1. トップ
  2. 恋愛
  3. 子どもが英語に苦手意識を持ってしまった。克服するにはスモールステップが大切です。

子どもが英語に苦手意識を持ってしまった。克服するにはスモールステップが大切です。

  • 2025.5.9

子どもが英語で話すことに苦手意識を持ってしまった!どうしたら克服できる?気を付けた方がいいことはある?そんな悩みについて、アライブインターナショナルスクール及びアライブイングリッシュスクール校長、三井博美さんにお伺いしました。

ママ広場

「子どもが英語に苦手意識を持ってしまった!」そんなとき、親としてとても心配になりますよね。でも、英語が苦手と感じるのは、決して珍しいことではありません。大切なのは、苦手になったきっかけを見つめなおして、その子に寄り添ったサポートをしていくことです。今回は、よくあるケースと保護者の方が無理なくできる具体的な対応について体験談をもとにご紹介します。

幼稚園児の場合

・保育園や幼稚園の英語の発表会があってうまく話せなかった
・「自分は英語ができる」と思っていたのに、英語の教室に行ったら他の子がもっと話せてショックを受けた
・英語教室などで、何も答えられず、先生に注意されたことがあった
・おうちで一生懸命英語の練習をして疲れてしまった
・旅行先で外国人がいて保護者に「話してみて」と言われて恥ずかしかった

この年齢は本来、新しいことが大好きで、英語の歌や、歌に併せてダンスにも自然と夢中になる子が多いのですが、このような経験から「英語が苦手」と感じてしまうことがあります。

この時期の子どもには、「英語が楽しい!」と思える環境が何より大切です。子どもは親の前でよく見せたいという思いが強いからこそ、発表会などで緊張して言葉が出ないこともあります。発表会では、どんな小さなことでもできたところを見つけて褒めたり、また、旅行などでは「話してみて」と無理に押さないで、「パパもママも英語話せないんだよな。」と、自然に本人が話しかけにいきたくなるような雰囲気を作ってあげるとよいです。

また、園や英語教室などでは、たくさん頭を使っていることで、おうちでは英語を学びたくないと思う子もいます。そんな時には、おうちを「リラックスの場所」として見守ってあげましょう。英語の宿題ができなくて困っているようなら、先生に相談して負担を調整してもらうのもよいと思います。また、周りの子を見て落ち込んでしまったときには、先生にその様子を伝えておくだけで、先生による配慮した声がけや内容を簡単にしてもらうこともできます。「そっか、嫌なときもあるよね」「どうしたら楽しくなるかな?」と共感の言葉をかけるなど、「お母さんも英語できないけど、一緒にフルーツの名前を覚えてみようか?」と楽しく巻き込んであげると、自信を取り戻しやすくなります。英語の歌を一緒に口ずさんでみたり、好きな絵本のセリフを真似してみたり、親も一緒に「楽しむこと」から始めると少しずつ心がやわらかくなっていきます。根気強い言葉がけで子どもの「苦手」は克服されていきますよ。

小学生・中学生の場合

・英語の授業についていけず覚えられない
・他の教科は得意なのに英語だけ上位に入れない
・発音がきれいすぎてクラスでからかわれた
・英語をずっと習ってきたのに中学になって急にテストの点が取れなくなった

小学生や中学生になると、成績や周囲の目が気になる年頃。
英語は、日本語と違って、先生の話している質問の意味自体がわからないこともあります。特に、最近は、英語の授業も読み書きが中心ではなく、英語を使いながら授業する学校も増えてきています。答えが出ないのではなく、「何を求められているか」がつかめないことがあるのです。このようなときには、無理せず学校の教科書やCDに沿って予習・復習をするように促したり、家族の自然な会話の中で好きな洋楽の話や洋画の話をするなどして、英語の世界への興味を育ててみるとよいかもしれません。
小学生であれば、「英語は時間をかけた分だけ、上達するから、地道にいこうね。」と、焦らず少しずつ進んでいくことを伝えてみてください。例えば、シェルフ(棚)やマイクロウェーブ(電子レンジ)など家の中の物を一緒に英語で言ってみるだけで、英語への意識が変わってきます。

一方で、実は、英語が「できすぎる」のも悩みになることがあります。英語教室で小さいころからがんばってきた子の中には、発音がよすぎて小学校や中学校でからかわれたり、英語が得意すぎて先生に当ててもらえなかったりする子もいます。このような場合には、「発音がキレイってすごいことだよ!」「これからの時代、絶対に大事になるよ」とその意義を伝えてあげましょう。
海外文通や夏休みの短期留学の体験の機会を与える、学校のキャリア教育で英語に関わるお仕事を見学するなど、英語に関わる“外の世界”を見せてあげることも、嫌になりかけた英語へのモチベーションをあげるのに役立ちます。

おわりに

英語を話すことが苦手に感じている子どもには、保護者の立場としては、無理にやらせるよりも、「共感」「見守り」「一緒に楽しむ」という点が大切になります。「話せなかったね」ではなく「緊張したよね」「よかったよ!」、と。全部できなくても、「今日ひとつできたね!」と、小さな一歩を一緒に喜んでみてください。
子どもたちは、私たちが思っている以上に、周囲の目や親の言葉を気にしています。だからこそ、優しく、明るい言葉で寄り添ってあげることが大きな解決法の1つになります。英語を通して、お子さまの「できた!」「伝わった!」という感動を一緒に増やしていくことで、英語への「苦手」をなくしていきましょう。

執筆者

プロフィールイメージ
三井博美
三井博美

株式会社アライブ CEO
経歴
サンフランシスコ州立大学経営学部卒業
名古屋大学大学院法学研究科修了
メーカーやベンチャー企業の海外渉外部門、アジアで海外勤務の経験の後、その経験を活かし2001年に株式会社アライブを起業

「教育の力で世界を変える」という信念をもとに、名古屋市内に「アライブインターナショナルスクール」を始めとする、6つのスクール拠点を展開中です。
生きる力、未来を切り拓く力を持つ世界のリーダーの育成を目標にかかげ、
英会話だけでなく、英語を活用したSDGsやSTEM分野のプログラム、リーダーシップ、起業家育成プログラムなど、ハーバード大学内研究所やシリコンバレーの教育家と連携し、世界最先端の子ども向けプログラムを展開しています。

30以上の園・小学校で教育プログラムも提供。
合同会社アライブシードCEO、公立・私立のキャリア教育講師も兼務。

著書『超エリート英語教育~日常会話を目標にしない子ども英会話』ラーニングス

株式会社アライブ

元記事で読む
の記事をもっとみる