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「生まれてこなければ」「子を産まないなら価値なし」毒母や元夫の呪縛に苦しむ妻が解放された瞬間<子どもを欲しがらない妻>

  • 2025.6.2

二郎さんとツキミさん夫婦は、互いに毒親のもとで育ち「DINKs=子どもを持たないことを選択した夫婦」として、「子どもは絶対につくらない」と誓っていました。しかし、二郎さんは親族からの孫催促や同僚の出産報告にプレッシャーを感じます。ツキミさんに対しひどい暴言を吐いたり、無理やり子どもをつくろうと迫ったことで、ふたりは結局離婚することになりました。

その後、二郎さんは親戚に言われるがまま再婚。新しい妻との間に子どもをつくりますが、やっぱり子どもをかわいいと思えず、疲弊した妻に育児を丸投げ。数年後に再び離婚したことで、二郎さんの「ヤバさ」が知れることとなり、会社や近所で腫れもの扱いされているようです。


一方のツキミさんは、つらい時期を支えてくれた主任の息子・秋夜さんとお付き合いするように。過去のトラウマから「子ども恐怖症」をもつ秋夜さんと婚前契約を交わし、子どもをつくらない・求めないことを約束します。

そして、ツキミさんは子どもを見たときに強い拒絶反応を起こさないよう、精神科に通院中。自分のために、そしてこれからの人生のために自分自身と向き合っています。

過去のトラウマを乗り越え、ようやく見えた希望の光…

ツキミさんから精神科での話を聞いた秋夜さんは、「子どものために『子どもを産まない選択』ができるツキミさんはやさしい」「今後、誰になにを言われても僕が幸せにする」とツキミさんに伝えます。

まるで呪いのようにツキミさんを縛りつけていた母親や二郎さんの言葉。

「生きていてくれてありがとう」という秋夜さんの言葉でその呪縛から解放され、「子どもを欲しがれなくても、生きていていいんだ」と涙が溢れ出ます。

DINKsという生き方を批判し、あまつさえ「産まない女は生きる価値なし」と存在価値すら否定されてきた周囲の言葉は、ツキミさんの心に深い傷を与え、呪いのように重くのしかかっていました。

自分の子どもには、幸せな人生を送ってほしいもの。
子どもがいる人生はたしかに幸せかもしれませんが、子どものためを思って、あえて産まない選択をすることもまた、やさしさなのではないでしょうか。
「子どもを産む=偉い」「子どもがいる=幸せ」という物差しを押しつけるのではなく、生き方の多様性を認め合える大人になりたいものです。


著者:マンガ家・イラストレーター 尾持トモ

ベビーカレンダー編集部

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