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28年前、日本中が聴き惚れた“14.25歳の奇跡” 90年代後半の大人が唸った“ミリオンセラー中学生”

  • 2025.5.21

「1997年の冬、どんな歌が街角に流れていたか覚えてる?」

ポケベルが鳴り、ルーズソックスに厚底ブーツが定番だったあの頃。音楽番組では毎週のように、SPEEDのメンバーである新垣仁絵、今井絵理子、上原多香子、島袋寛子がステージを駆け抜けていた。

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(C)SANKEI

その年の冬、日本中を包み込むように流れたのがーーSPEED『White Love』(1997年10月15日発売)だ。

この曲は、SPEEDにとって5枚目のシングルであり、初のミリオンセラーを記録した代表作。“ガールズグループ=アイドル”というイメージを覆し、“実力派”としての存在感を決定づけた、まさに金字塔となった1曲だった。

冬の空気をまとう、切なくも力強いメロディ

スロウなイントロと共に始まる『White Love』は、当時中高生だった彼女たちの等身大の想いを、圧倒的な歌唱力で真っ直ぐに届けた。“冬の恋”をテーマにしたこのバラードは、どこか透明感のあるメロディと、熱のこもったボーカルが交差するように響く。

甘くて、でも甘すぎず。切ないけれど、どこか希望もある。そんな複雑な心の機微が詰まったラブソングだった。まだ10代だった彼女たちが持つ“未完成さ”が、逆にこの曲にリアリティと普遍性を与えていたのかもしれない。

“アイドル”ではなく“アーティスト”としての確立 見せつけた“14.25歳の奇跡”

1990年代後半、ガールズグループといえば、ビジュアル重視のアイドルが主流だった。

しかしSPEEDは違った。1996年デビュー当時で平均年齢13.5歳、全員が小中学生という若さにもかかわらず、ダンスと歌のスキルは群を抜き、ライブでのパフォーマンスは常に本気。

1997年『White Love』発売当初は平均年齢14.25歳。この曲では、メンバーそれぞれの歌割りがより明確になり、ソロパートでの表現力が際立っていた。テレビ番組での生歌唱も話題となり、「この子たちは本当にすごい」と大人たちの心にも響き、思わず唸らせた。

“アイドルだから”ではなく、“上手いから売れている” そう言われることが、彼女たちの誇りでもあっただろう。

冬になると聴きたくなる“記憶の中の音楽”

『White Love』がリリースされた1997年は、音楽チャートに冬の名曲が並んだ豊作の年。中でもこの曲は、特に中高生女子を中心に爆発的な支持を集め、冬の定番ソングとして定着していった。

街中のラジオから、通学中のウォークマンから、カラオケからーー。

どこかでこのメロディが流れてくるたびに、あの頃の“切なさ”や“淡いときめき”がよみがえる。冬が来るたび、誰かの記憶の中で『White Love』はそっと鳴りはじめる。

“少女たちの輝き”が刻まれた永遠の冬の名曲

SPEEDはその後、時代を象徴する存在として一時代を築いた。けれど、最も多くの人の記憶に残っているのは、やはりこの『White Love』ではないだろうか。

成熟する前の“危うさ”と“可能性”。そして、全力で想いを届けようとする、真っ直ぐな姿勢。

28年が経った今も、この曲は変わらず、冬の空の下にそっと寄り添ってくれる。


※この記事は執筆時点の情報です。