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ダイエットの味方【ワカメ】の栄養ポイントは?茎ワカメ・メカブとの違いは?栄養士ライターが解説

  • 2025.5.12

新物ワカメの旬は春先

新物が味わえるのは今の時期ならでは
新物が味わえるのは今の時期ならでは

春先から出回り始める、新物ワカメがおいしい季節です。乾燥ワカメや塩蔵ワカメは一年中手に入れることができますが、新物の生ワカメが味わえるのは今の時期ならでは。ミネラルと食物繊維が豊富で低カロリーなワカメは、ダイエット食材としても注目されています。栄養の特徴やおすすめの食べ方をご紹介します。

産地や加工方法で違うワカメの種類

▲生ワカメの色の変化が楽しい「ワカメのしゃぶしゃぶ」
▲生ワカメの色の変化が楽しい「ワカメのしゃぶしゃぶ」

ワカメは古くから食用として親しまれ、若い茎葉部分を食べることから「若布(わかめ)」の名前が付いたと言われています。産地によって「鳴門わかめ」「三陸わかめ」などと呼ばれ、春の収穫期に獲れる生ワカメが「新物」として出回り、湯通しをした旬のワカメを長期保存するために塩蔵したものが「湯通し塩蔵わかめ」、さらに細切りにして乾燥させたものが「カットわかめ」です。

なお、新鮮な生ワカメを熱い出汁にサッとくぐらせると心が浮き立つような鮮やかな緑色に変化します。これは、ワカメの赤い色素(フコキサンチン)が熱によって橙色に変化し、緑の色素(クロロフィル)の色が現れるためです。

イライラや便秘を解消し、ダイエット中も安心の低カロリー食材

栄養面の特徴は、ミネラルの豊富さ。新陳代謝を活発にして髪や爪の健康を守るヨウ素、骨を丈夫にするカルシウムや筋肉の動きを調整するマグネシウム、血圧を下げる働きがあるカリウムなどを多く含んでいます。

中でもマグネシウムはお酒や加工食品の摂りすぎ、精神的ストレスで不足しやすく、集中力の低下やこむら返りなどの筋肉のけいれんが起こりやすくなるため、意識的に補うようにしたい栄養素です。

これらのミネラルは酢と合わせると吸収率がアップするため、ワカメの酢の物は理にかなったおすすめの食べ方です。また、β(ベータ)-カロテンとビタミンK、食物繊維も豊富に含まれています。それでいて、生ワカメ100gあたり24kcal(キロカロリー)とカロリーパフォーマンスも良好。ダイエット中の人も安心して食べられるのがうれしいですね。

知っている?ワカメ・茎ワカメ・メカブの違い

▲生ワカメ(左)と茎ワカメ(右)。
▲生ワカメ(左)と茎ワカメ(右)。

なお、茎ワカメ・メカブもワカメの一部で、部位によって名称が異なるだけです。「ワカメ」は葉体(ようたい)と呼ばれるヒラヒラの部分。「茎ワカメ」はワカメの茎の芯の部分、「メカブ」は根元の部分でヒダが折り重なったような見た目が特徴的です。

「茎ワカメ」は肉厚でコリコリとした食感が特徴で、食物繊維がワカメより豊富に含まれています。ごま油との相性が良く醤油とみりんで甘辛く炒め煮すると脂溶性のβ-カロテンやビタミンKを効率的に吸収することができますよ。

また、「メカブ」は刻んでから湯通ししてポン酢などでいただくとトロトロとした強いヌメリを楽しめます(湯通し後に刻むとヌメリが出すぎて刻みにくくなるので注意しましょう)。

新物のワカメ、茎ワカメ、メカブをトリプルで楽しめるのは5月頃までの特権。出会えたら、ぜひ味わってみてください。

※参考文献:『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』、杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、レジア編著『日本の食材図鑑』新星出版社,2018

(野村ゆき)

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