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連休から始めよう!健康な体作りに「よく噛むこと」が良い理由とは

  • 2016.5.4
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「毎日忙しくて食事時間もゆっくり取れないし、健康のことまで気を使えていない!」という方女性も、GWは少しゆっくりできるのではないでしょうか。

そこで今回は栄養管理士の筆者が、時間がある連休だからこそ始めてほしい健康な体作りの秘訣をご紹介します。

 

1

30

回の咀嚼を

日本人の咀嚼回数は減少の一途をたどり、それに伴い肥満をはじめとする生活習慣病も増加しています。

アメリカでは“最もヘルシー”だと鎌倉時代の日本食が称賛されていますが、当時の人たちは1回の食事で2,600回も噛んでいたそうです。

ところが、今の日本人の平均咀嚼回数はなんと600回!

食品加工技術の進歩で、柔らかくてあまり噛む必要がない食品が増えたこともありますが、それにしても咀嚼回数が少なすぎます。

ダイエットのエステに通うと、施術とともに1口30回の咀嚼を指導されるというほど、よく噛むことはダイエットや美容に効果的なことなのです。

 

■よく噛むことのメリット

5

1

)満腹感を得られる

知っている方も多いかと思いますが、よく噛むことで脳の満腹中枢へ刺激が伝わり満腹感が得られます。すなわち食べ過ぎを防止することが出来るのです。

かき込むような食事をしたとき、食後10分くらいしてから苦しいほどの満腹感を感じたことはありませんか?

これは、咀嚼回数が少なく満腹中枢への刺激が遅くなることでタイムラグが発生し、満腹感を得るのが遅くなってしまうからです。

 

2

)唾液中には「若返りホルモン」が!

たくさん噛むことで、唾液の分泌が促進されます。唾液は当たり前のように口の中にあるので、どこから出ているか意識したことはないでしょう。

実は耳下腺、顎下腺、舌下腺、口唇腺、頬腺、口蓋腺、臼歯腺、舌腺とさまざまなところから分泌されているのです。

中でも耳下腺から分泌される唾液の中には“若返りホルモン”とも呼ばれるパロチンという成分が含まれています。パロチンは髪や皮膚、粘膜の新陳代謝を促してくれるため、髪や肌に若々しさを与えてくれるのです。

このパロチン、朝に分泌される唾液に多く含まれるので、朝食は出来るだけよく噛める食材を食べるように心がけましょう。

とはいえ、特別なものは必要ありません。たくあんやカリカリタイプの梅干しを食べたり、ご飯を海苔で巻いたりするだけでも咀嚼回数は増えます。

 

3

)食品添加物の無害化

発がん性のある食品添加物は出来るだけ避けたいものですが、100%除去するのは難しい時代です。

そこでまた唾液が大活躍。なんと食品添加物に含まれる発がん物質の多くは、30秒以上唾液にさらすことで無害化されるものが多いといわれているのです。

30秒唾液にさらすためには、1口に30回噛めばOKですね。

 

4

)疲れにくい体に

良く噛まずに飲み込んでしまうと、唾液に含まれる消化酵素の消化活動が十分にされないまま胃に送り込まれてしまいます。

すると胃腸に負担がかかり、エネルギーが大量に消費されます。そうなると、その他の身体活動に使われるエネルギーが不足してしまうので、疲れを感じやすくなるのです。

近年、疲れを訴える子どもが増えているというのも、こうしたメカニズムからだと指摘されているほど。

しっかり噛んで疲れを感じにくい体作りをしたいですね。

 

5

)二重あごやタルミの予防にも!

顔の筋肉の70%が口の周辺にあり、咀嚼で動かすことができます。

よく噛むことで筋肉が鍛えられれば、加齢とともに出てしまうタルミや二重あごの予防も可能に!

この他にも唾液には殺菌効果があるため、歯周病や口臭、虫歯を予防する効果などがあります。

 

噛むことを意識し、咀嚼回数を増やすだけで、こんなにたくさんの効果が見込めます。

体は第一の資本。いつもより少し時間の余裕がある連休中に、噛む回数を増やす習慣をつけてみませんか?

【筆者略歴】

※ SAYURI ・・・ 長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ S_L / shutterstock

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