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運転中に地震が発生したら?とるべき行動と注意点を解説

  • 2025.5.20

車の運転中に大きな地震の揺れを感じたり、緊急地震速報が鳴ったりした場合は、まずは落ち着いて安全な場所に停車し、地震情報や交通情報を確認しましょう。

車を停めるとき、車を置いて避難するときの注意点などを紹介します。

運転中に大きな揺れ!想定されるリスクは?

自動車には振動や衝撃を吸収するサスペンションがついているので、小さな地震であれば気がつかないことが多いです。運転中に通常とは異なる揺れを感じ「地震かもしれない」と気づいたら、震度4以上の地震が発生している恐れがあります。

運転中に大地震が起きたら、次のような点に注意が必要です。

震度5弱|道路に亀裂、橋の崩落、土砂崩れなどに注意

震度5以上の地震では、道路のひび割れや土砂崩れなどが発生する恐れがあります。また停電の影響で、信号機が停止することもあります。

震度5強|自動車の運転は困難、停止する車に注意

震度5強以上の揺れになると、運転は困難になると言われています。やむを得ず道路上で停止している車があるかもしれませんので、追突事故などに注意しましょう。

震度6弱|人命救助のための交通規制に協力を

震度6弱以上の大震災が発生した場合には、人命救助や消火活動などを優先するために、主要な国道などでは交通規制が実施されることがあります。

ドライバーのとるべき行動

車の運転中は地震の揺れを感じ取りにくいため、周囲のドライバーはまだ地震に気づいていない恐れがあります。急ブレーキや急ハンドルは事故のもとになるので、避けましょう。

ハザードランプをつける

追突事故などを避けるために、ハザードランプをつけて、周囲の車に注意を促します。
とくに高速道路などスピードが出ている状況では、急な減速は控え、ハザードランプを点灯させてから減速しましょう。

車を道路の左側に寄せて停める

車のスピードをゆっくりと落としながら、車を道路の左側に寄せて停めます。

その際、トンネルの中や出口付近、橋の上、交差点の中、土砂崩れの危険がある場所などを避けて、停車してください。

サイドブレーキをかける

車を停めたら、余震に備えてサイドブレーキをかけてください。

情報収集をする

携帯電話やカーラジオなどで地震に関する情報を集め、揺れがおさまったら車で目的地まで移動できるか、車を置いて避難する必要があるかなどの判断をしましょう。

なお、SNSなどを中心に、災害時に誤った情報が広がることが増えています。自治体が発表する避難情報など、信頼できる情報を確認するようにしてください。

停車後の注意点

大きな揺れがおさまったのを確認したのち、目的地まで車で移動できそうであれば、道路の損傷、障害物の散乱、信号機の停止などに十分注意しながら運転を再開しましょう。

震度6弱以上の地震が発生した場合には、人命救助や消火活動のために主要な道路で交通規制が敷かれることがあります。規制に従って迂回路を選び、目的地に到着後は、そこからさらに自動車を使用することは控えてください。

なお、災害時には避難する車で渋滞や立ち往生が発生することも想定されます。津波の危険がある海沿いで大地震にあったら、一刻も早く高台へ避難する必要があるため、渋滞状況によっては車を置いていく判断が必要です。

車を置いて避難するときは、以下の点に注意しましょう。

車を置いて避難するときの注意点

・エンジンを止める

・車の窓は閉める

・ドアをロックしない

・車のキーを分かりやすい場所に置く

・連絡先を書いたメモを残す

・車検証など、貴重品は持って行く

車を置いて避難する場合は、駐車場などの道路の外に車を停めるのが望ましいとされています。やむを得ず道路に停めて避難する場合は、緊急車両が通れるように道の左端に車を寄せ、救助活動のために警察官や自衛官などが車を移動できるよう、ドアのロックはかけず、車内のわかりやすい場所に車のキーを残しておきます。

なお、平成26年に災害対策基本法が一部改正され、大規模災害時には緊急車両の通行ルートを確保するために、道路管理者が放置車両を移動できるようになりました。

車が移動された場合などに備えて、連絡先を書いたメモを残し、車検証を持って避難するとよいと言われています。

車に常備したい防災グッズ

車での外出中に大地震が発生した場合に備えて、次のような防災グッズを車内に用意しておきましょう。

・水と食料

・携帯トイレ

・軍手

・携帯ラジオ

・懐中電灯

・緊急用ホイッスル

・アルミブランケット

・サンシェード

・連絡カードとペン

・脱出用ハンマー

水と食料、携帯ラジオ、懐中電灯などは、車を置いて避難する場合にも持ち出せるようまとめておきましょう。車内は高温になることがあるため、断熱性の高い容器に収納された車載用の防災セットも市販されています。

脱出用ハンマーは津波や洪水で車が水没し、水圧で車のドアが開かなくなった場合などに、ウィンドウを割って脱出するための道具です。発炎筒とハンマーが一体型になっているタイプもあります。必要なときにすぐ手が届くドアポケットなどに備えておきましょう。

<執筆者プロフィル>

山見美穂子
フリーライター
岩手県釜石市生まれ。幼いころ両親から聞いた「津波てんでんこ」の場所は、高台の神社でした。

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