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今、ドラマで輝く《アラ還イケオジ》俳優たち テレビが彼らを “使いたがる” 納得のワケとは

  • 2025.6.9

渋み、風格、表現力、安定感

阿部寛さん(2024年11月23日、AFP=時事)
阿部寛さん(2024年11月23日、AFP=時事)

2025年の春ドラマ(4~6月)も多くが終盤を迎えていますが、中でも目立っているのが還暦前後の「アラ還イケオジ俳優」たちの存在です。若い世代の俳優に負けず、主演やメインキャストで多くのアラ還イケオジ俳優が活躍しています。

その代表格が、高視聴率を記録し続ける日曜劇場「キャスター」(TBS系)で主演を務める阿部寛さんです。阿部さんは、1964年6月生まれで間もなく61歳。同作では、人気キャスターの進藤壮一を演じています。

「キャスター」は、視聴率が低迷する報道番組「ニュースゲート」のメインキャスターに進藤が抜てきされるところからスタート。進藤が巻き起こす、違法スレスレの取材が注目を集める作品で、話題の永野芽郁さんが準主役で出演していることでもおなじみです。

ドラマの魅力は、何と言っても阿部さんの表現力豊かな演技にあります。進藤の設定は、どんな相手にも堂々とした立ち振る舞いでひるまない性格が特徴のジャーナリスト。裏の裏を暴く鋭い観察眼を持ち、まさにジャーナリストといったどす黒い雰囲気を全身から漂わせます。

その怪しくも正義感みなぎる進藤を阿部さんが見事に表現。正直、「キャスター」ではテレビの現場にいた人間(筆者もそうです)が見ると、おかしな描写の場面が多く出てきます。しかし、阿部さんは芝居に説得力があるので、無茶な設定も力技で成立させます。ベテランらしいうまい役作りを見せ、「キャスター」の高視聴率を導き出しました。

そして、「キャスター」と同じく話題のドラマが月9「続・続・最後から二番目の恋」(フジテレビ系)です。同作で小泉今日子さんとW主演を務めるのが中井貴一さんで、1961年9月生まれの63歳。アラ還固有の“イケオジ”っぷりを発揮しています。

同ドラマで中井さんは鎌倉市役所で働く長倉和平を担当。「最後から二番目の恋」はシリーズ作品で、和平と小泉さん演じる吉野千明の軽妙な掛け合いが人気のドラマです。今作でも、中井さん演じる和平は前作と同じく堅物で理屈っぽいキャラながら、スタイリッシュな雰囲気を漂わせる魅力を披露。

コミカルな演技が多い同作ですが、シリアスな場面ではしっかりと引き締めるベテランの技を見せます。小泉さんとともに独特な世界観を作り出し、「続・続・最後から二番目の恋」をヒット作に導きました。

さらに、最後に紹介するのは「イグナイト―法の無法者―」(TBSテレビ系)に出演中の仲村トオルさんです。仲村さんは1965年9月生まれの59歳。同作では、金のために手段を選ばぬ勝利至上主義者の弁護士・轟謙二郎を演じています。

轟は違法行為も行う弁護士で、アウトローな雰囲気を常に漂わせるキャラです。ただ、轟はとある目的に向かって動いていることが作中で明かされ、別の顔を持っていたことが判明。振れ幅の広い演技を仲村さんが見せ、注目作である「イグナイト―法の無法者―」を引っ張り続けています。

さて、ここまで春ドラマで注目されるアラ還イケオジ俳優の活躍を紹介しましたが、魅力はどこにあるのでしょうか? 安定感ある演技はもちろんのこと、アラ還となり渋さが増したビジュアルは男性からも支持を集めます。また、長く活躍したことも含め、年齢的にも女性スキャンダルなどの心配がなく、テレビ局が使いやすいのもポイント。ドラマの制作現場において、アラ還イケオジたちは魅力しかない俳優なのです。

今後も、さまざまな作品で主軸として活躍するであろうアラ還イケオジ俳優たち。まずは、春ドラマでの活躍をラストまで見守りたいと思います。

(ゆるま小林)

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