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【臨月ママの絶望】親友への誕生日メッセージ、まさかの「既読スルー」…長年の友情が壊れた瞬間

  • 2025.6.16

主人公・藍子と高校時代の親友・希、2人の関係性を主題とする本作では、結婚~妊娠~出産とライフステージを進めていくごとに変化する、女性同士の人間関係を描きます。『相手をサゲる親友と絶縁しました』第7話をごらんください。

妊娠中の藍子に対し、棘のある発言を繰り返していた親友・希。藍子にとがめられると「もう藍子には何も言わない」と言い残し、メッセージの交流がなくなってしまいました。そんなある日、藍子の誕生日がやってきて…。

Ⓒママリ

赤ちゃんに会える期待感の中でも、気になる親友の存在

臨月が間近に迫り、私のおなかは目に見えて大きくなっていた。胎動を感じるたびに、愛おしさが込み上げる。祐樹も毎晩おなかに話しかけたり、ベビー用品を一緒に選んだり、父親になる準備を着々と進めてくれていた。

穏やかで幸せな日々。でも、心の片隅には、いつも希の存在が引っかかっていた。

誕生日、親友からのメッセージはこなかった

ママリ

そんなある日、私の29歳の誕生日がやってきた。高校生の頃から、私と希は、お互いの誕生日には必ず、日付が変わる深夜0時ぴったりにお祝いメッセージを送り合うのが恒例だった。

たとえ喧嘩していたとしても、その瞬間は、絶対にお祝いの言葉を伝え合ってきたのだ。

(もしかして、誕生日には仲直りできるかも)

私はまだ希に対して、心のどこかで期待していたのかもしれない。

日付が変わる時、スマホをぼんやり眺めていた。0時を過ぎても、希からのメッセージはない。

「もう寝よう」

翌朝―――目覚めてすぐにスマホを確認しても、希からのメッセージはない。他の友人たちからはお祝いの言葉が届いた。

「…そっか。やっぱり、来ないか」

親友の誕生日に送ったメッセージは「既読スルー」

それから1週間後―――今度は、希の誕生日がやってきた。カレンダーの日付を見ながら、私は深くため息をついた。メッセージは、送る?送らない?祐樹に相談してみると、祐樹はこう言った。

「それで藍子の気が済むなら送ったらいいよ。でも、返信がなくても気にしないこと。相手の気持ちはコントロールできないことだし、何より今は自分の心身を大事にして」
「うん…そうだね」

迷った末、私は短いメッセージを作成した。

「希、ハッピーバースデー!元気にしてる?」

送信ボタンを押す指が、少し震えた。これで、もし反応がなかったら、本当に最後だ。数時間後にLINEを開いたら、答えがでていた。

「既読スルー」

それが、希から私への返事だ。もう、私と希の友情は、終わってしまった。

不思議と、涙は出なかった。むしろ、どこか腑に落ちたような、諦めに似た感情が胸の中に広がっていた。「これでようやく、希の言動に心をすり減らす日々から解放されるのかも」と、わずかな安堵感を得ている自分もいる。

「もう吹っ切って、これから生まれる赤ちゃんと夫との日々を大切にしよう」改めてそう思った。

このときは、産後にまた希に振り回されることになるなんて、知る由もなかった。

あとがき:ライフステージが変われば、学生時代と同じ付き合い方はできないことも

高校時代から続いていた誕生日祝いの習慣ですら、一方通行になってしまった藍子と希。藍子はこの時点ですでに、希との関係がもう続けられない可能性を感じていました。

嫉妬心で相手を攻撃する人との決別を描く作品

Ⓒママリ
Ⓒママリ

本作では主人公・藍子と高校時代の親友・希の関係性が描かれます。高校時代は同じバレーボール部に所属し、信頼し合える親友として距離を縮めていた2人。しかし、その関係性は結婚・出産とライフステージを進めていくごとに変化していきます。

藍子は大人になっても希と昔のような付き合いができることを望んでいましたが、希は密かに藍子に対し嫉妬心をつのらせていました。藍子の暮らしに対して「自分よりも優れている」と劣等感をいだいた希は、徐々に藍子に対して意地悪な言動をするようになっていきます。

藍子は関係性を続けられるように付き合い方を工夫しますが、最後は決別を選ぶことに。大切な友人の1人を失う結果となった藍子ですが、作品内でさまざまな思いを巡らせた結果、納得して選ぶことができたようです。

藍子と希のストーリーから、大人になってからの人間関係・人付き合いについて改めて考えさせられる作品です。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

著者:ママリ編集部

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