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豆乳でダイエットはできる?効果を引き出す飲み方|タイミングや摂取量、おすすめレシピを栄養士が解説!

  • 2025.5.16

豆乳と聞くと、“女性にうれしい美容ドリンク”というイメージを持つ人も多いけれど、実際はどうなんだろう。

「豆乳は目的に合わせて正しく選び、飲み方を少し意識するだけで美容だけでなく健康、ダイエットにも嬉しい効果が期待できます」

そうお話しするのは管理栄養士の麻生れいみ先生。今回は、豆乳が持つダイエット効果や効果を引き出す飲み方、簡単レシピまでまるっと教えてもらった。(「」以下・麻生先生)

豆乳の栄養素とダイエット効果

Women's Health

「豆乳は、大豆をすりつぶし、水と一緒に煮出して作られる飲みもので、大豆本来の栄養素をまるごと摂取できるのが大きな魅力です。植物性タンパク質をはじめ、大豆イソフラボン、ビタミンB群、カリウムなど、体調管理や美容にうれしい栄養素がバランスよく含まれています。詳しくみていきましょう」

・植物性タンパク質

「豆乳に豊富な植物性タンパク質は、体をつくる基本材料のひとつ。筋肉量の維持や代謝のサポートにも関与し、健康的な体型づくりを目指す人におすすめです。また、動物性タンパク質に比べて脂質が少ないため、日々の食生活にも取り入れやすいのがいいですよね」

・大豆イソフラボン

「女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きを持つことで知られていて、ホルモンバランスの乱れが気になる時期の手助けになります。また、月経前の不調や更年期の揺らぎをやわらげる可能性があり、女性の健康維持に欠かせない成分といえます」

・レシチン、サポニン

「レシチンには血管をしなやかに保つ働きがあり、サポニンは抗酸化作用や脂質代謝のサポートが期待されています。これらの成分は、血中の余分なコレステロールを減らしたり、脂肪の蓄積を防ぐことで、生活習慣病の予防にもつながります」

・低糖質、低GI

「豆乳は血糖値の上昇がゆるやかな“低GI食品”に分類されます。食後の急激な血糖値の上昇を抑えることで、脂肪の蓄積を防いでくれるため、ダイエット中の人にも適した飲みものといえますよね。また、満腹感が持続しやすいため、間食予防にも効果的です」

豆乳の種類と選び方

Women's Health

「豆乳は、“無調整豆乳”“調整豆乳”“豆乳飲料”といった3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴をお伝えしていきますね」

<無調整豆乳>

大豆100%で添加物を加えない、最もシンプルな豆乳。

「大豆と水だけで作られており、豆本来の風味や栄養をそのまま摂ることができます。植物性タンパク質やイソフラボンの含有量も高く、健康志向の方やダイエット中の方にはもっともおすすめのタイプ。ややクセのある味が気になる方は、料理に使ったり、スムージーに加えると取り入れやすくなります」

<調整豆乳>

甘味料や乳化剤などを加えて、飲みやすく仕上げたタイプ。

「無調整豆乳に比べてまろやかでクセが少なく、豆乳初心者でも飲みやすいのが魅力です。ただし、添加物が入ることでカロリーや糖質がやや高めになる傾向があるため、毎日継続的に飲む場合は量に注意しましょう。健康目的+おいしさのバランスを取りたい方に向いています」

<豆乳飲料>

ココアやバナナ、紅茶風味など、フレーバー付きで“おやつ感覚”。

「ジュース感覚で楽しめる飲みやすさが魅力ですが、その分、糖質やカロリーが高くなる傾向があります。あくまで豆乳風味の飲料として考え、ダイエット中や血糖値が気になる方は、成分表示を確認して選ぶのが鉄則。ご褒美的に楽しみたい時や、豆乳をおいしく試したい人におすすめです」

選び方のポイント

・ 原材料表示をチェックしよう

“大豆固形分8%以上”“無調整”であることが理想的です。大豆固形分とは、大豆からできた成分の割合のこと。数字が高いほど、大豆本来の栄養が多く含まれている証拠です。とくに8%以上のものは、大豆のタンパク質やイソフラボンをしっかり摂取できますよ。また、“無調整”と記載されている豆乳は、添加物を加えず、大豆と水だけで作られているため、よりナチュラルな選択肢になります」

・タンパク質の量に注目

「タンパク質の含有量が多いほど栄養価は高め。目安は100mlあたり3g以上摂取できると◎。タンパク質は筋肉や肌、ホルモンなど体づくりに欠かせない栄養素です。商品によって含有量には差があるため、パッケージ裏の“栄養成分表示”で確認してみてください。ダイエット中や運動習慣のある方は、より高タンパクなものを選ぶと効果的ですよ」

豆乳ダイエットの正しいやり方

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取り入れるタイミングはいつがベスト?

