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16区の新しいホテル、ヌーシャ。ブルジョア・シックなプティホテルに眠る。

  • 2025.6.13

27室の愛らしいプティ・ホテルNoucha(ヌーシャ)が16区にオープンした。最寄りの地下鉄駅は9番線のJasmin。このジャスミンなる名前の駅で下車し、リベラ通りを歩いて5分ほどでホテルに到着する。リベラ通りは19世紀末に建築されたアール・ヌーヴォースタイルの建物や、時に1920年代建築のアール・デコの建物も混じり合ったエレガントな通りだ。ホテルが立つジャン・ドゥ・ラ・フォンテーヌ通りの14番地には有名なカステル・ベランジェが。エクトール・ギマールの傑作とされるアール・ヌーヴォー建築である。

16区、ジャン・ドゥ・ラ・フォンテーヌ通りとリベラ通りのコーナーを占めるホテル。photography: ®narophoto

中心部の雑踏から少し離れた場所に宿泊し、マレ地区やサンジェルマンといった観光エリアとは違う魅力を持つパリを発見するのも面白いのでは? ホテルの建物はかつてBerene家が所有していたもので、その三代目のサミュエル・ジェルルバンが率いるTerrotグループにより、4つ星ホテルに生まれ変わったのだ。ヌーシャという名前も、彼の祖母にオマージュを捧げるものとか。そのせいか、どことなくファミリー的な温もりが漂い、とてもコンフィデンシャルな雰囲気のホテルだ。こじんまりとしたサイズながら、レストランもバーもあり、宿泊客以外にも朝食から開かれているので界隈の散歩の時に立ち寄ってもいいだろう。16区の住宅街のエレガントなアール・ドゥ・ヴィーヴルを体感する機会にもなるはずだ。

宿泊していなくても利用できる地上階のバー・レストラン。朝食7:30〜10:30、ランチ(火〜土)12:00〜14:30、ディナー(火〜土)18:30〜22:00、バー&ティータイム12:00〜22:00。®narophoto

ガラス屋根からの自然光が快適なライブラリースペース。®narophoto

ホテルゆえフロントがあるけれどとても控えめに設けられているので、地上階は外から見るとまるでカフェかレストランといった様相を呈している。ここが朝食の場であり、またランチもディナーも取れるレストラン。バーは12時から22時まで毎日営業していて、またこの時間帯はティータイムを楽しむこともできるのだ。バーではグラスワインもあれば、カクテル、そしてノンアルコールカクテルのモクテルも。日本から比べると遅いけれど近頃のパリはコラーゲンが注目されていて、このモクテルにはAroma Zoneという自然派コスメティック・ブランドの粉末コラーゲンをプラス(2ユーロ)して飲めるというおまけも。

朝食。シンプルなメニュー・パリジャン(12ユーロ)と卵料理やクレープなども含むプティ・デジュネ・コンプレ(23ユーロ)が選べる。®narophoto

ランチとディナーは同じメニュー。魚料理やベジタリアン向けのロールキャベツもあれば、サラダやニョッキなどシンプルな料理も。

左:チョコレートムース、リ・オ・レなどクラシックなデザートを揃えている。右:アペリティフはホームメイドのタラマ、ハム類の盛り合わせとともに。®narophoto

モダンタッチを混ぜ合わせたブルジョア・ボヘミアン調の客室の内装を手がけたのはジョルダンヌ・アリヴェッツ。グラフィックなモチーフのカーペットや壁紙、各部屋のベッドのヘッドボード、テントをイメージさせるベットのヘッドボード......綺麗な夢が見られそうと思わせるインテリアでどの部屋もまとめられている。なお客室に上がるエレベーターは動き出すと、まるでエッフェル塔を眺めながら上がってる錯覚が起きるようなビジュアルの仕掛けが面白い。ルーフトップに行くときも、この遊びを目で楽しめる。

4つ星のヌーシャ。室料は250ユーロ〜。®narophoto

5エム・エタージュ(6階)にはバルコニー付きの部屋もある。®narophoto

部屋によっては大理石の暖炉が設けられ、アットホームな雰囲気だ。®narophoto

旅の思い出として記憶に残りそうな、粋でモダンなグラフィックモチーフ。photogrqphy: 左 ®narophoto、右 Mariko Omura

バスルームのアメニティはローラ・ジェームス・ハーパー。ホテルのオリジナルのパフュームキャンドルも同様だ。®narophoto

Noucha

66, rue Jean de la Fontaine

75016 Paris

https://www.hotelnoucha.com/en

@hotelnoucha

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