『ミッション：インポッシブル／ファイナルレコニング』キャストが明かす、トム・クルーズとの撮影秘話

30年近く続く『ミッション：インポッシブル』シリーズでは、前人未到のスタントを自らこなし、製作も手がけるトム・クルーズ。彼と共演するのは実際どんな感じなのか、最新作『ミッション：インポッシブル／ファイナルレコニング』のキャストたちが、撮影秘話を語った。

『PEOPLE』のインタビューで、「いちばんワクワクしたのは、毎朝のメイクアップ中にトムが通勤してくる音が聞こえてきたこと」だと振り返るのは、2018年の『フォールアウト』からエリカ・スローン役を演じるアンジェラ・バセットだ。「ヘリコプターの音が聞こえるんです。そんなこと普通の現場ではないから、思わず笑顔になりました」

そんなトムには、ヘリコプター移動に加え、歴代共演者にクリスマスケーキや誕生日プレゼントを贈り続ける律儀な一面もある。2006年のシリーズ第3弾からベンジー・ダン役で出演するサイモン・ペッグは、アルプスでスノーボードをしていたある年、トムからサプライズでケーキが届いたそうだ。「トムがきれいな誕生日ケーキをオーダーし、店の人が山の上まで持って来てくれたんです。ダジャレで申し訳ないけれど、景気がいいケーキでした」

前作に続き、グレース役で出演するヘイリー・アトウェルは、「楽しい雰囲気が大好きでした。ユーモアは大切です。信頼を築くし、これ程の規模の映画を作るとなると、遊び心が必須ですから」と話し、さらにトムとマッカリー監督の間には、テレパシーのごとく意思疎通が行われていたと証言する。「2人はよく即興で仕事をしていました。緊張感を保ってくれるので、大歓迎でした」

キトリッジ役のヘンリー・ツェニーによると、2人と共同脚本のエリック・ジェンドレセンは、撮影現場で脚本を手直しすることも、しばしばあったそうだ。しかし、彼らが共通して指摘するのは、映画制作に対するトムの情熱だ。ヘイリーは「映画に対する純粋な喜びと愛情がある」と指摘。サイモンは、2011年の『ゴーストプロトコル』で空中シーンを撮影している間、トムが「満面の笑み」を浮かべていたと振り返り、「『完全にイカれてる』と何度も言ってやりましたが、彼はそれほど周囲を気にかけていたんです」と称える。

またアンジェラは、トムには「純粋な情熱がある」として、こう続けた。「彼は全員のベストを引き出したいだけ。みんなが最高に輝き、一生懸命、素晴らしい働きをしてほしいと望んでいる。トムほどのハードワーカーは他にいません。彼のように真剣に深く物事を気にかける人と働けるなんて、喜びでしかありません」

Text: Tae Terai

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