ベストなタイミングは「朝食前」

「とくにおすすめなのが朝食時、または朝食前のタイミングです。理由は、豆乳に含まれるタンパク質やイソフラボンが、体の目覚めを促し、代謝を上げるサポートをしてくれるから。また、無調整豆乳をコップ1杯(約200ml)飲むことで、ほどよい満腹感が得られ、その後のドカ食いや間食の防止にもつながります。朝食を豆乳+果物やオートミールなどの“軽めメニュー”に置き換えられるのもグッドポイントです」

【ダイエットを成功に導く朝豆乳のすすめ】

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「上のグラフは、30-64歳男女における朝食のタンパク質摂取量です。とくに注目して欲しいのが朝食のタンパク質摂取量で、平均わずか14.6gと他の食事に比べて大きく不足していることがわかります。十分なタンパク質を摂るには、朝食にも意識的にタンパク質源を取り入れることが大切なのです」

間食・夜遅くの空腹対策にも有効

「お菓子を食べたくなる午後や、夕食後に小腹が空いたときにも、豆乳は強い味方。甘いフレーバー付きの調整豆乳を選べば、満足感が得られつつ、血糖値の急上昇を抑えることもできます。夜遅くに空腹を感じた際にも、胃にやさしく、罪悪感の少ない選択肢として選べますよね」

どのくらいが一日の目安?

1日200ml〜400ml(コップ1〜2杯)程度がいいかなと思います。無調整豆乳であれば、1回200ml(約1杯)を目安に、朝食や間食の代わりとして取り入れるのが理想的です。過剰に摂取すると、カロリーオーバーやイソフラボンの摂りすぎにつながる可能性もあるため、“少しずつ、毎日続ける”スタイルを意識しましょう。

またイソフラボンの安全な摂取目安量は、一般的に1日あたり70〜75mg程度とされています。無調整豆乳200mlで約40mg程度のイソフラボンを摂取できるため、1~2杯がちょうどよいバランスです」

生理前に豆乳を飲むと効果的?

生理前1週間〜排卵後(黄体期)に豆乳を取り入れるのはとてもおすすめです。この時期は、女性ホルモンのひとつ“プロゲステロン”が優位になる影響で、むくみや食欲増加、便秘、イライラなどの不調が出やすく、体重も増えやすい傾向にあります。豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、エストロゲン(卵胞ホルモン)に似た働きを持つため、ホルモンバランスをやさしく整える手助けをしてくれます。その結果、PMS(月経前症候群)の症状緩和や体重増加の予防にもつながると考えられています」

豆乳を使った簡単レシピ

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①豆乳バナナスムージー

「忙しい朝でも、栄養&満腹感がしっかり」

材料(1人分):

・無調整豆乳(200ml)

・バナナ(1本)

・シナモン(少々)

作り方:

1.すべての材料をミキサーで混ぜるだけ。

2.仕上げにシナモンをふれば、血糖値の上昇も穏やかに。

②豆乳味噌スープ

「食物繊維もたっぷり。置き換えや夜食にも◎」

材料(1人分):

・だし汁(100ml)

・無調整豆乳(100ml)

・味噌(大さじ1弱)

・きのこなどお好みの野菜(適量)

作り方:

1.だしで野菜やきのこを煮る。

2.豆乳を加えてひと煮立ちさせたら火を止め、味噌を溶き入れて完成。

③豆乳アイス

「固めるだけで、低カロリースイーツに変身」

材料(作りやすい分量):

・無調整豆乳(200ml)・バナナやきなこなどお好みの食材(適量)

作り方:

1.材料を混ぜて製氷皿や容器に入れ、冷凍庫で凍らせる。

2.シャリっと半解凍で食べるのもおすすめ。

④きなこ豆乳ドリンク

「タンパク質を強化。間食や運動後にも◎」

材料(1人分):

・無調整豆乳(200ml)

・きなこ(大さじ1)

・ハチミツや黒糖(お好みで少量)

作り方:

1.材料をよく混ぜて完成。冷やしても温めてもOK。

2.甘さを調整すれば、ダイエット中のおやつ代わりにも。

豆乳ダイエットで気を付けるべき点

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1.過剰摂取には注意

「豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きを持つため、適量であればホルモンバランスを整えるサポートに。ただし、サプリメントなどと併用して過剰に摂取すると、月経不順やPMSの悪化といった不調が起こる可能性も......。食品からの摂取では過剰になることは稀ですが、1日200〜400mlを目安に、適量を心がけましょう」

2.大豆アレルギーには注意

「大豆アレルギーのある方や、アレルギー体質の方は、初めて飲む際は少量から始め、体調の変化に気を配りましょう。肌荒れやかゆみ、胃腸の不調などが出た場合は摂取を中止し、医師に相談を」

3.糖質の多い豆乳飲料は控えめに

「フレーバー付きの豆乳飲料は飲みやすく人気ですが、砂糖や甘味料が多く含まれていることも。糖質の摂りすぎは血糖値の急上昇や脂肪の蓄積につながるため、ダイエット中はできるだけ無調整タイプを選ぶのが理想です。飲む場合も1日1本までを目安にしましょう」

4.豆乳だけに頼らず、バランスの良い生活を

「豆乳はあくまでも“ダイエットのサポート役”。食事全体のバランスや適度な運動と組み合わせることで、本来の効果を発揮してくれます。“豆乳を飲んでいるから”と油断して、栄養が偏ったり運動をしなくなると、逆に代謝が落ちてしまうこともあるため注意が必要です」

まとめ

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“なんとなく体に良さそう”で終わらせるのはもったいない“豆乳”。飲み方ひとつで体も心も整える“ヘルシー習慣”として、ぜひ取り入れてみて。

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