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ニューバランスの名作ガイド。「990」や「574」etc.、時代を超えるスニーカーの選び方

  • 2025.5.19

名作スニーカーとその歴史を辿る

ニューバランスNEW BALANCE)は1906年、マサチューセッツ州ボストン近郊で誕生した。創業者のウィリアム・J・ライリーが、ニワトリの足の爪にヒントを得て三点で支えるインソールを開発したことからはじまり、1938年に地元ボストンのランニングチーム「ボストン・ブラウン・バッグ・ハリアーズ」に向けて初のランニングシューズを制作。この頃から、サポート力と快適性に定評があったという。

1960年、初の一般向けランニングシューズ「トラックスター」を発表。足囲のバリエーションが豊富なこのモデルは、さまざまな足型に対応し、今も受け継がれるコンセプトを確立した。1972年には現会長のジム・デービスがオーナーに就任。当時20代後半だった彼は、ニューバランスの可能性を信じ、同社をライフスタイルおよびパフォーマンス両軸でけん引するブランドへと成長させていった。

ボストンマラソンなどの人気も追い風となり、ランニングの需要が高まる中、ブランドは急成長。1970年代には、「N」ロゴが特徴的なモデル「320」をはじめ、アイコニックなデザインが確立され、ブランドの象徴に。1980~90年代には「574」や「990」といった代表作が登場し、現代のニーズに合わせたアップデートを経て、定番モデルとして現在も展開中。近年では、「740」や「530」といったダッドスニーカーや、ミュウミュウMIU MIU)との継続的なコラボによって、ニューバランスはスニーカートレンド最前線へと躍り出た。以下では、今注目すべき名作スニーカーを紹介する。

Made In USA 990v6

現在でも多くのニューバランスのモデルが創業の地・アメリカで製造されており、製品に記された “Made in USA” がその証。なかでも「Made in USA 990v6」は、リイシューモデルの中でも特に人気が高い一足。1982年に初めて発売されたオリジナルの「990」は、史上最高のランニングシューズと称されることも多かったという。モダンなカラーがそろう「990v6」は、デザインとクッション性を兼ね備えたヒット作。

Made in USA 992

「Made in USA」のもうひとつの代表的なモデルである「992」は、2006年に登場したスニーカーのリイシュー版。黒のタートルネックとデニムを“制服”のように着こなしていたスティーブ・ジョブズは、2000年代を通して「992」を愛用。シンプルで普遍的なデザインは、今なお多くの人に支持されており、現行モデルでは安定性とクッション性がさらに向上している。「992」はインラインだけでなく、コラボモデルも要チェック。

740

2000年代に登場したランニングモデル「740」は、“ダッドスニーカー”としても知られている。カラーバリエーションも豊富で、クラシックなホワイトやグレーに加え、ネオンや鮮やかなカラーをミックスしたデザインも展開。メタリックなアクセントが施されていることも多く、ひと目で印象に残る。

T500

ニューバランスが提案する“コートシューズ”の代表格「T500」は、1982年に登場。ピッグスキンスエードとヌバックのアッパーに配置された「N」ロゴがヴィンテージ感を際立たせる。当時のテニスシューズによく見られたクラシックなデザインを再現しており、レトロなスタイルが人気の今、手に入れておきたいところ。

9060

2022年に初登場した「9060」は、グリップ力に優れるボリューミーなソールが魅力。衝撃吸収に優れたAbzorbとSoft Blown Rubber(SBS)といった独自のテクノロジーを搭載しており、長時間の歩行でも快適に履ける。独特のデザインで、スニーカーヘッズからの支持も厚い。

1000

1999年に初登場した「1000」は、リイシュー後もそのユニークなルックスを保ち続けている。流線形で複雑なディテールは、90年代後半から2000年代初頭のムードを体現。これからの時期のオーセンティックなストリートスタイルにフィットしてくれるはず。

1906R

2000年代のランニングシューズを象徴する「1906」を再構築した「1906R」。N-ERGYとABZORBのハイスペックソールが快適な履き心地を提供する。アメリカ・ニューヨーク拠点のエメ レオン ドレ(AIMÉ LEON DORE)との人気コラボにも採用された。ジェニファー・ローレンスをはじめとする著名セレブが愛用している姿もキャッチされている。

574

ブランドのシグネチャーともいえる「574」は、1988年に登場した。1970年代の細身なランニングスタイルとは対照的に、足幅の広いラスト(木型)を使用しているのがポイント。最新作のようなハイテク要素が控えめだが、汎用性が高く、時代を超えて愛され続けている。エミリー・ラタコウスキーベラ・ハディッドファッションアイコンたちも愛用しており、デニムからドレスまで、幅広いスタイルに合わせられる。

530

2000年代初頭に登場したオリジナル「MR530」を現代的にアップデートした「530」。メッシュ素材のアッパーや「N」のロゴ、シャープなフォルムのソールなど、ニューバランスらしいディテールが随所に光る。ヘイリー・ビーバーやケンダル・ジェンナーといったセレブたちも、クリーンなホワイトのモデルを日常に取り入れている。

327

ビッグサイズのロゴが光る「327」は、1970年代に登場した「320」を現代的に再解釈した一足。「N」ロゴを初めて採用したことで知られる「320」へのオマージュは随所に見られるものの、プラットフォームソールにより、新しさが際立っている。見た目に反して軽量で、あらゆるシーンでシームレスに活躍してくれる。

550

1989年に初登場した「550」は、伝説的デザイナー、スティーブン・スミスによってバスケットボール用スニーカーとして設計された。長らくアーカイブに眠っていたが、2020年にエメ レオン ドレとのコラボをきっかけに復刻され、大きな反響を呼んだ。その人気を受けて、2021年から正式に定番ラインとして再リリース。以来、ラインナップの中心を担い続けている。

NEW BALANCE × MIU MIU

ニューバランス×ミュウミュウは、2022年春夏コレクションにデビュー。発売直後に完売が続出するなど、その人気はいまも衰えることなく、ファンを魅了し続けている。最新作では「530」にアレンジを加え、スエード素材やカラフルなシューレースを採用したスリムなランナースタイルにアップデート。また、ミュールタイプもラインナップされる。

Text: Kristina Rutkowski Adaptation: Reona Kondo

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