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「お葬式で泣くのが仕事」日本では見られない!?世界の“驚きの職業”3選<海外>

  • 2025.6.26

世界には「なんでこんな仕事があるの!?」とびっくりするような職業が存在します。

その国の事情や歴史を考慮すると納得することもあるのですが、職業の名前だけを聞くと何をしているのか推測が難しいものがあります。

そんな日本では耳にしたことがない世界の驚きの職業を文化的な背景を踏まえて3つ紹介します。

【1】中国:プロの泣き屋(葬式で泣く専門職)

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出典:photoAC(写真はイメージです)

人が亡くなることは悲しいものです。亡くなったことを知ったときも大きなショックですが、お葬式という儀式の中でも喪失感がこみ上げてきます。

中国には葬式のときに呼ばれる「泣き屋」という職業があります。文字通り、お葬式で泣くことが職業なのですが、故人の親族でも知り合いでもないのに涙を流すのは少し奇妙な印象もありますね。

この職業は700年代から存在しているようです。葬式の場で大声で泣く人がいることで、遺族や故人の知り合いが悲しみを表現しやすくなる、という心理的な効果があるのだそう。大人になると「人前で泣くのはみっともない」と感じ、葬式でも「ここで泣いちゃだめだ」と悲しみをこらえてしまうことがあるからです。

そこに、人目をはばからずに涙を流す人(泣き屋)がいることで、故人の遺族や知人も「悲しいときは泣いていい」と思うことができるようです。

ある意味一種のグリーフケアのような役割がある職業であるとも考えられます。

【2】オランダ:自転車引き上げ屋

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出典:photoAC(写真はイメージです)

オランダは自転車の利用者が多い国です。首都アムステルダムで買える観光客向けのポストカードには、自転車と運河、そしてアムステルダム独特の建物の写真を使ったものが多いことから、自転車はある意味国の名物だとも言えます。

それほどに自転車が多いアムステルダムで発生するのが、駐輪スペース不足の問題です。

駐輪スペースがないとき、橋の手すりの部分に自転車を太いチェーンロックで括りつける人がいるのですが、自転車は橋の内側ではなく、橋の外側に面していることが多いのだそう。安定しているとは言えないので、そこで自転車が運河に落ちる、というアクシデントは避けられません。

そこで「自転車引き上げ屋」が運河に落ちた自転車を水中から引き上げます。毎年1万3000台ほどの自転車を引き上げているのだそう。

オランダの美しい運河はこうした努力によって守られているのですね。

【3】イギリス:スワン・アッパー

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出典:photoAC(写真はイメージです)

数ある鳥の中でも、白鳥は優雅な雰囲気で溢れていますよね。

イギリスのテムズ河に生息する白鳥は英国王室が所有する特別な白鳥です。

スワンアッパーは白鳥を管理する仕事です。英国王室の紋章がついたTシャツや伝統的なジャケットを着用し、テムズ河でボートを漕ぎながら白鳥について調査します。白鳥の健康状態の観察や個体識別番号の確認をしてからふたたび白鳥を河へと戻すのだそう。

この職業は期間限定(1週間ほど)のものです。12世紀から続く伝統がある職業で、白鳥を管理するだけではなく自然保護や動物愛護の意味合いが強いです。

儀式的な部分や地域のイベントとして、地元の小学生に環境保全の重要性を伝えるのもスワンアッパーの仕事の一部です。

どんな仕事でも目的は「人間の生活のため」

どんな仕事でも、人を幸せにするもの・人の役に立つものなので、その視点から考えるとまた違った面白さやユニークさがあります。

日本では想像しにくい職業ですが、どの職業もその国の歴史や人々の生活スタイル、文化が反映されている興味深い内容でした。

言葉を聞いただけだと理解不能な職業でも、その背景にある理由が分かると不思議な職業の重要性を知ることができますね。


※記事の内容は執筆時の情報に基づきます