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防災ストック品の収納術:「分散」と「見える化」がポイント!

  • 2025.4.17

大量ストックは「分散」しよう

保存水は特にストック量が多くなりがちです。4人家族が1週間分を備蓄する場合、2Lペットボトルで42本分(1人1日3L×4人×7日=84L)もの量が必要です。一か所にまとめて保管できるスペースを確保するのはなかなか難しいですよね。

そこで、クローゼットのデッドスペース、ソファの下やベッドの下など、家のあちこちに分散して保管するのをおすすめします。
分散させることで、被災時に、入れない部屋や開けられない収納棚などができてしまっても、ほかの場所のストックを活用できるのも良いですね。

分散させる際は、なるべく同じ賞味期限のもの同士を固めておくようにすると、後々の管理が楽になります。

わが家では、廊下にある収納の一部を防災グッズ保管庫にしていますが、そこだけでは非常食や保存水、非常用トイレ、カセットボンベなどすべての備蓄を収めることができません。そのため、保存水は保管庫のほか、3か所あるクローゼットの隙間の計4か所に分けて収納し、家族3人分の63Lがしっかり収まっています。

段ボール箱入りの商品を購入することも多いですが、一本ずつ取り出すと隙間に収納しやすくなります。ただし、ケースに使用される段ボールは外気温が伝わりにくいという特徴があり、ケースのまま収納するのにも利点があります。
一本ずつ収納する際は、高温や直射日光を避けて、ボトルを立てて保管するようにしてください。

デッドスペースに収納しておくと、普段は目につかずすっきりしますが、収納したこと自体を忘れてうっかり賞味期限切れになってしまうことがあるかもしれません。
分散させて収納する場合は特に賞味期限の管理に気を付けておきましょう。収納した場所別に賞味期限を書いて、わかりやすい場所に貼っておくと安心です。

わが家では、防災グッズの保管庫に保管している水のケースに貼り付けて、すべての場所の水の賞味期限を一か所で確認できるようにしています。

ローリングストックは「見える化」しよう

食品のローリングストックは、必要量を把握して管理することが大事です。一つのアイテムは分散させず、1カ所にまとめて、一目で在庫状況がわかるように収めると管理しやすくなります。

自分の家族が必要なローリングストック食品とその量を決めるにあたり、まずは被災後1週間の献立を具体的に考えるのがおすすめです。献立から必要なアイテムと数量を計算します。
ローリングストック食品のリストを作り、現在の在庫量と見比べて、足りないものにすぐ気づける仕組みを作りましょう。

わが家では、被災後1週間の献立を考えたのち、ローリングストックのリストを作成し、食糧庫に貼り出しました。一つ食品を使ったら買い物リストに加え、常に必要量を確保できるようにしています。

ローリングストックは「使ったら買い足す」というサイクルが滞るとうまく機能しません。不足はないか、滞留が起きていないかと常に確認しておく必要があります。そのため、一目で在庫状況を確認できるように収納し、ストックの近くにリストを貼り出しておくのが良いでしょう。

収納する際は、上下に違うアイテムを重ねず、上からのぞいたときにパッと在庫確認できるように立てて並べるのがおすすめです。

適した場所・収納アイテムを選ぼう

非常用トイレなら使用場所になるトイレに、など使う場所の近くに収納するのが基本です。
使う場所の近くに置いてあれば、家族も迷わずに取り出してすぐ使用することができます。非常時を想定すると、「慌てている状態でも収納場所がすぐわかって取り出せる」ことは重要です。

わが家では在宅避難中に自宅の便器を利用しながら非常用トイレを使用することを想定して、トイレ内の収納に非常用トイレ、処理用のポリ袋、消臭袋、消臭剤などをまとめて収納しています。非常時もトイレは待ったなしです。すぐに出して使えるようにしました。

それから、玄関に非常用持ち出し袋とヘルメット、枕元に懐中電灯なども定番の備え方ですね。

収納場所とあわせて、収納アイテムも適したものを選びたいですね。

ローリングストック品は浅めの収納ボックスが在庫管理しやすくておすすめです。
あまり取り出す機会がない長期保存の非常食や、そのほかの防災グッズは蓋付きボックスに収納するのをおすすめします。
しっかり蓋が閉まる大型のボックスは、在宅避難中に使用済みの非常用トイレを保管するのに活躍するので、一つは持っておくと安心です。

ストックを確認する日を決めよう

カセットコンロは製造から10年、カセットボンベは7年など、使用期限が設定されているアイテムもあります。製品ごとに異なりますが、非常食は5年程度、保存水は5年から10年程度が賞味期限です。
購入時期が異なるため、期限がやってくるタイミングもバラバラです。年に1度程度、タイミングを決めて期限チェックをすると良いでしょう。

わが家では、毎年防災の日(9/1)のタイミングで期限と在庫の一斉チェックを行っています。年末の大掃除のついでや、自分の誕生日など、いつでも良いので定期的に確認する日を決めておきましょう。

ただし、ローリングストックの食品は、購入から数か月で賞味期限が切れてしまうものもあります。そのため、数か月に一度は賞味期限チェックをすると良いでしょう。

わが家では、賞味期限と在庫チェックをする際に、賞味期限が近いものがあれば別にリストを作って貼り出し、早めに消費するように心がけています。
消費期限や使用期限を確認したら、期限が近いものを消費して買い足ししましょう。

防災グッズをしっかりと備蓄しておきたいけれど、「もしも」に備えて日常生活のスペースを圧迫してしまうのは避けたいものです。収納を工夫することで、「しっかりした備蓄」と「すっきりした暮らし」の両立に一歩近づけそうです。

<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター

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