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50代女性が筋肉をつける4つのメリットおすすめ筋トレも紹介

  • 2025.5.15

筋肉は何もしなければ加齢とともに減少します。厚生労働省は成人に週2~3日の筋トレ実施を推奨しており、筋肉づくりが注目されています。筋肉の衰えは「フレイル(虚弱)」の一因であり、将来介護が必要になるリスクも。予防には50代のうちから対策をはじめましょう。

筋肉量は加齢とともに減少する

厚生労働省によると、筋肉量の減少は25~30歳ごろにはじまり、生涯を通して進行するといいます。筋肉量が減少して筋力や身体機能が低下した状態は「サルコペニア」と呼ばれ、体を動かすことが億劫になり、放置すると歩行困難になってしまうことも。

高齢者になっても元気で活動的に過ごすために、早い段階から筋肉量を維持することが注目されているのです。

生涯の健康を支える! 筋肉をつける4つのメリット

50代女性が筋肉をつけるメリットとして、以下のことが挙げられます。

介護リスクを高める「フレイル」の予防

年齢を重ねて心と体の働きが弱くなった状態を「フレイル(虚弱)」と呼びます。フレイルは健康な状態と要介護の状態の中間の段階を指します。

フレイルには「身体的フレイル」「精神・心理的フレイル」「社会的フレイル」の3つの要素があり、これらが連鎖していくことで急速に老いが進みます。

フレイルの予防には、筋肉をつけて「サルコペニア」の進行を遅らせること、タンパク質などの栄養をバランスよくとること、仕事や趣味などを通して社会参加をすることが大切です。

フレイルと密接な「ロコモ」の予防

「ロコモ(ロコモティブシンドローム)」とは「立つ」「歩く」といった機能(移動機能)が
低下している状態のこと。進行すると将来の介護リスクが高まります。

ロコモは「身体的フレイル」と深い関わりがあり、フレイルよりも早い段階から現れます。ロコモの予防には適度な運動習慣とバランスのよい食事が有効です。

姿勢の改善

以下の筋肉は重力に対して立位の姿勢を維持する働きをすることから「抗重力筋」「姿勢維持筋」と呼ばれています。
● ひざを伸ばす働きをする太ももの前面にある大腿四頭筋
● 大腿を後ろに振る働きをするおしりの大臀筋
● 上体を支える腹筋群と背筋群

これらは加齢の影響で衰えやすい筋肉ですが、運動によって何歳からでも鍛えることができます。姿勢の美しさは見た目年齢に大きく関わるほか、悪い姿勢は肩こりや腰痛の原因にも。これらの筋肉を鍛えることで、姿勢の改善に加え、肩こり・腰痛の改善効果も期待できます。

冷えの改善

筋肉は熱を生み出す働きがあり、筋肉量が多いと冷えを感じにくいといわれています。冷えに悩む女性は多いですが、その一因として、女性は男性より筋肉量が少ない傾向にあることが挙げられます。

筋肉をつけて熱産生を高めることで、冷えの予防や改善につながる可能性があります。

筋トレとたんぱく質で筋肉をつけよう

厚生労働省によると、サルコペニアの予防には運動(特に筋トレ)と栄養(特にたんぱく質)の摂取を併用することが効果的とされています。

筋トレの健康効果

厚生労働省は成人に筋トレを週2~3日実施することを推奨しています。筋トレの健康効果として、サルコペニアの予防のほか、骨密度が改善し、高齢者では転倒や骨折のリスクが減少することが明らかにされています。

たんぱく質の健康効果

たんぱく質は筋肉や臓器などの構成成分です。1日に適正体重1kg当たり1.0g以上のたんぱく質を摂取するとサルコペニアの予防に有効な可能性があります。

昨今はプロテインブームといわれていますが、健康のためにはたんぱく質だけでなく、エネルギーのもとになる炭水化物と脂質、体の調子を整えるビタミンとミネラルもバランスよくとりましょう。

なお、腎機能が低下している場合はたんぱく質制限を行うのが一般的です。高血圧症、糖尿病の人は潜在的に腎機能が低下している可能性があるためかかりつけ医に相談しましょう。

自宅でできるおすすめの筋トレ

ここでは、筋トレ初心者の50代女性が自宅でできるおすすめのトレーニングをご紹介します。

下半身を鍛える「ワイドスクワット」

スクワットは下半身のほか、腹筋や背筋、大殿筋も鍛えられます。中でも両足をやや広めに広げるワイドスクワットは筋トレに慣れていない女性でもはじめやすくおすすめです。

【ワイドスクワットのやり方】
1.足を肩幅より少し広めに開き、つま先はやや外に向けて立つ。腕は頭の後ろで組む。
2.背筋を伸ばしたままゆっくり腰を落とす。
3.地面と太ももが平行くらいになる高さで1秒キープする。
4.ゆっくりと立ち上がる。
5.1~4を30回繰り返す。

腹筋を鍛える「ツイストクランチ」

ツイストクランチは腹筋を効果的に鍛えられるトレーニング。ぽっこりお腹が気になる女性のダイエットにもおすすめです。

【ツイストクランチのやり方】
1.あお向けに寝て頭の後ろで手を組み、足を少し浮かせる。
2.片足をぐっと胸に引き寄せる。
3.同じタイミングで体をひねり、足と反対のひじをひざにつけるようにする。
4.1の姿勢に戻り、次は反対方向にひねる。
5.1~4を10~15回3セット行う。

(まとめ)
人生100年時代を元気に過ごすために、早い段階から筋肉の衰えを防ぐことが重要視されています。未来の自分を想像して、今からできることを実践してみてはいかがでしょうか。

構成・文/大人のおしゃれ手帖編集部 画像協力/PIXTA
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事の監修者

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー 木下幸司

木下幸司

医療グループ「オルソグループ」が運営するメディカルジムで、スポーツ選手から高齢者まで幅広いクライアントに運動を指導。野球、バスケットボール、アメフト、バレーボールなど様々なスポーツチームでの活動に携わり、パフォーマンスアップからリハビリまで種目特性に応じたトレーニング指導を得意とする。

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