クラブを素早く振るには、ものを叩く動きが必要です。試しに棒でクッションなどを叩いてみると分かりますが、手首を使ったときと使わなかったときとでは、棒を振るスピードもパワーも大きく異なります。飛ばしたければ、手首をどんどん使いましょう。
“ヒンジ”とは右手首を甲側に折ること
一度クラブを逆さにして右手1本で持ってみましょう。そのままグリップ部分でインパクトバッグやクッションを叩く場合、必ず右手首を甲側に曲げているはずです。このときの右手首の角度を“ヒンジ”といいます。このヒンジをダウンスイングでつくることができれば、クラブを素早く下ろし、ボールを強く叩くことができます。つまり、飛距離アップにつながるわけです。
ダウンスイングの際、右手首を甲側に曲げるヒンジをつくっておくことで、ヘッドスピードのアップにつながる
ヒンジをつくっておかないと、ヘッドスピードも上がらないし、ボールを強く叩けないので飛距離は伸びない
グリップエンドを外側に向けよう
ヒンジをつくることができれば、ダウンスイングでグリップエンドは外側を向きます。反対にヒンジができていないと、グリップエンドは自分の体を向くので、一度チェックしましょう。ヒンジを上手くつくれない人は、腕を動かさずに手首の動きだけでインパクトバッグやクッションを叩いてみましょう。叩くものがない場合はクラブを右手1本で持ち、クッションを叩くイメージで振るだけでもOKです。
最初は上下にクラブを動かしてクッションを叩く
次にクッションの右側を叩く
手首を使いにくい人はグリップを確認
手首が硬くなっている人は、グリップに問題があるかもしれません。基本的にグリップは指で握るフィンガーグリップがお勧めです。手のひらで握るパームグリップだと手首を柔らかく使いにくいので気をつけましょう。
小井戸峡太
●こいど・きょうた/長野県出身。東北福祉大を卒業後、ドラコンの道に入り活躍する。2020年PLDA世界大会で421ヤードを飛ばして4位入賞。自己ベストは443ヤード。
構成・文=山西英希 写真=山上忠 協力=東京ゴルフスタジオ