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20年前、日本中が虜になった“現実の異世界ドラマ” 平成の金曜夜を“非日常で彩った”不朽の名作

  • 2025.5.16

「20年前の今頃、どんなドラマに夢中になっていたか覚えてる?」

2005年、日本のテレビドラマは学園モノやラブストーリーが再び注目を集めていた時代。音楽ではレミオロメンの『粉雪』やORANGE RANGEのヒット曲が街中に流れ、ケータイ小説やブログ文化が若者のあいだで広がりはじめた頃でもあった。

そんな時代の空気の中で、金曜夜に突如として現れたのが、少女漫画を原作にしたドラマ『花より男子』だった。

日本中が虜になった“庶民代表”と“現実にある異世界”のギャップ

『花より男子』の舞台は、超名門・英徳学園。上流階級の子息たちが通うその学校で、ひとりだけ家庭の事情で入学した庶民の女子高生・牧野つくしが、絶大な権力を誇る4人組・F4と出会うことから物語は始まる。

“現実の中にある異世界”とでも呼ぶべき、普通に生きていれば体験し得ない非日常的な生活の中に身を投じた“庶民代表”つくし。理解しがたい存在である道明寺司と、最初は衝突を繰り返していた。しかし、互いの中にある“まっすぐさ”に次第に惹かれあっていくーーそんな、住む世界のギャップから始まり徐々に距離を縮めていくドラマチックな展開に、多くの視聴者が虜になり釘付けとなった。

シンデレラ・ストーリーでありながら、甘さだけでは終わらない。“格差”や“いじめ”、“自立”といった社会的テーマが盛り込まれていた点も、本作をただのラブストーリー以上のものにしていた。

日常を非日常で彩った“平成の名作ドラマ”

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(C)SANKEI

『花より男子』が支持された理由のひとつに、主人公・つくしのキャラクターがある。

決して強がるだけではなく、悩み、傷つきながらも自分を貫く。そんな日常を象徴する等身大の姿に、多くの若者が自分を重ねた。一方で、F4の存在は日常を彩る“手の届かない非日常”として、強い憧れの対象にもなった。

日常と夢、そのどちらもを味わわせてくれたこのドラマは、現実に疲れた週末に、少しだけ心を浮かせてくれる存在だった。

20年経っても、変わらず胸をときめかせる

『花より男子』の放送から、ちょうど20年。

しかし、“格差を超えた恋”というテーマや、“諦めない心”といった普遍的なメッセージは、今もなお色褪せることなく、多くの人の心に残っている。

あの頃の自分を思い出すように、今また観たくなる。『花より男子』は、そんな不朽の名作として、これからも語り継がれていくだろう。


※この記事は執筆時点の情報です。