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ストレス軽減や、睡眠の質向上にも期待。幸せの国・デンマークに学ぶ、夕食時の習慣

  • 2025.6.4

ストレス軽減や快眠にもつながる、“ヒュッゲディナー”とは

Cozy winter dinner

幸福度の高い国として広く知られるデンマーク。そのライフスタイルを象徴する言葉として度々取り上げられるのが、「居心地のいい空間」や「楽しい時間」を意味する“ヒュッゲ”だ。では、この“ヒュッゲ”は睡眠にどう関係しているのだろうか?

睡眠の専門家であるハビエル・アルバレス博士の言葉を借りれば、「昼は夜をつくる」もの。つまり、より良い睡眠とは就寝時だけでなく、1日の行動によって左右されるもので、特に寝る前の2時間が重要だという。そこでキーとなるのが、「ハピネス・リサーチ研究所 Hapiness Research Institute」のCEOであるマイク・ヴァイキングが「hygge conversations(ヒュッゲ・カンバセーション)」と呼ぶ、「会話」のあるディナータイムだ。

実際、スマホをスクロールしながらひとりでさっと食事を済ませるよりも、家族や友人とおしゃべりをしながらゆったりと出来立ての食事をとったほうが、その後よく眠れるという人は多いのではないだろうか。特別であったり、手の込んだディナーパーティーである必要はない。ただ意識的に、意図とつながりのある食事を共有する──毎日の夕食を、ヴァイキングの言う「有意義な会話」のある時間にするというのは、日課のひとつを儀式に変えるシンプルでありながらパワフルな方法だ。

デンマークでは、オフィスビルが午後5時になると空っぽになることも珍しくない。子どもがいる人は、早ければ4時に仕事を切り上げることもあるという。ヴァイキングは自著『ヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方』のなかで、「人々は夕食の支度をするために家に帰ります」と綴っている。「(気の置けない)ほかの人たちと共有する時間はあたたかく、リラックスできる親密な雰囲気を作り出します。色んな意味で、身体に触れなくてもできる心地のいいハグのようなもの。お皿を片付けた後もずっとあなたの心の状態を形作るような、日々の楽しみ、良い付き合いが大切なのです」

感情とホルモンをリセットする「有意義な会話」の重要性

デンマークでは、仕事を早めに切り上げて家族と食事をするのは習慣であるだけでなく、国民の幸福度を示す指標でもある。デンマークが常に世界で最も幸せな国の上位にランクされる理由のひとつでもあると言えるだろう。安心できる親しい顔ぶれとのディナータイムはコルチゾールを低下させ、セロトニン、ドーパミン、オキシトシン、エンドルフィンといった幸せホルモンの分泌を促進することが証明されている。夕食の時間にストレスを緩和できれば、それはより良い睡眠のための最も効果的なツールのひとつとなるのだ。

ヴァイキングは、アリゾナ大学とワシントン大学で行われた会話の種類と幸福度の関連性を調べた研究を引用している。幸福度が最も高かった人は、ひとりで過ごす時間がほかの参加者より25%短く、「有意義な会話」を2倍していたというものだ。世間話が重要でないというわけではないが、リアルな会話──つまり自らが話し、耳を傾け、傾けられていると感じる会話では、感情的な安全性と落ち着きを築くことができる。ちなみに、ゆっくりとした思いやりのある交流を促すために考案された、「The Hygge Game(ヒュッゲゲーム)」というカードゲームも存在する。

ヒュッゲディナーは“脳のケア”にも有効

ヒュッゲディナーの利点は、睡眠の質向上にとどまらない。神経科医は、定期的な対面での会話が長期的な脳の健康をサポートすることを認めている。スペイン神経学会が出版した『Keep Your Brain Young(原題)』でも、社会的・感情的な関係を育むことが認知機能の低下を防ぐ鍵であると強調されている。対照的に、デジタルプラットフォームを介したコミュニケーションでは注意力や関りがあまり必要とされないため、対面での会話、ましてや有意義な議論や深い交流に取って代わることはできない。

ヒュッゲディナーを実践するためのヒント

ヒュッゲディナーに欠かせない、人と人とのつながりを生む理想的な食事環境を作るためのヒントは以下の通り。

1. ラウンドテーブルを用意する

ヴァイキングは、「円卓では、誰がトップかなんてものはありません。全員が平等です」と話す。「居心地のいい雰囲気が生まれ、物理的なスペースも広く感じられたりします」

2. オープンになる

真のつながりは、弱さを見せることで生まれることも。「最高の会話のいくつかは、私自身も含め、誰かが悩みや過去の過ちをオープンに打ち明けたときに始まりました」とヴァイキングも言う。

3. 照明は柔らかに

リラクゼーションを促すためには、あたたかみのある拡散照明を取り入れるのもいいだろう。ある学校で行われた研究では、教室の白色光をより柔らかな光色に取り替えたところ、騒音のレベルが最大6デシベル低下したことが報告されている。

4. 手触りのいいテキスタイルを取り入れる

クッションやブランケット、ラグなど、手触りのいいテキスタイルは安心感を与え、リラックスできる空間づくりに役立つ。

Text: Ana Morales Adaptation: Motoko Fujita

From VOGUE.ES

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