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「少ししか買わないから譲って」平然とレジ列に割り込まれるも…客の“まさかの対応”に「衝撃」<海外>

  • 2025.6.27
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出典:photoAC(写真はイメージです)

今回は、Yukioさん(30歳・自営業)がマレーシア滞在中に経験した、日本との“並び方の違い”によるカルチャーショックをご紹介します。

約8年前、マレーシアの首都クアラルンプールで日本語教師として暮らしていたYukioさん。

ある日、買い物の最中に直面したのは、日本とは異なる「列に並ぶこと」に対する意識のギャップでした。

「順番待ち」の感覚にズレ?スーパーでの驚きの一言

2017年ごろ、大学時代のインターンシップを経て、クアラルンプールで日本語教師として働き始めた私。

マレーシアでの暮らしにも慣れてきて、仕事終わりにショッピングモールをぶらぶらするのが気分転換になっていました。

ある日、授業の帰りにスーパーへ立ち寄ったときのこと。

レジには数人の列ができていて、私もその最後尾に並びました。前に並んでいる人のカゴの中には大量の商品が入っていて、「ちょっと時間かかるかもな」と思っていたそのときです。

突然、後ろから声をかけられ、「私が買う量これだけなんだけど、先に通してくれない?

振り返ると、手に商品をひとつだけ持った女性が、軽い感じで私にお願いしてきたのです。

え…割り込み?」と一瞬戸惑いました。

でも、まわりの人たちは、まるで何も起きていないように、平然としていて…。本人も悪びれた様子はありませんでした。

その場の雰囲気に押されて、私も「いいですよ」と答えるしかありませんでしたが、そのときの周りの雰囲気の“軽さ”に日本人として衝撃を受けました。

「並ぶ」ことへの感覚の違い

あとから知ったのですが、マレーシアではこういった“ゆるい割り込み”は、日常的に起こりうることだそうです。

フードコートでも、誰が先かよくわからない状態で注文が進んでいくことがあり、空いている席に自由に座るスタイルも当たり前。とにかく「列に厳密に並ぶという文化そのものが、あまり根付いていない印象を受けました。

それは悪意というより、「お互い様」「まあいいじゃない」という空気感。

実際、割り込みに対して「並んでますよ」と言ったら、「あ、ごめんごめん〜」と笑って戻る人がほとんどでした。

サービスにも感じる“マイペースさ”

こうした“並ぶ文化のゆるさ”、接客やサービス対応にも表れていると感じました。

たとえば飲食店で注文を待っていても、店員さんがスマホを見ながらのんびり作業していたり、おしゃべりしていても誰も気にしない

日本では考えにくい状況ですが、こちらでは誰も文句すら言いません。

最初の頃は「え、仕事中でしょ!?」と心の中でツッコミたくなったこともありました。でも、だんだんと「まあ、郷に入れば郷に従えってことか」と思えるようになっていきました。

対応のコツは?「伝える」か「流す」か

私が学んだ対応法としては、2つの選択肢があります。

ひとつは、「並んでいますよ」としっかり伝えること。ほとんどの場合、きちんと伝えれば素直に引き下がってくれます。

もうひとつは、「まあ、急いでないし」と受け流すこと。このスタンスでいた方が、イライラせずに済むことも多いです。

文化が違う以上、「正す」ことよりも、「どう向き合うか」の方が大切だと気づかされました。

違いを知ることで、見える景色が変わる

日本では、「列に並ぶ」「順番を守る」ことは社会的なマナーであり、時に厳しく求められる場面も多いですよね。私もそれが当たり前だと思って育ってきました。

でもマレーシアでは、「厳密さ」よりも「融通」「寛容さ」が優先されることが多い。

最初は驚いたり、もやっとすることもありましたが、その背景にある“おおらかさ”に触れるうちに、自然と自分の心も柔らかくなっていったような気がします。

異文化との出会いは、驚きや違和感の連続です。

でも、それを拒絶せずに「そういうものなんだ」と受け入れられたとき、ぐっと世界が広がるように思います。



提供:Yukioさん(30歳・自営業)

※本記事は体験談をもとに構成されています。
※体験は渡航当時の状況に基づいており、現在の事情とは異なる可能性があります。
※写真はすべてイメージです。