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「40代女性の正解はこれ!」ピラティスと筋トレ、”本当に効く”のはどっち?英医学博士が解説

  • 2025.6.17

2023年、ClassPassで最も予約されたフィットネスクラスの座を筋トレから奪ったのは、なんとピラティス。予約数は前年比92%増、2024年もさらに84%の伸びを記録し、いまや堂々のフィットネス界の主役に躍り出ている。とはいえ、この人気ぶりが“効果の高さ”をそのまま反映しているわけではないそう。特に40代以降の女性にとっては、ピラティスが必ずしも健康面でベストな選択とは限らないという。「ピラティスと筋力トレーニングでは、筋肉への作用も得られる効果もまったく異なります」と話すのは、生理学者のステファニー・エスティマ博士。そこで今回は、40代以降の女性が筋トレを優先すべきときと、ピラティスを優先すべきときの見極め方について、エスティマ医学博士が詳しく解説してくれた。イギリス版ウィメンズヘルスから詳しく見ていこう。

40代以降の女性へのピラティスの効果

Women's Health
1.持久力が向上する

「ピラティスをすると、確かに“筋肉が燃えるような感覚”を得られますが、少々誤解を招きやすい点もあります。この感覚は、ピラティスやバーのような高回数・低負荷の運動でよく見られるもので、筋肉内に乳酸が蓄積し、代謝ストレスがかかることで生じます。ピラティスは、筋肉をつけるというよりも、持久力の向上に適しています」とエスティマ博士。

2. コアの安定性、骨盤底筋の強化、柔軟性、姿勢の改善

「ピラティスは常に筋肉を使い続け、動作をコントロールすることで、体幹の安定性や骨盤底の健康、柔軟性、姿勢の改善に役立ちます。このエクササイズは深層筋を活性化し、持久力や神経筋の制御、筋肉の協調性を高める一方で、一般的に著しい筋肥大(筋肉の成長)をもたらすことはありません。また、一度や二度の妊娠で起こりやすい骨盤臓器脱の改善にも効果的です」

40代以上の女性への筋力トレーニングの効果

Women's Health
1. 筋肉量、骨量、筋力、代謝機能が向上する

「筋肉を成長させるには、機械的張力と限界までの追い込みが必要になります。つまり、これ以上できないというところまで、非常に重いウエイトを押したり引いたりするトレーニングが求められるということです。体はその刺激に反応し、回復の過程で筋繊維を修復することで、より強く大きな筋肉へと成長します。この同化作用は、筋肉量と筋力を著しく増加させ、代謝機能の向上にもつながります」

「ピラティスだけでは、筋肉を限界まで追い込むことがほとんどないため、筋肥大が起こることはありません。40歳を過ぎた女性にとっては、筋肉量の維持、骨の健康、筋力向上のために、徐々に負荷を高めて行う筋力トレーニングが不可欠です」 とエスティマ博士と指摘している。

筋トレとピラティスの選び方と、両方取り入れるべきタイミング

こんな女性は、筋トレを選んで:

プレ更年期で骨密度や筋肉量を維持し、さらに増やしたいと考えている方。

ピラティスを取り入れるタイミング:

筋トレの習慣が身につき、正しいフォームが定着してきたと感じたとき。

こんな女性は、ピラティスを選んで:

筋トレにはまったく興味がなく、ピラティスだけは継続して取り組めるという方。

筋トレをする前に、まずは骨盤底筋や体幹の安定性に集中したいという方。

筋トレを取り入れるタイミング:

「私はよく、ひとつの習慣(例えば、ピラティス)が定着し、その効果を実感できるようになると、自然と次のステップに進む余裕や意欲が生まれるものだと感じています。そんなときが、筋トレを取り入れる絶好のタイミングです」

筋トレとピラティス、どれくらいの頻度で行うといい?

「時間が限られているなら、まずは週2回の筋力トレーニングをおすすめします。私の場合はそれに加えて、体幹の強化や姿勢、骨盤底筋の安定を目的に、ピラティスを週2〜3回取り入れています。この組み合わせが、スクワットやデッドリフトのフォーム向上にも役立っていると実感しています」

「ですが、ピラティスがブルガリアンスクワットのように筋肥大を促すとは、まったく思っていません。実際、そのような効果はありません。ピラティスは、体幹(骨盤底を含む)の持久力やコントロール力を高めるもので、とても素晴らしいエクササイズです。ただし、骨盤底筋と太ももやお尻の筋肉は性質がまったく異なるため、それぞれに合った鍛え方が必要であり、どちらも大切なのです」とエスティマ博士。

※この記事はイギリス版ウィメンズヘルスの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。

Text: Bridie Wilkins Translation: Yukie Kawabata

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