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多毛症の女性の『ロザリー』に『クィア/QUEER』5月話題の映画2選!

  • 2025.5.3

映画ライター・ムービージャーナリストのよしひろまさみちさんが、今月もマストな映画ニュースをモリモリお届けしますよ〜。

ヒゲは個性です。5月2日より公開『ロザリー』

第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品&クィア・パルム賞にノミネートされた『ロザリー』が公開されます。これ、フランスに実在した多毛症の女性がモデルのヒューマンドラマ。ヒゲが生えることを隠すことなく、むしろ生業の助けにして前向きに生きた女性の半生にインスパイアされた物語です。主人公のロザリーはコンプレックスをバネにしていて超絶パワフル。夫のアベルが惚れていくのも納得するわ〜。全女性のエンパワーメントになる傑作です。

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生まれつきの多毛症に悩んできたロザリー(N・テレスキウィッツ)は、カフェを営むアベル(B・マジメル)と結婚。アベルの店を手伝い始めた彼女は、集客のためにヒゲを伸ばしたところ見事成功。最初は嫌悪感を示していたアベルも、彼女の真面目さに惹かれていくのだが……。

監督:ステファニー・ディ・ジュースト/出演:ナディア・テレスキウィッツ、ブノワ・マジメル ほか/配給:クロックワークス/公開:5月2日より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
© 2024 – TRÉSOR FILMS – GAUMONT – LAURENT DASSAULT ROND-POINT -
ARTÉMIS PRODUCTIONS

理解しようとは思わずに感じてくださいませ。5月9日より公開『クィア/ QUEER』

アイデンティティに悩むイケオジが若い恋人で感情をこじらせ散らかす『クィア/QUEER』。本作でダニエル・クレイグが映画賞の候補入りをいくつも果たしていますが、じつは原作からして文芸作品。1985年に発表されたウィリアム・S・バロウズの原作小説を、『君の名前で僕を呼んで』(2017年)のルカ・グァダニーノ監督が流麗に映画化しました。ぶっちゃけ「え? このシーン何!?」という比喩的な表現がたくさん出てきて、こっちの感情までこじれちゃいますが、それで正解。キャラの気持ちを画から感じ取ってくださいませ。

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1950年代、メキシコシティ。酒とドラッグに溺れていたアメリカ人の駐在員リー(D・クレイグ)は、ある日の酒場で運命的な出会いを果たす。相手は美しい青年ユージーン(D・スターキー)。彼に一目惚れしたリーは、若く気まぐれな彼に振り回されるたびに思いが募り……。

監督:ルカ・グァダニーノ/出演:ダニエル・クレイグ、ドリュー・スターキー、レスリー・マンヴィル、ジェイソン・シュワルツマン ほか/配給:ギャガ/公開:5月9日より、新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー

text:MASAMICHI YOSHIHIRO
otona MUSE 2025年6月号より

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