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正しく理解しているのは3割?「やぶさかでない」という言葉の意味

  • 2025.5.12

意外と正しく使うのが難しい、日本語。私たちが普段使う言葉の中にも、知らないうちに間違った意味で使われがちな言葉があります。意味をあいまいにしたまま使っていると、思わぬ勘違いを招くことも。また、子育て中の方は子どもにも正しい言葉の意味を教えたいですよね。この記事を読んで言葉の正しい意味を知っておきましょう。「やぶさかでない」の正しい意味、あなたは理解できていますか?

「やぶさかでない」の意味、正しいのはどっち?

「やぶさかでない」という言葉の正しい意味、あなたは知っていますか?

次の2つのうち、どちらが正しい使い方か予想してみてください。

1:仕方なくする
2:喜んでする

正解は「2:喜んでする」

「やぶさかでない」の本来の意味は「喜んでする」という意味。しかし、国語に関する世論調査(平成25年)では、本来の意味である「喜んでする」を選んだ人の割合(33.8%)を、本来の意味ではない「仕方なくする」を選んだ人の割合(43.7%)が約10ポイント上回りました。

このような捉え方をされている理由について、文化庁は以下のように解説しています。

辞書にあるような意味からすれば,思い切りよく,ためらうことない気持ちや考えを語っているはずですが,「やぶさかでない」と言った後に,何か条件が付けられたり,留保されたりすることが少なくないのです。

このように「やぶさかでない」は,ある物事や行動について積極的な姿勢をアピールしたいものの,一方で何かしらのためらいや留保があるような場合に用いられる傾向があるようです。消極的な言い方をしたくはないが,誰もがはっきりと分かる前向きな表現は使いづらいといったときに,古い言い回しになりつつある「やぶさかでない」が選ばれているのかもしれません。

「仕方なくする」という意味だと捉える人が増えているのは,「やぶさかでない」が上記のようなためらいや留保とともに用いられることが多いのと関係があると考えられます。前向きな姿勢が示されたとしても,ためらいや留保の方に重点を置いて受け取られれば,「仕方なくする」という意味で捉えられてしまうこともあるでしょう。 文化庁「「やぶさかでない」と,ためらい」(https://www.bunka.go.jp/prmagazine/rensai/kotoba/kotoba_007.html,2025年5月8日最終閲覧)

本来は積極的に喜んでする意味の言葉ですが、会話の中で使うと「仕方なくする」という意味にとらえられてしまう可能性があるのですね。誤解がないように会話をしたいときは、別の言葉を選ぶのも一つの手かもしれません。

いかがでしたか?意外と意味を間違いやすい日本語は他にもいろいろあります。「ちょっと自信がないかも」と思ったら、辞書などで調べてみるといいでしょう。ちょっとした学びで頭がスッキリ、リフレッシュできますように。

著者:ママリ編集部

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