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25年前、日本中に響き渡った“自由を許す歌声” 12週連続シングルリリースを成した“セクシー歌姫”

  • 2025.5.16

「25年前の今頃、どんなアーティストが登場していたか覚えてる?」

2000年、J-POPは多様な個性が輝きはじめた時代。浜崎あゆみ、宇多田ヒカルが先頭を走り、ドラマや映画でも“強い女性像”が注目されていた。

そんな中、ひときわ芯の通った歌声で静かに歩みを始めたのが、倖田來未だった。

2000年12月、『TAKE BACK』でデビュー。当時からその歌声には確かな存在感があり、「ありのまま」を大切にする姿勢が印象的だった。

日本中に響き渡った“わたし”であることを肯定する歌たち

倖田來未の魅力は、どんなときも自分自身の気持ちに正直でいること。

2003年には『real Emotion』『1000の言葉』が注目を集め、彼女の声が一気に広がっていった。その後にリリースされ、恋する強さを歌い上げた『you』や、感情の繊細な揺れを描いた『愛のうた』など、彼女の楽曲には“誰かの気持ち”ではなく、“自分の気持ち”がいつも真ん中にある。

心の奥をそっと抱きしめてくれるような詞と、しなやかで力強い歌声。そこに多くの人が励まされ、癒されてきた。

エロかっこいい“セクシー歌姫” セルフプロデュースで魅せた表現の自由

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(C)SANKEI

2005年以降、倖田來未は「セクシー」をキーワードに新たなフェーズへ進む。『Butterfly』『キューティーハニー』といった楽曲では、女性の魅力を"強さ"としてポジティブに打ち出した。

露出やビジュアル表現が注目されがちだが、その奥には明確なメッセージがある。

“好きな自分でいい” “他人の目より、自分の心がどう思うか”

そうやって彼女は、外見も内面も自由に表現することの意味を、誰よりも実践してきた。そのスタンスが、彼女のポジションを確固たるものへ押し上げていったのである。

時代を越えて続く“自分を好きになる”音楽

2005年には12週連続シングルリリースという前代未聞のプロジェクトを成功させ、2006年には『WIND』『夢のうた』『Lies』など、様々な側面の彼女を一気に提示。

その活動は、「変わり続けることを恐れない」という彼女自身の生き方そのものだった。

25年の時を経た今でも、倖田來未の楽曲はどこかで“自分を認めてあげる”勇気をくれる。その声には、時代に左右されない普遍的な力が宿っている。

「そのままのあなたでいい」と自由を許し、響き続ける

倖田來未の軌跡は、単なるヒットソングの連続ではなく、「自分でいることの大切さ」を歌い続けたひとつの歴史でもある。

2000年12月に始まったその物語は、今もなお、誰かが誰かであることの自由を許し、背中をそっと押し続けている。

あの日のデビューは、きっと“自由に生きる勇気”がJ-POPに刻まれた瞬間だったのだ。


※この記事は執筆時点の情報です。