1. トップ
  2. ファッション
  3. メットガラデビューを果たしたアンナ・サワイに独占インタビュー! ディオールの白スーツで体現する "ブラック・ダンディズム"

メットガラデビューを果たしたアンナ・サワイに独占インタビュー! ディオールの白スーツで体現する "ブラック・ダンディズム"

  • 2025.5.8

──メットガラ・デビューにあたり、どのようにディオール(DIOR)のこのルックを選んだのでしょうか? ドレスやヘアメイクについて、特別なこだわりがあれば教えてください。

スタイリストのカーラ・ウェルチと私は、テーマの「ブラック・ダンディズム」にどう合わせるか話し合いました。そして選んだのが、この美しい白のスーツです。ご存知のようにスーツでは、テーラリングとディテールがすべてであり、シャープかつクリーンであることが大切です。前日のフィッティングではいろいろと試着してみましたが、とても満足しています。あまり飾り立てず、シンプルにすることが重要だと思い、カルティエ(CARTIER)の美しいヴィンテージのリングとネクタイピンをつけました。帽子も私にとってとても大切な要素で、全体のルックを完成させてくれます。80年代から活躍するヘッドウェアデザイナーのスティーブン・ジョーンズによるカスタムメイドで、本当にエレガントな仕上がりです。

© Max Hempill
Max Hempill
© Max Hempill
© Max Hempill
© Max Hempill
© Max Hempill
© Max Hempill
© Max Hempill
© Max Hempill
© Max Hempill

──このルックは、あなたの個人的なスタイルや個性をどのように反映していますか?

私はいつもシンプルなスタイルが好きで、あまり派手なものを身につけたくありません。だから、このルックも私の好みが反映されていますが、ニュートラルな装いだから普段とは違うスタイルへの挑戦でもあります。レッドカーペットでは、これまではグラマラスでフェミニンなドレスを着てきましたが、今回はもっとシックで洗練された、どちらかというと男性的な印象です。とても美しくて、まだ自分では見せたことのなかった一面を引き出してくれています。

──このスーツをディオールと作る過程で、何か特別なことはありましたか?

以前、ディオールのスーツを試着したことがあったのですが、テーラリングがとても素晴らしいと感じていました。今回のドレスコードは、「Tailored For You(テーラード・フォー・ユー/あなただけの仕立て)」でしたから、どうしても自分にぴったりな仕立てが必要でした。もちろん誰にとっても必要なことですが、私は小柄なので、かなり調整を要しました。4つほどのデザインを検討し、その中から私が選んだものが、たまたまカーラのお気に入りだったんです。おしゃべりしながら選んで、私が気に入ったことを伝えると、彼女はすぐに賛成してくれました。数週間前に京都のディオールで試着したらほぼ完璧な仕上がりで、微調整を経て最終フィッティングを前日に行い、パーフェクトな完成度だったので本当に楽しみです。

© Sophie Carre
© Sophie Carre
© Sophie Carre
© Sophie Carre
© Sophie Carre
© Sophie Carre
© Sophie Carre
© Sophie Carre

──どのような女性像を表現しようとしていますか?

テーマである「ブラック・ダンディズム」の背景には、当時の黒人男性がこのルックをステートメントとして使っていた歴史があると思います。彼らはステレオタイプを打破するために服を着ていて、自分たちを枠にはめようとする人々に対する政治的な挑戦だった。間違いなく多くの人が彼らに影響を受けたでしょうし、アジア人女性として私は疎外され、自分に限界があると感じることもわかります。だからこそ、そのエネルギーを自分にも重ねて、力を感じ、広めたいと思っています。

──もしディオールのスーツが話せるとしたら、何と言うと思いますか?

白いスーツだから、「私をきれいにしておいてください」とか、「私に何もこぼさないで!」とか言うんじゃないかな。でも、本当に言うとしたら、「私を選んでくれてありがとう 」って言うかもしれませんね。

© Max Hempill
© Max Hempill

──メットガラに出席するのは今回が初めてですが、個人的あるいはキャリア上、何か特別な意味がありますか?

メット・ガラは私にとって、携帯電話やテレビでしか見ることのできない世界のようなもので、このようなイベントに招待されるとは思ってもみませんでした。だから、ディオールと一緒に参加できることをとても幸運に思いますし、わくわくしています。大好きなカルティエのジュエリーを身につけることができるなんて、さらに特別なことです。正直なところ、これが私にとって最初で最後のメットガラになるでしょうから、とにかくポジティブなエネルギーをたっぷり吸収して、楽しみたいと思います。

──最後であってはいけません。このようなビッグイベントの前に、気持ちを落ち着かせるために普段していることはありますか?

いつもの慣れ親しんだチームが周りにいることは、本当に重要です。ヘアスタイリスト、メイクアップアーティスト、そして(スタイリストの)カーラとは、何年も一緒に仕事をしてきました。彼らがいてくれると心強い。ソフィアやアレックスのような人たちとメールで連絡を取り合えるだけで、何か助けが必要なときは、いつでも彼らがそばにいてくれるとわかっています。だから、私は一人じゃない、初めて一人で経験しているわけではない、ということを思い出すだけでいいんです。そばに友人がいるということが、本当に大切なことなんです。

The 2025 Met Gala Celebrating "Superfine: Tailoring Black Style" - Red Carpet

──メットガラで誰に会うのが一番楽しみですか?

リアーナの登場はみんな楽しみにしていると思いますが、私はゼンデイヤも気になります。彼女のルックは全部大好きで、いつも楽しくてクリエイティブなことをしていますし、レッドカーペットでも素晴らしい姿を見せてくれるからとても楽しみです。ホストのコールマン・ドミンゴやルイス・ハミルトンのような人に加わるのは本当に特別なことなので、彼らが何を着るのか心から楽しみにしています。

今後、私たちが注目すべき興味深いプロジェクトを教えてください。

今は『Saint Peter(原題)』というインディペンデント映画に取り組んでいます。とても小規模の作品ですが、脚本に感動して胸を打たれました。物語のメッセージがとても力強くて、誰もが共感できると思います。それとは別にまだ発表されていない映画が一本あって、詳細を話せませんが、デヴィッド・リーチ監督の強盗アクション映画『How to Rob a Bank(原題)』もあります。最近、いろいろなジャンルの映画に挑戦中です。

「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」のシーズン2はありますか?

「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」(Apple TV+で配信中)はシーズン2もありますよ! 昨年のうちに撮影を終えたので、ちょっと忘れていましたが、もうすぐ公開されると思います。配信のスタートがいつかわかりませんが、もう完成しているので、そんなに長くはかからないはずです。

Photos: Max Hempill Styling: Karla Welch Makeup: Yukari Bush Hair: Anh Co Tran Nail: Mo Qin Text: Travis Hung

From VOGUE.TW

ルック/[マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)](https://www.vogue.co.jp/tag/marc-jacobs)
リアーナルック/[マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)](https://www.vogue.co.jp/tag/marc-jacobs)

メットガラ2025のすべて

元記事で読む
の記事をもっとみる