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国際線の客室乗務員もパスポートって必要なの?元CAが“秘密”を解説「厳しく教官から教えられたのは…」

  • 2025.6.19
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

「国際線CAのパスポートって、一般の人と同じなの?」と疑問に感じたことはありませんか?

実際、私が国際線CAとして世界中を飛び回っていた時には「CAもフライトの時はパスポートが必要なの?」「CAのパスポートはスタンプがいっぱいで、余白が足りなくならないの?」といった質問をよくされていました。

そこで今日は、元CAである筆者の私が、国際線CAのパスポート事情をご紹介します。

国際線CAにとってパスポートは「命の次に大切」なもの

国際線CAが乗務する際に、絶対に忘れてはいけないものはパスポートです。

もし、パスポートを忘れてしまったら、制服に着替えて出社したとしても乗務することはできません。

国際線に乗務するために受ける訓練期間中には、教官から幾度となく「国際線CAにとって命の次に大切なのは、パスポートです」と教えられたほど。

航空会社に所属する国際線CAだからといって、パスポートがなくても出入国できるといった優遇措置は一切ありません

パスポートがないと出入国できないという点は、海外にお出かけになる一般の旅行客の皆さまと全く同じなのです。

国際線CAのパスポートはスタンプでいっぱい?

国際線CAは日本と海外を頻繁に行き来しているため「パスポートのスタンプ欄がいっぱいになってしまうのでは?」と思われる方が多いのではないでしょうか。

ですが、多くの方が想像するような、スタンプでいっぱいのパスポートにはなりません。

なぜなら、国際線フライトではGD(General Declaration)と呼ばれる、パイロットや客室乗務員専用の書類を提出して出入国しているためです。

この書類には、航空会社名や便名、日付、出発地、到着地などに加えて、パイロットや客室乗務員はそれぞれ自分の名前やパスポート番号、生年月日などを記入します。

到着までにこの書類を完成させなければならないので、フライト中にこの書類が回覧板のように回ってきて、各自必要事項を記入していました。

そして、到着地空港では一般のお客様とは違う乗務員専用レーンを通って、この書類を元に出入国審査を受けます。

そのため、基本的にパスポートを見せてスタンプをもらうということがないため、スタンプ欄がいっぱいになることはないのです。

ただし、例外的にパスポートを見せて出入国する国もあり、その場合、パスポートにその国専用の出入国カードがホッチキスなどで留められて、その出入国カードの欄に日付がスタンプされます。

このようにパスポートを見せて出入国するケースでも、パスポートには直接スタンプを押されないので“スタンプでいっぱいになる”ということがないのです。

パスポート更新時やビザ申請時はフライトできないの?

「パスポートを更新している時はどうするの?」というのも、よく聞かれる質問の一つです。

パスポート更新という正当な理由があったとしても、やはりパスポートが手元にない期間は国際線のフライトには乗務できません。

その代わり、国内線の乗務を割り当てられるので、更新期間中は仕事ができないというわけではないのです。

また、国によっては国際線CAとして出入国する場合でも、ビザが必要になるケースがあります。

例えば、アメリカへのフライトに乗務するには、民間航空機のパイロットや客室乗務員も「乗組員ビザ」が必要です。

一般的に、乗務に必要なビザの申請などは会社が代行して手続きをするため、会社にパスポートを預けなければなりません。

ビザが発給されてパスポートが手元に戻ってくるまでは、パスポートの更新時と同じように国内線に乗務することになります。

パスポート更新時やビザ申請時などで国内線フライトに乗務した同僚たちからは「時差で寝不足になることもなく、リフレッシュできた!」という声を耳にしたものです。

海外へお出かけの際は「パスポートは持った?」を合言葉に!

今日は、国際線CAのパスポート事情をご紹介しました。

出入国審査では乗務員専用レーンを通るなど、一般のお客様とは違う点はありますが、国際線CAもパスポートがないと出入国できないことは一緒です。

ですから、国際線CAにとってもパスポートは絶対に忘れてはならない「命の次に大切」な仕事道具といえるでしょう。

ご家族やご友人と一緒に海外へお出かけになる際には「パスポートは持った?」を合言葉に、ご自宅を出る前に必ずもう一度声をかけ合ってご確認くださいね。

空港に着いてから「パスポートを忘れた!」なんていうことのないように、くれぐれも注意しましょう。

それでは、楽しい空の旅を!

※国際線CAのパスポート事情(出入国事情)は、筆者が乗務していた当時のものになります。


ライター:かくまるめぐみ
大学卒業後、日系航空会社に客室乗務員として入社。国際線をメインに乗務し、世界中を飛び回る。結婚を機に退職し、イタリアへ移住。現在も家族とともにイタリアに在住し、Webライターとして活動。客室乗務員の経験から培った「細やかな心配り」を大切に、コラム記事からSEO記事まで幅広く執筆中。