿すると、すぐにBさんとCさんから「ありがとう!助かる!」「早いね!見てみるね!」と返信が来ました。Aさんからは返信がなかったけれど、既読はついていたので、見てくれているのだろう、と。

(ああ、よかった。少しは貢献できているかな)

この時はまだ、これから始まる長い1年が、私の心を蝕んでいくことになるなんて、夢にも思っていませんでした。未知の世界への第一歩は、ほんの少しの期待と、それを上回る大きな不安を抱えて始まったのです。

「大人な対応」ができない人にどう立ち向かう?

ママリ

この作品は、ママリユーザーの体験談から再編した作品です。はるかさんは、幼稚園で役員をやることになり、そこで人間関係のトラブルに巻き込まれます。

役員のメンバーははるかさんに対して、露骨な仲間外れや無視をしていました。はるかさんは役員会のメンバーに対して、不信感を抱くように…。大人になってからの仲間外れや無視は、関係性が複雑になります。誰に相談すればよいか、どんな対処が必要か、わからなくなってしまうことがあるかもしれません。

本作でははるかさんのさまざまな体験を通じ、いわゆる大人の対応の大切さを感じるとともに、大人の対応ができない人と、どう付き合っていくべきかを考えさせられます。「自分ならどうするか」考えつつ、はるかさんを応援したくなる体験談です。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

イラスト:まい子はん

著者:ゆずプー

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