アル・パチーノ、ハン・ソロ役を断っていた

アル・パチーノが、『スター・ウォーズ』シリーズのハン・ソロ役を断っていたことを回顧録『Sonny Boy（原題）』で告白。「『ハリソン・フォードのキャリアを応援したい気分なんだ』と言ったんだ」と『Entertainment Weekly』のインタビューで、冗談交じりに振り返った。

彼によると、『スター・ウォーズ』シリーズを手がけたジョージ・ルーカスは当時、スティーヴン・スピルバーグやマーティン・スコセッシ、ジョージ・ルーカス、フランシス・フォード・コッポラ、ブライアン・デ・パルマら、60年代半ばから80年代前半にかけてニューシネマ運動をけん引した「ムービー・ブラッツ」と呼ばれる若手監督グループとともに、カリフォルニア州サンフランシスコを拠点に活動していたという。

「彼らの作品は好きだったけれど、私は当時ブロードウェイで舞台をしていた。それに脚本を受け取ったとき、何だこれは？と思ったんだ」と振り返る。「友人でメンターでもある（舞台俳優で映画監督の）チャールズ・ロートンに『あなたならどんな作品にしますか？』と相談したら、彼は賢明にも『アル、僕にはわからない。まったく分からないよ』と返事をくれた。『僕もです。どうしたら良いと思います？ 大金をくれると言っていますが、どうしよう。理解できないことを演じられない』と答えた」

結局、ハン・ソロ役はハリソン・フォードが演じ、シリーズは大ヒットを記録。しかし断ったアルも、この期間にノーマン・ジュイソン監督の『ジャスティス』（1979）でアカデミー賞主演男優賞にノミネート、同作とウィリアム・フリードキン監督の『クルージング』（1980）、デ・パルマ監督の『スカーフェイス』（1983）でゴールデン・グローブ賞の候補となるなど、評価を得た。

なお、ハン・ソロ役を巡っては、バート・レイノルズがオファーを受けたものの断ったと告白している。一方、シルヴェスター・スタローンやカート・ラッセルは、オーディションを受けたものの、役を獲得できなかったと明かしている。